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悪の秘密研究所を壊滅させたら、実験体の少女に懐かれたんだが……。若き凄腕エージェント・ムラサメはある日突然、1児の父となる。  作者: マナシロカナタ(かなたん)★ネコタマ★3巻発売決定!☆GCN文庫
エピローグ オペレーション『Ko-bai!』(一人でお買い物作戦)

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第66話 こーばいっ!

「それでだ。お小遣いをあげるから、そこで買い物をしよう」

「なんか、むずかしそう……」


 サファイアが不安そうに眉を寄せる。


「ふふっ、ママとパパが付いててあげるから、大丈夫よ」


「ちなみにサファイアが好きなお菓子を買っていいんだぞ」

「おかし? すきなの、かえるの?」


「そうだぞ。お小遣いの範囲内ならなんでも買っていいからな」

「なんでも!? ビスコも!?」

「もちろんビスコもオッケーだ」


 不安そうだったサファイアの顔がパアッと明るくなった。

 サファイアはお菓子の中でも、ビスコが特にお気に入りなのだ。


 実際、美味しいよな、あれ。

 サファイアにお裾分けしてもらって俺も久しぶりに食べたんだけど、ホッとするような優しい甘さで、すごく穏やかな気持ちになれた。


 一緒に食べたミリアリアも、実家に帰った安心感があるような甘さだと言っていたし。


 それもさておき。


「そう言えばプリクマのウェハースもあったわよ? おまけでシールもついているのよね」


「ほんと!?」


「ええ、本当よ」


 うなずくミリアリアを見て、サファイアが目を大きく見開く。


 ちなみにプリクマとは『プリティでクマクマ』というキャッチフレーズで人気の、可愛らしいクマのマスコットと共に戦う魔法少女のアニメだ。


 小さな女の子に大人気らしく、サファイアも放送時間になるとポメ太を抱き締めながら、食い入るようにテレビに見入っている。


 ちょうど春から新シリーズが始まったばかりで、サファイアは初めて見たプリクマのアニメに毎週釘付けになっていた。


 ヒロインの一人が犬のマスコットを連れていて、わんわん好きのサファイアは、特にその子がお気に入りみたいだ。


(俺はアニメは見ないんだが、プリクマは最近サファイアと一緒に見ているので、プリクマについては少しだけ詳しくなった)


「サファイア、こーばい、いきたい!」


「決まりだな。朝ごはんを食べたらみんなで行こう」


「うん!」


 すごいもんだ。

 ミリアリアのおかげで、サファイアが一気に乗り気になってくれた。


 何でも言われてやるより自発的にやった方が、身に付くものだ。


 さすがミリアリア。

 うちのママは今日も頼りになる。


 ってなわけで。

 俺たちはサファイアのお買い物の練習をしに、購買に行くことにした。



 購買はイージスの施設の1階にあるので、同じくイージスの敷地内にある我が家からは歩いてすぐだ。


「ここが購買だ」

「こーばいっ! ちいさな、イヨンモール!」


「イヨンモールとは別なんだが……まぁいいか」

「むらさめ、はやくはやく!」


 ポメ太を左でぎゅっと抱きかかえたサファイアが、俺の手を引き引き店の中を進んでゆく。


 ちなみに小さいといってもイヨンモールと比べたらという意味であって、ちょっとしたスーパーくらいの広さはある。


 食料品や日用品は当然として、服やアクセサリ、装備品や記念品まで幅広く売られている、まぁ普通の基地内売店だ。


 もちろん店員も利用客もイージスの隊員――つまり顔見知りなので、イヨンモールに出向いた時と違って周囲を警戒する必要もない。


「よ、お疲れさん」

 品出しをしていた女性スタッフに、俺が軽く手をあげながら声をかけると、


「いらっしゃいませムラサメ隊長。今日はご家族でお買い物ですか?」


 一般的なお店の営業スマイルとは違った、いかにも身内向けといった感じの親しい笑顔が返ってくる。


「ああ。サファイアにお金の使い方を練習させようと思ってさ」

「おやおや、イージスの誇る若きエースも、すっかりお父さんが板についてきましたね」


「まあな。会計の時に少し時間がかかるかもしれないから、よろしく頼むよ」

「了解しました」


 俺が軽く雑談をしていると、


「このひと、むらさめの、ともだち?」


 サファイアが不安そうに尋ねてきた。


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