ハロウィーン
今日はハロウィーンだ。
親友の家でパーティをすることになった。
俺は某スペースオペラの黒い悪役のコスプレをしてパーティに参加した。
俺の他にも何人かの友人がついてきていた。
「おお、来たか」
彼の家に着くと、親友が出迎えてくれた。
死神のコスプレをしており、表情は見えなかったが、マスクの目に空いた穴から、笑っている目が見えた。
そして、親友は俺達を部屋に上げてくれた。
「さあ、今日はいっぱい飲もうぜ!」
「そうだな!じいちゃんが地元の美味い酒持ってきてくれたから、持ってきてやったぜ!」
「おお、いいね!」
俺達の関係は、大学を卒業して1年経っても変わらない。
たくさん馬鹿やって、騒いで、楽しく過ごした。
これからも、それは変わらないだろう。
「でも、母ちゃんがうるせえんだよな」
友人の1人が言った。
「この辺、不審者がよく出るって言うだろ?だから、早く帰ってこいってうるせえんだ。全く、餓鬼じゃねえっての」
親友はゲラゲラ笑う。
「小学生じゃないのにな。子供大好きな母ちゃんだこと」
「だろ?」
親友の部屋には、人型をしたシーツが首を括ったように吊るされており、ジャックオーランタンやコウモリの装飾があちこちに施されている。
「集めるの大変だったんだぜ?」
親友は、シーツを指差して笑った。
たしかに、あれだけのシーツを集めるのは容易ではないだろう。
しばらく酒を飲んで談笑した。
すると。
「すまん。トイレ借りていいか?」
1人の友人が言った。
親友が彼に付き添い、トイレへと向かう。
トイレの戸を開けたのか、ドカッという音がする。
「そういや、この部屋臭くね?」
親友を待っていると、別の友人がそう言った。
「たしかに。変な匂いするよな。なんか腐ってるような……」
そういや、もうそろそろ10分経つ。
トイレに行った2人、遅いなぁ。
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