表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強と言われてたのに蓋を開けたら超難度不遇職  作者: 鎌霧
18章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

492/614

474話 初見突破余裕なのはオフゲーまで

「クソ、きっついわ!」


 振り下ろしの攻撃をバックステップで避けつつ、ポーションを取り出してがぶ飲み。そういえばポーション、飲んでいるけどぶっかけてもいいらしいね。糖分は入ってないだろうから、ぶっかけられてもべたべたしないとは思うけど、液体を掛けられるの好きじゃないわ。


 そんな事よりも、思った以上に長期戦になっている魚人ボスよ。

 どうにかこうにかやられそうな所で踏ん張ってグレネード投げたり、ポーション飲みながらのガン逃げしたりと、自分の使える手札を切りに切りまくって、戦闘開始してからかれこれ30分くらいは経ってるんじゃないか?結構な数の射撃を当てているし、グレネードも直撃はしていないものの、そこそこ爆風が入っているはず。だとしてもタフ過ぎる。いや、そもそもレベルが高いんだからHPもそれに準じて高いだけか。


「削り切れる程、当ててないって事かい」


 バックステップを挟みながらの射撃で相手の攻撃を抑え込んでから素早く装填。この動作も長々と戦闘をして、ようやく見つけた隙になる。とにかく使っていたマガジンを落とし、インベントリに収納。ガンベルトに差し込んでいるマガジンを入れ直してすぐに雑射撃をして防御状態を維持させたまま、距離を取る。

 ようやくと言うか、結構な時間を掛けて分かった事が、このボスもそうだが、ちゃんと攻撃するターン、防御をメインにするターンがしっかりと設定されていて、その攻守の入れ替えがこっちの攻撃回数……か?その辺はよく分からんがとにかく防御ばかりしたり無理にでも攻撃する時があるので、そこでどう立ち回るかがポイントになってくる。


「まあ、分かったからって全部対応できるかどうかは別だが」


 集中し過ぎていたのか吸い切ってフィルター部分しか残っていない煙草をがじがじと噛んでいたのに気が付く。どうも集中しすぎるとこういうのを噛んじゃうんだよなあ。その煙草をぷっと吐き出し、一息入れてからどう立ち回るかを考える。

 グレネードはあと2個、銃弾を詰めておいたマガジンも残り3本。微妙に残弾があるマガジンは7本ほどインベントリに放り込んではいるけど、空になってから慌てて装填なんて事すると攻撃モードにすぐに切り替わって攻撃してくるから防戦一方の状態で装填の羽目になるのは勘弁願いたい。


「そろそろ決着付けたいんだけど、どう思うよ」


 じゃきっとトライデントを構えて攻勢に出る魚人ボスを見て、軽く舌打ちをしてトライデントの攻撃を銃受けしつつ、体をよじって避けるが、やはり全てを回避することは難しく、たまに直撃して数歩後ろにたじろぎ、視界が明滅する。こういう所までリアルに再現しなくても良かったんだけど。


「ああ、もう、そろそろ限界だわ」


 スーツはボロボロ、アイテムも数が無くなってるし、有効な攻撃方法が見つからないから、通常攻撃での殴り合い。いや、向こうの方は水魔法も駆使してるからこっちの方が不利だったわ。遠距離攻撃で撃ち合いするってのも良いんだけど、魔法防御力低めなのよ。

 そんな事を言っていればびゅっびゅと細かく水圧弾を放ってくるので、それを避け……きれない。

 長時間の戦闘でこっちもかなり疲れていたか?それとも慢心しての回避が甘かったか。ちょっとでも被弾のダメージを減らそうと体をよじるが、もろに顔面に食らう。いや、それでもどうにか回避をしたから直撃って訳じゃないんだが、視界が半分黒く、見えている方が赤く染まる。

 

「クソ、目か!」


 視認してあれこれするガンナーで視界不良はまずい。

 状態異常の警告音が鳴り響き表示される。って言うか、かなりやばくてまずい。両方見えている状態ですらまともに避けれるのがぎりぎりだったのに、こんな視界不良の状態で戦うってのは単純にきつい状態。遠近分かりにくくなるし、索敵も遅れる。なによりも警告音がうるせえ。


「盲目を治すアイテムなんて持ってきて……」


 こういう時にHPポーションをぶっかけても治らない……のか?どっちにしろ、ダメージも受けているし、ポーションを出して回復入れて、の判断が悪かった。ここはとにかく攻撃を入れて向こうを防御体勢に無理にでも移させてから回復を入れるべきだった。

 それで、結局もたついたおかげで追撃の水圧弾をもろに食らい、体勢が崩れた所をトライデントで一突き。これがグロ系のゲームだったらまあ、スプラッタよ。そして腹に思いっきり3個穴をあけられて、返しで引っ掛けられた状態で振り回されてダンジョンの壁面にぶつけられる。

 

「……ウランよりも、お前をソロで倒さないと駄目だわ」


 色んな警告音が鳴り響く中、視界が黒くなっていくと、ぷつっと音すら急に途切れる。

12月まで忙しくなります

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