第1章 変わらないはずのセカイ 13
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あれはまだ和の国に両親と祖父で住んでいた時・・・
和の国は人口の密度が大きな年に集中しているため、街から出てしまえば強盗や誘拐の危険がかなりあった。そのため夜間には外に出てはいけないと両親と祖父にきつく言われていたが、大切な約束のため、約束を破り、襲われたことがあった。その時に助けてくれた獣人属の女性。かなり刃の小さいナイフとその巧みな体術で俺を助けた。
その人のようになりたい一心で強くなるために修行し続けた。
次は自分が誰かを助けられるように・・・
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「さァ、今度はこっチからイかせテもらうゼ!」
白髪の男の足元から電気のようなものが走る。そう思った瞬間・・・物凄いスピードで迫ってくる。
(〘身体強化魔法〙か)
永久も足元に魔力を集める。この魔力を爆発的なエネルギーに変換し、地面を蹴る。
2人がぶつかる。
白髪の男は大剣を振りかぶる。永久は左手のナイフを構える。永久は受ける寸前でナイフを左に傾ける。
「!」
大剣とナイフがぶつかる、だが爆発はしない。
代わりにキラキラと冷気がぶつかった周りに立ち込める。
そして永久はそのまま大剣を左へ受け流す。
男の体制が崩れる。
「今です!」
フルーレティが叫ぶ。
「お返しだ。」
永久は右足を踏み込み、左足で空いている男の腹に蹴りを入れる。
左手を掴む。(手首の下から、前髪で隠れてはいたが額から、〘精霊石〙のような者が見える。どちらも色が違う所からどうやら本当に〘精霊〙ではないらしい。)
そのまま男を地面に叩きつけ男を拘束する。
「甘いな、右足は強化魔術を使っておきながら左は強化無しで蹴りを入れるとは。貴殿のようだな。」
女性が嫌みを入れつつ勝義に話す。
「残念だったな。殺すことが相手を傷つけることが俺の教えたことじゃない。」
「そうか、だが2対1は見逃せんな。」
女性が右腕を上に振る。
「ああっ!」
フルーレティの周りに紫の鎖が現れ拘束する。
「フルーレティ!」
永久が拘束されたフルーレティの方を振り向くと、男の右手首の下が青く光る。
「ガアッ!」
男の全身から青白い雷が迸る。
「クソっ!」
永久が男の手を離し、男の拘束が解ける。
「いマのハ良かったなァ!でモ、もうあの子ハ動けなイ!今さっきの手は使えない!!」
男は目を見開き、額が赤く光る。炎が男を包む。
「これかラがお楽しミだゼ!!」
男が動こうとする瞬間・・・
「おっと、そこまで!これ以上需要建築物の中で暴れられたらお兄さん困っちゃうよ。」
ひょうきんな、でもどこか落ち着いた男の声が聞こえた。
「おま、なんで!?」
永久が驚いたように声の方へ話す。
そこにはいつの間にか、
ステッキを持ち
シルクハットとスーツ
という出で立ちの男性が立っていたのである。




