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2つの世界を繋ぐ者  作者: きっこー
霊魂制御
148/177

拷問

 痛い。痛い。

 これじゃ拷問みたいだよ……

 いや、きっと普通にこれ拷問だ。何が何でも情報を吐くまで解放してはくれないだろう。

 私、星月夜翡翠(ほしづくよひすい)は頭の中に響く呪莉(じゅり)さんの声に尋ねられていた。

 凱阿(がいあ)さんを殺した人について。

 言っていいのか分からない。

 いっそ、私が悪いって言っちゃうのもあり。どんな目を見ることになるのかは分からないけれど……

「呪莉、落ち着きなはれ」

 栄華(えいが)さんが呪莉さんを強引に揺さぶった。それで頭痛が少し和らいだ。

「うるさいんだぁよ……」

 そんな栄華さんを、呪莉さんは立ち上がって強引に突き飛ばしてしまった。そして呪莉さんは私の方に歩いてきた。

「凱阿を殺したのは誰か、答えられないんだぁね?どうしてか教えてほしいねぇ」

 そう言った呪莉さんは満面の笑みを浮かべていた。でも、その笑みからは深い闇が感じられる。

「どういう問題かねぇ、脅されているのなら無視してもらっても構わないんだぁよ。私が確実に殺すからねぇ」

 脅されてるわけじゃない。だからこそ困っている。

「自分の意志で話さないんだったら、それは……理解しかねる行動なんだぁよ」

 どうしよう。脅されたことにする?いや、結局丸め込まれて聞きだされちゃう。

「すみません、話せません」

 結局話さないなら一緒だ。だから私は正面から謝った。

「話しときなさいよ」

 天花(てんか)様含め、周囲の人の視線は冷たい。奇人を見るような目で見られていると思う。

「そうか……言ってくれるねぇ」

 次の瞬間、呪莉さんの気配が動いたと思ったら私の真後ろに移動した。

「なら、直接見せてもらうだけだぁよ」

 呪莉さんが私の頭に触れる。

 さっきみたいな感じの頭痛が襲って来る。さっきよりは軽いかも ……

 でも、普通に痛い。言ったら今この瞬間は楽になるけれど、後で辛いことになっちゃう。耐えなきゃ。

「……」

 呪莉さんは黙っていた。

「見えないねぇ」

 しばらく経って、呪莉さんがそう言った。

 助かったのか?頭も首も回らないから、状況はよく分からないけど……

「落ち着いたん?」

 栄華さんが呪莉さんに言葉をかける。

「ごめんなさいなんだぁよ」

 すると呪莉さんが穏やかな声でそう言った。

 大切な人が死んだとしたら怒っちゃうのは当たり前だし、私としては頭痛が治ったので全く問題ない。

「死神です。それだけ伝えます」

 私はそう言った。呪莉さんが痛々しかったから。何も言わないのは可哀想すぎたから。

「ありがとうねぇ」

 呪莉さんはそう言って、魔法屋店主たちの指揮をしに戻った。

 これでいいのかは分からない。

 もしかしたら、ユェンユェンはちゃんと倒さなきゃいけないのかもしれない。

 だけど、できるだけ争いたくはないから。

「敵襲や!」

 栄華さんがそう言った直後、壁の一部が外から破壊された。

 魔法屋の壁が壊れるところなんて初めて見た。

 凄まじい風が吹きつけてくる。

 結界奥義で一応壁の穴を塞いだけど、なんか攻撃されて壊された。

 これが大きな攻撃……?

 


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