第3章 それは決意
「わぁ〜」
シャルは男性陣の正装を見て目をキラキラさせている。主に浴衣を着ている鳴海さん家のお二人だ。
「そんなにじろじろ見るなよ・・・」
「どうだ!いい男前だろう!!」
永久は黒の反物に白の桜の花びらが刺繍された着物。
勝義は紺色に後ろには龍が昇っている。
「あらら、僕達は魅力的じゃないのかい?」
そういったロキは白に黒のアクセントがあるスーツをスマートに着こなしている。
ガルデは空色のシャツに縦縞のネイビースーツ・紺色単色のネクタイ・しっかりと磨きあげられたブラックの革靴。
ガデアは真っ白なシャツにライトブラウンのスーツ・赤と青のネクタイ・味のある茶色の革靴というカジュアルな出で立ちだ。
「いいえ!そんなことは無いですよ。でも、着物って見たことが無かったので・・・」
ロキの言葉の返答に困っているシャルはイエローのドレスにイエローのヒール。頭にはとてもカラフルな花飾りを付けている。
「私たちはどうですか?見てください!!こんなにフーちゃんは素敵なんですよ!!ここなんて・・・(割愛)」
レイジーとフルーレティはライトグリーンのドレスにホワイトのヒールというおそろいコーデだ。
「みんな素敵だよ!そちらの2人もね!!」
「あまり見ないでくれ!!だからスーツでいいと言ったのに・・・」
「青白磁っていう色のドレスみたいです・・・似合ってますか・・・ね?」
「きゅー!(フンスッ)」
エルダは透け感の生地をかなり使っているとてもセクシーなブラックのドレス。当の本人は納得がいっていないようだ。
マリアは青白磁と呼ばれる薄い上品な青い色基調としたの花柄ドレス。フェニクスは頭の上に小さな王冠が乗っている。
「よしよし、みんなしっかりキメてきたみたいだね!!会場にもお偉いさんたちがつき始めたみたいだし、始めようか!お祝いパーティ!!」
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パーティも一段落し、色々なおえらい方々からの質問攻めに疲れた永久は1人隅でジンジャエールを飲んでいた。
「はぁ、」
すると横からとんとんと肩を叩かれ特徴的な聞いたことのある声が聞こえてきた。
「オつかれサマ」
「!?」
すぐに戦闘態勢に入ろうとする永久。するとその男は永久の口を塞ぐ。
「大丈夫ダヨ!今日ハぱーてぃジャないカ!そうゆエバなまエちゃんトいっテなかったネ、キメラだヨ、よろシクネ。」
男は陽気に笑っている。
「信じられない!お前は敵だぞ!!」
「なァにイってルんダイ?そんナことしナいヨ。今日はなかマになりにキタんだよ。」
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「さぁて、どうゆうことかな?」
ロキと永久そしてキメラは別室で話をしていた。
キメラの話では
・こちらは巫女の禊の旅については賛成である。
・しかし、精霊に関しての争いがあった場合は戦闘になる。
・こちらとしても禊の壁は無くなってしまうと今のところ危険でしかないのでキメラをごえいの戦力をあげるために同行させる。監視だとそちら側は思うのであればそれで構わない。
という内容であった。
「これは本当の事なんだね?キメラくん。」
「俺っチはうそガつけるホド頭はヨクないヨ多分ネ。」
「どういう事だよ?お前もしかして・・・」
永久がキメラを見る。
「きみノかんガえてイルとおりダヨ。ぼくハめざめタ1年マエより過去ノきオクがナイ。まァいいんダケドね。俺っチは俺っチだからネ。」
「そんな非人道的な体になっても、生きてられるだけいいって事かな・・・」
次はロキがキメラを見る。
「違うネ。ぼくガぼくデあるコトにイミがあるんダヨ。」
どんなものかは永久には分からなかったが、
そこには確かな意思があった。
「わかった!それなら大歓迎だよ!!」
キメラの言葉を聞いたロキはパァっと明るくなりキメラの肩を組む。
「ジャ、かなマってコトでいいんだネ。」
「そういう事になるネ!」
ロキは下手くそなキメラのマネををする。
「でも、もう少しだけ話がしたい。ちょっといいかな?」
「いいヨ。ぜんぜン。」
「じゃ!そういう事だから、永久はとっとと会場にもどって!もどって!」
「なんでだよ!」
ロキに後ろから押されながら、強制的に永久は会場に戻ったのであった。




