第1章 変わらないはずのセカイ 3
「おい!ジーさん!あんたハメられてんじゃねーか!!」
永久が動揺を隠せずにいると
「いや!ワシだって聞いとらんわ!ただの調査だと言ってきたのだぞ!!」
こっちのじーさんも同じく動揺しまくっていた。
「ねーちゃん、あんたあそこがどんだけ未開発部分があるかわかってんのか?」
「いやぁ、あははは・・・」
レイジーは笑って誤魔化そうとする。
その時だった。
響く銃声。
「「!?」」
「危ねぇ!!」
とっさにレイジーをかばいながら避けた永久。その時には勝義があの大剣を銃声聞こえた方へ向けて振りかざしていた。鍛え抜かれた体から振りかぶられる大剣。その斬撃が銃声の主を捉えていた。
ギュン!ンュュ・・・
そこに倒れていたのは古代都市を防衛する自立アンドロイドの1体狼のような形をした〘ツィーレン〙がそこに倒れていた。
「すみません。」
レイジーが申し訳なさそうに二人にあやまる。
すると。
「別にいいよ!なっ!じーさん!!」
「まぁ、そうだな。ツィーレンの肩の上にある銃は高値で売れるし、胴体もそこそこの値で売れるしな。」
「えっ?」
「あれだよ、ねーちゃん。未開発部分ってのは許可なく入れる部分でもねーし、いつもの地形学者達が通る道でも無かったから薄々はわかってたんだよな。」
「そこの孫の言う通りやな、〘コード〙も見つかるかもしれんし・・・」
いきなりレイジーの顔がぱっと明るくなる。
「そうなんです!〘コード〙があれば旧人類の遺産がもっと解明されてもっと過ごしやすくなるはずなんです!!」
やっと機嫌が戻ったかというような顔する二人。
「さぁ!どんどん行きましょう!!」
「「いや、前の話聞いてた!?」」
「えぇ?行ってもいいですってことですよね!!」
あぁ、この人。天然てたんだった・・・
二人は後悔する。
だが、まだこんなものは始まりに過ぎなかった。