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パッパーーーーーー!!!


キュルルルルル!!


ドゴーーーーーン!


「おい!今の事故ったトラックの先に子供たよな?小学生くくらいの?!!」


「無事か??!だれか!救急車よべ!!女性もいるぞ!」


「は?? 女性なんていつからいたんだ??」


「しるか!はやく電話しろ!!」





____うるさい。この子は平気だよ、私が助けたんだ。傷一つつけるかっつーーの。





________遡ること30分》


『かんりょ。』

コンテナが並ぶ港の3E倉庫の中で、一人の女がつぶやいた。

彼女の綺麗な白いシャツには不自然なくらい鮮やかなシミがべっとりとついている。

ここでなにがおこったのか、彼女のまわりには全身黒いスーツをきた強面の男達数十名。

そして、今彼女の目の前にいるインテリっぽい男が一人。インテリ野郎以外で立っているものはいない。


「裏切り者!!あれだけ高い金はらって雇ったのに、依頼主に手を上げるとはどういうことだ!おまえ!」


ヒステリックにさけぶ男。あーあ。だるい。


『おまえじゃない。ニコ!ちゃんと名前で呼んでよね!答えはとっても簡単じゃない。もとから雇い主は別にいるの。あんたの提示した6倍の金額もらって笑笑笑』


もともと、本物の依頼主からこのヒステリック男を消してほしいという依頼がメイン。そこにこの男からボディーガードの依頼がはいっただけ。

ボディーガードとか私の仕事じゃないし笑。

お金もらえるってゆーから、少しの間そばにいただけのこと。

わるいやつ??しるか。殺し屋にボディーガードとか無理だろ笑

職種が違うんだよ。笑


「なっ!!」

パスッ


男の額に穴があいた。


『ごめんね!私今日急いでるんだよね??ながい話しは天国でしよーね』あぁ、地獄か。。

天国なんていけないかぁ


今日は姐のお墓参りにいく予定だ。それをこの男がいきなり呼び出して面倒なこといいだすから殺したまで。


さぁ、はやいとこいきますか!

清々しく倉庫をあとにした。


汚れたシャツをすて、真新しいシャツに着替えたあとたばこを片手にフェンスに寄っかかった。

ちょうど道を挟んだ向かい側には学校がえりであろう、まだピカピカのランドセルを背負っている小さな男の子がいた。胸元には折り紙でできたお花に“7さい おめでとう”の文字が書かれている。


思い出すなぁ、、、姐さん。

わたしの姐は15年前、泥酔状態のドライバーをのせた暴走してる車から妹をまもって死んだ。その妹がわたし。

私が5歳の誕生日でプレゼントを買いに行った日だ。

突然目の前が真っ黒になり、目を開けたら病院のベットに寝ていた。


動けるようになってからが大変だったとジミーから聞いている。

目を真っ赤に充血させ、くるったようにものにあたり、自分自身を気づつけていたそうだ。

私がうまれてスグに両親は他界し、施設にいた姉と私を引き取って里親になってくれたのが職業不明のジミーだ。ジミーっていっても純日本人で、本名はわからないし、教えてくれない。ジミーは隠していたが、蛍光灯の裏やアナログテレビの中、季節外れのストーブのなかに不自然に重いBBガンを隠していたのをしっている。


姉を殺してしまったという罪悪感と、犯人への復讐の2つの感情で生きてきて、気がついたらこの仕事をしていた。




「よっ!」

少し長く考えごとをしてしまっていたようだ。フェンスから背中を離したばこをすてる。

そこに、ふっと目に入ってきたのは、トラックがフルアクセルで少年に向かって走り、少年との距離がわすが10メートルほどに迫った時だった。


頭よりさきに身体が動いた。

いつもなら仕事いがいで何かに身体をつかうことはしない。私は正義のヒーローじゃないから。

でも、この時は動いてしまった。昔の思い出と重なってしまったのか?それとも、はるか昔に捨てたはずの良心が残っていたのか。理由は分からないが、動いてしまったものはしょうがない。



________間に合った、....よかった。

周りがうるさい。私がわざわざ動いたんだ。傷一つつけるかって!


