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幻想歴史読本 ~ファンタジーを考える~  作者: 走るツクネ
おまけ 全体に関わる話
23/84

★本小説の利用方法の一例 モデルとする国家

 今後はイタリアや銃器について投稿するつもりなのですが、「その前にその情報をどうやって使うのか予めはっきりさせないといけない」と思いたち、急きょ投稿することとなりました。

 基本的に、小説を書く人も書かない人も楽しめるように書いているつもりですが、もし書く人の参考になったら嬉しいです。

 すべての設定を一から考えるのは無理があるでしょう。


 よって、史実に存在した国家をモデルにする、という方法があると思います。


 どの国(民族、職業)から物語を始めるか選択する、というのは、フリーシナリオのゲームでよく見ることができますが、似た方法をとる、というのは現実的な手段かと思います。


 どういうことかというと、まず各国がもっている要素を書き出します。

 それをもとに作っていくのですが、それぞれの要素とその組み合わせは、実際に歴史の中で育ってきたので、合理的で現実的に可能だということができるのです。よほど時代が外れなければ、中世ファンタジーという雰囲気を壊すこともないでしょう。



 例えば、本編にて主に扱ってきた中世ドイツで形成された領土なら、


 社会制度:封建制(封建制的帝国)

 指導者:領主

 階級:領主、家臣、騎士、農奴、商人、職人

 領土規模:小

 主戦力:騎士、ミニステリアーレ

 敵対勢力:他領主、海蛮族、森蛮族

 主産業:農業、鉱山業、手工業

 経済:ギルド、中庸

 主要文化:吟遊詩人

 宗教:キリスト教

 特記事項1:海辺では商人たちが同盟を組んでいる

 特記事項2:群雄割拠


 という、要素を書きだすことができます。他にも宋であれば、


 社会制度:中央集権、官僚制

 指導者:皇帝

 階級:皇帝、文官、武官、商人、兵士、農民

 領土規模:広大

 主戦力:槍兵、クロスボウ、艦隊

 敵対勢力:騎馬蛮族、騎馬民族

 主産業:農業、漁業、鉱山業、紡績業、窯業

 経済:大規模

 主要文化:哲学、文学、美術

 宗教:仏教、儒教、道教

 特記事項1:文化レベル、技術レベルともに高い

 特記事項2:官僚制の動向に注意


 と、なるでしょう。

 各国の情勢は千差万別なので、あらゆるアイディアに適合することができるはずです。


 ある国の歴史を引っ張り出してきて、このように要素を書くだけでも、ある程度物語ができるかもしれません。もちろん、まるっと反映するのでは、息苦しくなってしまいます。

 フリーシナリオ的な創作方法というのは、例えばこの中から、ドイツの商人の息子という素性にすると決めたとします。すると、


 海上に貿易路を持つ中堅商人の次男として生を受ける。見習い中に蛮族に襲われるもののこれを撃退する(第1章)。これがきっかけで商人ギルド内で軍事的な地位を得始める。訪れた海岸線沿いの辺鄙な村々で依頼を解決していく(第2章)。異民族の大規模攻勢があった際に海の守りとして活躍する。騎士に嫌味な態度をとられたりする(第3章)。


 などという主人公を作り出すことができます(もしかしたら他作品ですでにある設定かもしれませんが)。

 そして、この主人公の素性から性格も作り出すことができます。

 例えば、


 中堅商人の次男:安定志向、上昇志向、拝金主義

 船乗り:信心深い、塩漬けを食べ飽きている

 軍事や商売の才能:思い切りが良い

 異民族との交流:他宗教に寛容、度胸がある

 幼少期:いつかは独立したいが、実は父のように堅実に暮らしたいとも思っている


 という性格が付与されるかもしれません。いくつかは相反する性格ですが、人間的な二面性、ということでどうにかなりそうです。行動が多様化する可能性も持たせることができます。

 ヒロインとしては、蛮族(海岸線沿いの村)の娘、ライバル手工ギルドの娘、領主の娘、宋的な王朝の末姫、辺りが出てくるでしょう。素性が決まっていれば、性格も生み出しやすそうです。


 もちろん、ここにモンスターや魔法、異種族、冒険者を登場させても、大量の矛盾を生み出して崩壊、ということにはならないでしょう。


 人気ワードである、異世界転生やハーレム要素も取り入れることができるでしょう。例えば、知識を生かして、異国の地で流行っているであろうクロスボウやギリシア火薬を取り入れて海上戦で圧勝する、としてもいいかもしれません(その際には、船の形状や海戦の主流戦術に気を払わなければならないでしょう)。

 タイトル的には、「北方商人の息子に転生したけど気が付いたら海軍総督になっていた」でしょうか(ありがち)



 ところが各要素がどういったものかをある程度理解をしていなければ、削っても良いところ、加えても良いものを判別するのは困難です。官僚制的な社会なのに、騎士のような存在が権力を持っている、ということは避けなければなりません。


 本小説ではそういう意味も含めて、色んな要素や国家の紹介ができたら、と思うのです。

 とはいえ、筆者は長編を書くことができないので、まさに絵に描いた餅状態です。

 今後ともよろしくお願いいたします。

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