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2つの魔女  作者: saika
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2

「あのね、美夜みやが何かなくしちゃったらしいの」


りんちゃん、探してあげてくれない?」


簡単にしゃべりやがって…! 


当事者であるわたしの意見を聞かんかい!


「まあ、そうだったの。良いわ、占ってあげる」


また彼女も上から目線で話を進める。


だからわたしは少し声を荒らげて、はっきりと言った。


「それはいいわ。自分で探すから」


「えっ?」


途端に教室中の空気が凍り付く。


『魔女』の申し出を断るなんて…と雰囲気が語っているが、わたしは真っ直ぐに彼女の眼を見つめる。


「あなたの手を煩わせるほどのことじゃないわ。だからほっといて」


「そっ…そう。分かったわ…」


言葉ではそう言ったものの、その表情は醜く歪んでいる。


まさか自分が差し出した手を、振り払われるとは思わなかったんだろう。


屈辱と怒りの感情が、そのまま顔に出ていた。


「ちょっと、美夜! 何で断ったのよ!」


「『魔女』に逆らうと、後でヒドイ眼に合うのよ?」


クラスメート達は心配そうな表情を浮かべながら、小声で怒鳴る。


「たかがペン1本だし。それに他に困っている人なんていくらでもいるんだから、そっちを優先させた方が良いと思ったまでよ」


わたしは平然と答えた。


その声は彼女にも届いていたのか、肩が震えて見える。


「もう…!」


「知らないからね!」


「はいはい」


肩を竦めたわたしは、とりあえず今日の行動を振り返ることにした。


朝、学校行く時に確認した時には確かにあった。


その後の授業でもたびたび使った。


最後に使ったのは科学の授業中、実験をしながらノートに書き込んでいた時だ。


「だとすれば落としたかな?」


実験中はバタバタしていたし、教室で見つからないならそこだ。


科学の次は体育だったから、ペンは使わなかったし。


放課後の掃除の時間まで待って、わたしは一階の科学室へ向かった。


科学担当の先生に落し物について聞いたけれど、無いという返事をもらった。


なら掃除中なら見つかるかもしれない。


掃除は1年生が担当をしていたので、ペンのことを説明して、掃除がてら探してもらった。


だけど見つからなかった。


「…チッ。仕方ないから新しいのを買うか」


先週買ったばかりの新品だったけど、気に入りだからアレ以外は使いたくないし。


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