それにしても眠いなー


何も見えなくなる。


何も聞こえなくなる。


声がでない。


血が頬をつたる感覚まで消える。


守った子の体温すら感じない。



あぁ、これが死ぬってことなんだ。。

予定よりもはやくヒステリック野郎にあえちゃうな笑

こんな仕事してるんだ、行先は地獄にきまっている。


、、姐さんに会いたかったな。


プツン。私の意識は真っ黒に染まった。




__________ン!


ん?何か聞こえる??


__________コオさん!


んん?私を呼んでるの??





____「ココさーーーん!!!!」


パチ。目を開けるとそこには雪の降る季節に絶大な権力をもっている赤い服のとっても似合いそうな白いひげが、もじゃもじゃのおじさんがいた。


『あ、サンt』

「“タ”じゃないよ。」

私の言葉の上から被せるようにサンタもどきがいった。


「私は“神”よろしく!」

『よろし..』

「さっそくだけどね、ココさんが最後にめちゃめちゃいい事をしたからココさんを地獄に送ることがどきなくなってしまったんだ。」


こいつはきっと私に喋らせないつもりなのだろう。そんなことより、気になるのは私のことを“ココ”と呼ぶこと。いや、あってるんだよ??本当の名前はココだし。でも“ココ”って呼ばれたのが15年振りでなかなかムズ痒い。


「ね?聞いてる??結構大事なはなししてるんですけど?」


あまりにも私が間抜けな顔をしてたのか、文句の一つでも言おうとおもったが、どうせこいつは私のはなしを聞かないだろうとおもい口にだすのをやめた。


「はなしを続けるよ?さっきもいったけど、ココさんが最後に地獄におちるのに相応しくない行動をしちゃったせいで、閻魔の野郎から地獄では預かれないと連絡が来てしまってね!」


いろいろツッコミたいところがあるが、気にするのはやめよう。


「かといって天国にもつれていけなくてね!こういうケースは前代未聞でね!」


それはそうだろう。今までで何人の殺したかわからない。

なんとなく、死んだことはすんなり受け入れられた。


「でね、考えたんだけど、もう一度別の世界で人生をやり直すってのどうかな??」


『やり直す??』


「そそ!今までいた世界には戻れないけど、私の力で別の世界に送ることができるんだ!いつもここからココさんのことを見ていたけど、、」


『ストーk』

「カーじゃないよ??^^*私はココさんにもう一度人生をやり直してほしいんだ!もちろん。こっちの勝手な都合でいってるわけだから全力でサポートさせてもらうつもり!臨むならチカラだってあたえちゃう!」


私は天国にも地獄にもいけないらしい。別の世界というと、良く漫画とかである異世界ってやつかな??

まぁ、私はどっちでもいいけど....


『サポートもチカラもいらない。ただただ平和に暮らしたい。』


だれかの助けなんていらない。チカラもいらない。今までもっていた、だれかを殺めるだけのチカラなんて捨ててしまいたいくらいだ。


「それは別世界にいくことの了承ってことでいいね??サポートとかチカラいらないの??なんでー?便利だよ??」


『ただただひっそり平和に暮らしたい。』


今までの行いで血に染った両手をみながら答えた。


「了解!じゃ、さっそくで悪いけど飛ばしちゃうね!!」


私の身体を包み込むように金色の粉がまった。


「あ!言い忘れてたけど、赤ん坊からのスタートなんだ!誰かに拾ってもらえるようにタイミング合わせるから心配しないでね!記憶は7歳くらいから戻るとおもうよ!じゃーねーーー

.....」


神の声が遠のいていく。また意識が暗闇におちた。



_______________神の間にて、


「よし!無事に別世界に辿りつけたかな??それにしても、、ココさん、。」


あなたの手は汚れてなんかいないよ。人を殺めてしまったからといって地獄におちるわけではないんだよ。その人の心に善があれば皆、天国にいけるんだ。

ただ、私はココさん。あなたに手を差し伸べてあげたかったんだよ……


??「あーあ、神。おまえまた勝手なことして。」


「別にいいーじゃないか、彼とあの子はきっと生涯をつれそう出会いになるとおもうんだ。」


??「まったく。お人好しもいいところだぜ!あの子はもう地獄って決まってたのによーー!俺の仕事にちゃちゃいれるなよな」


「ハハ、すまないな。閻魔よ。私の勝手を許しておくれ」


さぁ、ココよ新たな人生を思う存分楽しむがよい。





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