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第八話 村!でも想像と違う?

 城門の荷物検査は門を通るだけでいいので待たずにヴァレッタ村に入ることができた。


「ここが、ヴァレッタ村か」


 俺が門を抜けるとすぐ村の光景をみることができた。


 木造の平屋、つまり二階がない家だが、それが中心で二階まである家はごくわずかだった。

 驚いたのは、村だと言うのに所々石の道があることで、さらには馬車が通るであろう石でできた車道がちゃんとできていることだった。


「これほど発展しているとは思わなかった」


 村だと聞いていたのでてっきり土の道で畑が多いと思っていたのだが、見事に想像を越えていた。


「最初にみると驚いちゃいますよね、でもアルデイト王国は王様が田舎の村の整備もちゃんとするようにと命令されているので、ゼーダ連山の内側はそれぞれの村と町、王都まで馬車の車道とか、道とかがしっかり整備されているんです」


「凄いんだなこの国は。豊かな証拠だ」


 アルデイト王国とはどれほど発展している国なのだろうか?


「やっぱり王国は今でも変わらず栄えてるんだな、それもこれも王国は貿易の中心地だからな」


 カイはそう言うのだが、俺は周辺の国々のことを知らない。

 成り行きでリヒテリンス共和国とメクリエンス帝国の情報くらいしか聞いていない。


「そういえば俺達はリヒテリンス共和国から来たけど、他はどんな国があるんだ?」


 俺はバレないようにリコリスに質問をする。

 うまくいったようだ。

 リコリスは俺に教えようと少しニコッとして話し始める。


「そういえばアトスさん達は西から来たのでしたね。

 わかりました、教えますね!

 王国の東側はエルフ族の国、エルフィリン樹神国、北は巨大な港を持つバイゼルハーツ公国、南は獣人族の国、ビースサウス獣王国があります。

 この他にもあるのですが、大きな国はリヒテリンス共和国を合わせて四つの国があります」


「いろんな国があるんだな」


 というか、エルフとか獣人とかが存在しているのか!

 本当に異世界なんだな。

 いや、確かにあの小説でもいろいろな種族がいると作中で書いている。

 でも国の名前はやはり知らない国だった。

 だが、俺はここが改めて異世界ということを認識した。


「ええ、貿易の中心地ということなのですが、ゼーダ連山は王国を囲んでいますが、先程の4つの国のほうにも伸びています。

 例えば共和国から公国に向かおうとするとゼーダ連山が邪魔で直線距離で向かえないんです。

 まあ、共和国は北側が海に面しているので、公国とは海路で貿易していますけどね。

 でも東側の樹神国に向かおうとすると王国を中継地にしないと完全に遠回りなのでここを通るんです」


 よく山の内側に国を作ろうと思ったな。

 建国した人物は先を見通す力でもあったのだろうか?

 完璧に繁栄する位置にあるな、この王国。


「そりゃあ発展するわけだ」


「ですね。周辺の国からしたら豊かな国かもしれません」


 そんな話をしながら歩く。


「どこに泊まれば良いのかな?カイ、そういえばお金のこと聞いてなかったけど、あるのか?」


 俺は隣にいるカイに聞いてみた。

 お金を使う機会がなかったので、まだ通貨すら見たことないが、お金がないとどうしようもないよな?


「そりゃあ、旅するために冒険者ギルドの仕事をやったりもしたし、なにより1000年も旅していたらお金なんて余るほどあるぞ?」


「いや、どこに収納しているんだよ、そのお金!」


 リコリスは先を歩いてるし、なにより人の行き来が多いので俺達の会話など聞こえるはずもない。


「えっとな、前に話した空間袋あっただろう?財布として使えるかもと思って、もうひとつ買っていたんだ。

 そしたら道具より空間袋に空きができて、さらに収納力があるからどんどんお金詰め込んでいって、数えるの面倒になって数えなくなったから、いくらあるから全然わからない」


 またまたカイの楽天的な性格が現れた。

 そのおかげで、お金はとりあえず問題なさそうだ。


「あっ、そうだ、この世界のお金の名前はゴールドで統一されてる。

 記念紙幣などあるが、問題なくこの世界のどこでも使える。

 むしろ、どこから来たのかわかるから、ずいぶん遠くから来たんだねーなんて言われるくらいだ」


「意外だな、通貨ってもっと国ごとに別なのかと思っていたけど」


 実際、俺の元いた世界は実にいろいろなお金がある。


「そうなのか?まあお前が転生する前の世界の通貨なんてわからんが、ここではゴールドっていうお金だけだ」


 これが、世界観の違いというものだろうか?

