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悪の秘密研究所を壊滅させたら、実験体の少女に懐かれたんだが……。若き凄腕エージェント・ムラサメはある日突然、1児の父となる。  作者: マナシロカナタ(かなたん)★ネコタマ★3巻発売決定!☆GCN文庫
オペレーション『Water Side Angel』(水辺の天使作戦)

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第57話「今からお前に『本物』を見せてやる」

「ははは、『ここからは俺のターンだ』って? 強がっても無駄さ。君は僕に勝てない。天使炉を持つ僕にはね。事実、君は逃げるばかりで私に触れることすらできないでいる。これが動かしようのない事実だ」


 いかに自分が有利であるかを、自慢げに語るエンドレス・ウォーカー。

 しかし俺はそれを全否定した。


「いいや、違う」


「さっきからえらく自信たっぷりだね。いったい何が違うと言いたいんだい? それともこれは時間稼ぎというやつかな? お仲間の到着を待っているのかい? だが誰が来ても状況は変わらないよ」


「時間稼ぎなんてする必要はないっての。まずそもそも論だ。天使炉を持っているのはサファイアであって、お前じゃない」


「天使炉を発明したのも、実質的に今その力を使っているのも私だよ。よって私の天使炉と言っても差し支えはない」


「いいや違う。お前はしょせん、サファイアの持つ天使炉の力を利用しているだけにすぎない」


「両者の違いが分からないね。結果は同じだろう? なにが違うと言うんだい?」


「まず1つめの違いだ。魔力を電波のようにやり取りしていると言ったが、こうやってわざわざサファイアの近くに来たってことは、有効距離があるんだろ? これはお前の中に天使炉がないせいで起こった明確なデメリットだ」


「む――っ」

 エンドレス・ウォーカーの笑みがわずかにひきつった。


 やはり図星か。


「車を爆撃したのも、サファイアが移動すると距離が離れて天使炉とのやり取りができなくなるからだ。お前風に言えば、これは動かしようのない事実だ」


「ち――っ」


 これまた図星だったのか、ここまでずっと傲慢な笑みを浮かべていたエンドレス・ウォーカーが、不快さを表すようにまゆをひそめなら小さく舌打ちをした。


「それで俺は分かったんだ。お前が心血を注いで発明した天使炉は、なるほどたしかに常人にはまねできない発明だ。だが、それ以外はわりと常識の範囲内の発明に過ぎないんじゃないかってな」


「私の発明を愚弄するつもりか……!」


「おいおい、カッカすんなよ。俺は事実を言ってるだけだっての。でだ。並の発明に過ぎないなら、魔力をやり取りするにしても、実はそこまで大容量の魔力はやりとりできないんじゃないかって思った。これが2つ目のデメリットだ」


 俺のリジェクトに限界があるように、魔力のやり取りにも当然容量の限界があるはずだ。


「くっ、くく……言いたいのはそういうことですか」


「距離と容量。それが天使炉を持っていない明確なデメリットだ」


「なるほどね。ご心配いただきどうもありがとう。だが普通に戦う分には、何のデメリットにもなりません。対人魔法戦に必要な魔力の1000倍は、優にやりとりできるのでね」


「へぇ、1000倍ね。OK。それを聞いて安心した」


「安心した……だと?」


「ああ。絶対に勝てるという安心ができた。ってわけで、今からお前に『本物』を見せてやる」


「……本物? さっきから何を言っているんです」


 俺の意図が伝わらなかったのだろう。

 いぶかしげな表情を見せるエンドレス・ウォーカーの前で、俺は唱えた。


「リジェクト」

 と。

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