表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

21/100

2-1 第2形態へメタモルフォーゼ?

 ううぅぅ……暑い……いや、熱い!身体が燃えて無くなりそうだ。


これは絶対に次の形態にメタモルフォーゼ?する前兆だ!それにしてもあの魔法使いめ……。こんなに変身するのが辛いなんて教えてくれなかったじゃないの!


このまま身体が持たなかったら……う、恨んでやるんだからーっ‼


 私は心の底から?叫んだ時……身体が光輝いた――!



バサッ……


 突如、私の身体から白い羽が見えた。


え?羽?

もしかして……今度は鳥になったのだろうか?でも一体どんな鳥なのだろう?けれど、羽が白いということは……美しい白鳥にでもなったのだろうか?


 けれど、いかんせん鏡がないから自分の今の姿を確認することが出来ない。


 その時――。


「お〜い!白蛙さーん!」

「蛙さーん、出ておいでー!」


 森?の中にクロードと庭師さんの声が響き渡る。


 そうだ!私はネズミの餌を与えられて恐怖のあまり、逃げ出したのだ!

 早く2人の元へ戻らなくちゃ。


 私は無意識のうちに羽をバサリと広げ……気づけば空を飛んでいた。


「ホーッ!ホーッ!」

(クロードッ!庭師さん!)


 そう叫んだつもりだったのに、私は自分の口から飛び出た鳴き声に驚いた。


 え?!な、何!この声!ま、まさか……。


 次の瞬間、私は自分が何にメタモルフォーゼしたのか知ることになる。


「え?!フ、フクロウ?!」

「うわ!白いフクロウだ!」


 自分たちの方向へ向かって飛んでくる私を見てクロードと庭師さんに驚愕の表情が浮かぶ。


 そう……今度の私は白いフクロウに姿が変わっていたのだ!地を這う生き物から空を飛ぶ生き物。これって……レベルアップしたってことで良いのだろうか?


「ホーゥ!ホーゥ!ホーゥ!ホーゥ!」

(クロード、庭師さん!私、フクロウになりましたよ!)


 必死になって2人に呼びかけながら私は回りをぐるぐる飛び続けた。うう……それにしても不気味な声だ。まだ蛙のケロケロと鳴く声?のほうがマシな気がする。


「一体何でしょうね?このフクロウは?」


「さ、さぁ……でも今はフクロウよりも白蛙さんだよ!」


「早く探しましょう!」


「そうだね!」


 そしてクロードと庭師さんは飛び回る私を無視して「蛙さーん」と叫びながら私を探し回っている。


「ホーゥ!ホーゥ!」

(ちょっと!私はここだってば!)


 いくら訴えても2人の耳には届かない。でも、考えてみれば当然のこと。誰も、白フクロウが先程まで蛙だったとは気づくはず無いのだから。

 

 途端に私の中で、再び魔法使いに対する怒りがこみ上げてきた。


 うう……!あの使えない魔法使いめ……!折角クロードとの信頼関係?が築き始められていたのに、姿が変わったことで一からやり直しになったじゃないの!


 せめて人の言葉が話せるオウムか九官鳥だったら、まだコミュニケーションが取れたかもしれないのに……!


 末代まで恨んでやるーっ!



 そして、事態は思わぬ方向へ動き……最大の?ピンチが迫っていることに、このときの私はまだ気付いてはいなかった――。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