 むしろよく統一できたな、通貨。


「わかったよ、じゃあゴールドはあるんだな」


「そういうことだ、気にするな」


 カイは笑いながら俺を見る。

 なんか申し訳ない気もするが、気にするなと言われたので気にしないことにした。


「アトスさーん、カイさーん、どうしたのですかー?」


 話し込んでいるうちにリコリスと距離が離れたらしい、こちらと少し離れていた。


「あー、すまん。町のにぎやかさを眺めていたら歩くのが遅くなったみたいだ」


 俺はリコリスに声をかけて手を振り、カイと一緒にリコリスのいるところへ歩く。


「もう……ここは村ですからあんまり広くないですけど、これだけ人がいるのですから迷子になりますよー」


 リコリスはそれだけ言うと振り返ってまた歩き始めた。

 俺とカイはあとをついていく。


 村ということだが、主な仕事は鉱山で鉱石を採っているらしい。

 ちらほらと坑道へと続く入口を見かける。


「村って聞いたから農業なのかなと思ったけど、そんなことはなかったな」


「ええ、ここは鉱業が盛んで、村と呼ばれていますけど、町と言ってもいい規模なので」


「どんな鉱石が採れるんだ?」


 この世界の鉱石とはどのようなものだろう?

 鉄とかはどこの世界にもありそうだけど。


「主に鉄鉱石ですね。あとはたまに魔力石とかが採掘されているらしいです」


 この世界でも鉄は普通に鉄鉱石と言うらしい。

 それにしても魔力石とな?


「魔力石ってのは魔法を使う時にでも使うのか?」


「その通りです!魔力石というのはマナが長い時間をかけて形を得たもので、これに魔法の刻印をすると何回でも魔法を使える物になるのでお店で売っていたりしますよ。」


「初級魔法とか?」


「そうですね、火の魔法の刻印をして魔力を通せばいつでもファイアーボールとか、たいまつにもなるので魔法が得意でない人でも魔法を使えます」


 便利だな、異世界!

 なんで転生前の世界は魔法がつかえなかったんだろう?


「しかも稀にとは言いましたけど、採掘しているうちに余るほど採れてしまうので、店で売られているのはとても安いんですよ」


「便利な世の中になったものだのう」


 俺は世界のことをよく知らないのにじいさんみたいなことをいっていた。


「フフ、アトスさんおじいさんみたいです」


 リコリスは楽しそうに笑いながら歩く。

 そして、ある程度歩くと立ち止まる。


「ここの宿とかどうですか?」


 人差し指を向けていたのでその方向を見てみると、そこには宿屋みたいな建物がある。


「これが宿屋か」


 それはゲームで見たような木で作られた二階立てのそこそこ大きな宿屋があった。

 すっごくファンタジーだな。


 というわけで、中に入る。


「いらっしゃいませー」


 感じのいい青髪の宿屋の主人がカウンター越しにそう声をかけてくる。


「何名様でしょうか?」


「えっと、三名でいいよな?リコリスは女性だからもう一部屋別でお願いします」


「私は別に一緒の部屋でもいいんですよ?」


「そんな訳にいくまい」


 なにこの子、グイグイくる。

 しかし、男女はやはり別にすべきだろう。

 紳士としては!


「アトスってばマジ紳士!」


 俺は振り向きながら、回し蹴りをする。

 その蹴りはカイの脇腹に直撃し、宿屋の一角にふっとんで壁に激突して気絶したらしい。

 めちゃくちゃ白目だよ、あの人。


「承知しました、ではどの部屋がよろしいでしょう。

 ただいまの空室はノーマルが二つ、スイートが二つ空いておりますが、ちなみにノーマルは二人部屋、スイートは四人部屋です」


 宿屋の主人は今起こったことに対して何も言わず、部屋の確認を始める。

 動じないとはやるな、主人!


「そうですねー、じゃあ俺とあのバカはノーマル1室で、彼女にはスイートでお願いします」


「そんな悪いですよ、私もノーマルでいいです!」


 俺もカイのゴールドなので無駄遣いはしなくないのだが、余っているそうなので使ってみたいのだ、この世界の通貨を。


「スイートはいくらなんですか?」


「スイートは人数によりますが、お一人様なら大体一万ゴールドです」


 俺は財布としている空間袋に魔力を通す。

 すると、金属音を響かせながら宿屋の床に大量の金貨が流れてくる。


 カンカンカンカン


「お、お客様、そんなに大量のお金を持っていたのですか?」


「え?ああ、そう、みたい?」


 リコリスがすごく驚きの表情を浮かべる。

 なんだこの反応、そんなに大量なのか?


「これってどれくらいのゴールドがあるんだ?」


 この世界の通貨の価値を知らない俺は首をかしげる。


「お客様がお持ちのその大量の金貨、ここにおちているだけでも一国の国家予算、いえ三国の国家予算か、いやそれ以上の膨大なゴールドです。しかもまだまだあふれてくる……信じられません、私もここまでゴールドをお持ちのお客様には初めてお会いしました」


 三国の国家予算以上だって?!

 カイってどんだけお金使わないんだよ!


 宿屋の一角でくたばっているカイを俺は驚きの表情でみていた。

 いや、こんなにお金あったら買えないものなんてないだろう!

 空間袋が買えない?何を言っていたのだろう、あいつは。


 改めてカイというやつはとてもいい加減なやつだと認識した。


 さて、結局のところなのだが、いいものを見せてもらったということで、なんと主人はスイート二部屋を無料で使っていいと言ってきた。

 さすがに申し訳ないのでしっかり三人分の三万ゴールドを払った。


ノリで書いているので後々矛盾がでないといいな……


「面白い!」


「続きが読みたい!」


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