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8-3

「主イエス・キリストの力によって、あなたが強められますように……父と子と聖霊の御名によって、あなたに洗礼を授けます」

 両親と代父母に抱き上げられた赤ん坊に、クリスが洗礼をほどこしていく。ワケもわからずいきなりおでこに水をかけられて、びっくりしてギャン泣きする子もいれば、全然動じないやつもいる(将来有望かもしれない)。

 葬式と違うのは、主役が泣いていてもほかのみんなはニコニコ笑ってるとこで、この雰囲気が俺は気に入っている。

 ダニーだって、死んだクリスの友達だって、たぶん、生まれたばっかりのときはこんなふうに喜んで家族に迎え入れられたはずなのに、大きくなって、親やら教会やらの言うことを聞かなくなったからって放り出すのは、やっぱひでえよな。神様が世界を――人間も含めて――つくったんなら、全人類が家族ってことになるんだろうから、ひねくれ者の面倒みてやるのも家族の責任ってやつだろ? で、俺もその創造物のひとつに入ってるんだとしたら、俺を食わせるのも、神様の――つまりは教会の――仕事ってことになる。違うかな?

 讃美歌とパイプオルガンの音をかき消すような赤ん坊の泣き声をBGMに、俺は今日の昼飯のことを考えた。


Fin.

 吸血鬼をうっかり家にあげちゃう神父、というモチーフは私が好きなもののひとつなんですが、これの元ネタはかなり昔に見た夢に基づいています。その時の夢は、都会のアパートに住んでいる若い神父がいて、神父と同居している男性の友人がいて、ある日教会に連続殺人犯が懺悔をしにやってきて、結果的に神父が殺されて(おまけに頭だけ残して全部食べられて)しまい、その友人が彼の仇を討って自殺する…という、「そして誰もいなくなった」的なものだったんですが。

 この「友人」というのが神父のことが好きなんだけど言い出せない…という人で、夢では25才くらいだったのが分割されて一部がディーンになり(笑)、一部はやっぱり「自殺したクリスの友人」になりました。「神父を殺した連続殺人鬼」の方はニックではなく、『夜中出歩くものたち』のエドワードです。ちなみに殺された方も『夜中~』のシエルです。

 クリスとニックの方はこれまた最近の夢にそのまんま出てきて、「教会墓地から死者がよみがえる」シーンがそれです。

 それでもこの2つの夢の間には何のつながりもなく、そこにたまたま見つけたエクソシストと福音書をブチ込んだらできあがったのがこれです(死)。大体こんな略式でやったら怒られるでしょうし、ほんとはもっと正式なお祈りがあるんですが、何しろ長いので、忠実にやっていると一日では終わらないですからそこはそれフィクションということで。なので本当に詳しい方は片目を瞑っていただきたい…というか敬虔なキリスト教信者なら多分こんなもの読まない(し書かない)んだろうなあ(笑)。ほんとすいません。

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