第1章 変わらないはずのセカイ 14
「あははっ♪おはよう!こんにちは!どっちがいいかな・・・うん!こんにちはにしよう!では!諸君こんにちは!!」
「アはハッ!この面白いおニーサン一回会っタこトある人だナ!!」
「やぁ!また会ったね!この間はアクシリオ外の救援申請だったからほどほどにしてあげたけど、今回はそうはいかないよッ!」
顔の整った言葉が服と似合わない紳士風の男性がステッキを振ると白髪の男は壁まで吹っ飛んでいった。
「いってェナ・・・この前と変わらないじゃないカ・・・」
白髪の男は苦しそうに立ち上がりながら言った。
「やぁ!君もここはどこだか分かっているよね?魔力抑制機器を使ってアクシリオのソナーから抜けたって見つかるのは時間の問題だよ?」
「さすがは大臣と言ったところか・・・分が悪いなキメラ!行くぞ!」
「はァ、もうおしまいカ・・・じゃまた来るよ、鬼のおニーサン。」
キメラと呼ばれた白髪の男性ともう一人の女性は大臣と呼ばれた男性からの牽制により帰ってゆく。
「お前!何で早く助けに来れるんだったら来ないんだよ!!」
「助かったぞ大臣。」
「ありがとうございます!!」
永久・勝義・レイジーは各々男性に声をかける。
「この方は?」
フルーレティは3人の知り合いであろう男性について永久に話をする。
「あぁ・・・こいっ、」
「ああ!ごめん!ごめん!僕はアクリシオで大臣をやっているロキって言うんだ!よろしく!!まぁ、大臣って言っても王政から民政に変わった時代からアクシリオでは助言役みたいな感じの人だから変わりはないんだけどね!フルーレティ、君にはおはようやこんにちはよりは、おめでとうの方がいいかな♪君の誕生日みたいなもんだしね!!そうそう!僕は君と同じ〘妖精〙だよ。あっ!でも、僕は最初に生まれた素体の6体のうちの一人なんだけどね!結構すごいでしょ!!」
(よく喋る人なんですね・・・)
永久は喋っているところをロキに阻まれ後ろでロキを睨み、フルーレティは唖然としている。かたやロキはキラキラ笑顔でまだ話している。
「あなたが・・・ロキ・・・でもなぜ?データではあなた達6体は最前線で戦っていたのでは?」
「やっぱり僕達は作戦後に生まれた妖精達からも人気なんだね!そこはね!ヘマしちゃって・・・メンテナンスに入ってたら、禊の壁の作戦が終わってたんだよね・・・だから!その後はアクシリオを中心にして復興のお手伝いをしてるってワケ!あっ!」
急に思い出したかのように手をポンと叩くロキ。
「ごめん!永久!早く来れなかったのは連絡がきてね、それから君の魔力を探してたら時間がかかっちゃったんだよ。」
「いや!今頃かよ!」
・・・
・・・
!?
「ってか!それじゃ、」
「アハハっ♪ご名答、ソナーなんてあるわけないでしょ♪こんなに広範囲なとこにそんなことしてたら妖精の僕だってブラック過ぎて逃げちゃうよ!それにあのままじゃ戦いになってたしね・・・ここは今、人類にとって復興の大事な情報源だから極力破壊とかしたくないんだよね。それに」
ロキが手を出す。
「ここの情報をくれたのはこの世界で重要な一部からなんだ!」
ぴゅるるる!
するとどこからかオレンジ色の小鳥が現れ永久の肩にとまる。永久は困惑するがオレンジ色の小鳥は顔を近ずけ頬ずりし始める。
「おめでとう!君は禊の旅に選ばれた!ざっくり言うと、きみの使命は巫女守り、〘禊の壁〙を貼り直すことだ!!」
唐突だった。
あんなに色々あってこっちに来てから少しは普通に暮らせると思ってた。
でも、そんなに普通に暮らすってことは簡単なことじゃないらしい。