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2つの世界を繋ぐ者  作者: きっこー
属性奥義
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捜索開始

 私の名前は虹蝶望初(にちょうのぞめ)

 魔法学校が死神に占領されたのを取り戻すために、そこで死神と戦っていた。一旦希望学校に帰ってきたけれど……

 これから、あのどうしようもない神様を探すため、旅を始める。

「ゾメッチ?大丈夫?やっぱり翡翠(ひすい)ちゃんが心配?」

 目の前で私に声をかけてくるのは親友の舞羽珠夜(まいはねたまよ)。なぜか私のことをゾメッチと呼ぶ。そしてなぜか一人称がマヨタンである。 

「全く心配じゃないわよ。ただ、興味があるだけよ」

 心配しているかはともかく、普通に興味はあるのよ。自発的に失踪したなら目的が気になるし、攫われているなら手口が気になるわね。

「ゾメッチのいじわる、でも探すだけ優しいよね」

 珠夜は頼んでもいないのに私に付いてくるつもりのようだ。別に嬉しくはないけれど、戦力的に役に立つからありがたいわね。

「それで、珠夜はどうなの?れみのこと」

 私は珠夜に質問をする。

「れみは……柘榴神は生きてるよ。また力を使えちゃいそう」

 わざわざ魂ごと震えさせてダメージを与えたというのに、なかなかしぶといものね。

 れみが生きている、それは決して喜んでいいことではない。私だって友達の死を望んでいるわけではない。でも、珠夜を犠牲にしてまでれみを生かすべきかと問われると、慎重な判断が必要になる。

 あと、そもそもれみが既に死んでいる可能性もある。柘榴神とれみは別物なのだから。

「まあ、マヨタンは大丈夫だから。一旦翡翠ちゃんを探そうね」

 珠夜は笑っていた。これは何かを隠している笑み。だけど、私は言及しなかった。珠夜が口を割る気のないことも分かっていたから。

「魔法学校で失踪したのだから、普通に考えてそこが怪しいわよね」

 正確な失踪時刻は分からない。

 炎帝さんが死んでしまって、落ち込んでいたようだから一人にした。その判断を間違ったとは思っていない。あそこで私たちが無理に言葉をかければ、あの子は壊れていた。

 でも、遠くから見守るくらいはしておくべきだったかもしれないわね。

「虹蝶みゆとか、どうなの?」

 珠夜はそう言っている。でも虹蝶みゆって別に魔法学校と関係ないような……

「珠夜、戦闘準備!」

 私がそう言うと、珠夜はすぐに私から一歩距離を取り、警戒の視線を向ける。

 まあ、確認するに越したことはないはずよね。

 私は目を閉じて、意識を集中する。私から虹蝶みゆを呼び出せるのかは知らないけど、試す価値はあるから

『体を明け渡す気になったの?どういう風の吹きまわし?』

 頭の中に声が響く。

 間違いない、虹蝶みゆだ。

「あなたに聞きたいことがあっただけよ」

 私はその声に答える。

『随分と身勝手な、それで?』

 虹蝶みゆって一切話の通じないやばい人なイメージがあったけれど、なんか意外と穏やかね。

「あの子が失踪したの」

 私がそう言った瞬間、強烈な頭痛がした。

「どういうこと?翡翠が、なんで、どこにいるの?無事なの?」

 私の意思とは関係なく、私の口が言葉を紡ぐ。

 そういえば、虹蝶みゆは神様の友達だとか……異様なまでの執着を見せるのね。やっぱり話が通じない人だったわ。

 だけど、今の発言で分かったのは、虹蝶みゆがあの子を攫ったわけではないということ。

「超級魔法、火属性、灼熱絶火」

 珠夜が構えていた魔法を放つ。

「固有魔法、翡翠神、属性奥義!」

 虹蝶みゆが私の体で珠夜に魔法を放つ。本当にやめてほしいわよね。

「固有魔法、風属性、俊足!」

 珠夜は素早いから避けるのは余裕だけど、虹蝶みゆの撃破は厳しそうね。

『固有魔法、無属性、衝魂』

 私は自分の魂ごと虹蝶みゆを気絶させ、追い出した。

 自分の意識が飛ばなければ完璧なの……に……

「ゾメッチ!」

 この声は……?

 珠夜、ね。

 珠夜の声で意識が引き戻される。

「助かったわ」

 まさかこんな戻し方があるだなんて予想もしていなかったけれど……これはなかなか便利ね。だからといって今後珠夜を利用するつもりはないわよ。

「虹蝶みゆじゃなかったね、ごめん、無理させた」

 珠夜の言葉に私は首を振る。

「いいのよ、可能性は一つずつ潰していかないと。さて、他に候補はいるかしら?」

 質問をしちゃったけれど、自分でも考えないとダメよね。魔法学校に犯人がいる可能性が高いと思ったけれど、生徒会の人々は忙しかっただろうし、一般生徒だと人数が多すぎて探している間に証拠を消されるなんてことになりかねない。

 探し始めはどこにするべきか、なかなか難しいわね。

「行ってみなきゃ始まらないって」

 珠夜は準備体操と言わんばかりに飛び跳ねている。確かに、考えても分からないなら体を動かすしかないわね。

「行きましょうか、魔法学校へ」

 魔法学校へ行ったところで、素直に入れてもらえるとは限らないけれどね。いくら救世主扱いされてるとはいえ、直前まで連絡を絶っていた相手だもの。

 それに今は干渉を制御して認識されないようにする、なんて便利でチートなことが出来る子もいないし、気を引き締めていかないといけないわね。

 


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