表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90/401

やられたら生き返る気すら無くすほどにやり返す

首を狙い、即死させる。続けて心臓を貫き、即死させる。そのまま頭をカチ割り、即死させる。


「アリア! 落ち着け!」

「黙ってろ、魔王」


私は落ち着いている。とことん冷静だ。


「お前らのボスはどこにいる!」

「ひっ⁉︎」

「吐け!」


襟元を掴み、問う。口ごもったから心臓を刺す。即死。


「ちっ」


どいつもこいつも殺してやる。シェリ姉を傷つけた罪は即死だなんて緩くは終わらせない。


*****


「っ⁉︎ マモン!」

「なーにー?」

「アリアの様子がおかしい!」


言われた通りに《鋭い目》の進化スキル、《鷹の目》を使ってアリアちゃんを探す。んー? アレだね。


「何か言って《致命的位置クリティカルポイント》で一撃ね」

「あの子、どうしちゃったのよ」

「さぁ……でも、この前の襲撃と関連はあると思う」

「やっぱね……ん」


たん、たん、たんと小気味良いリズムを奏でてレヴィの弾丸が次々に撃ち抜く。


「やばげ?」

「んー、攻め込む速度も遅くなって来たしアリアちゃんの方に集中したいなーって思ったり」

「奇遇ね、私もよ」


2人でため息を吐き、天守閣の裏に移動する。


「マモン⁉︎」

「ベル、私たちはちょっと行ってくるね」

「え」

「シェリルもお願い」

「待って⁉︎ アリアちゃんの事なんだよね!」


……察しの良い。


「行くわよ、マモン」

「あ、うん」


天守閣の縁から跳ぶ。そのまま弾丸や矢を放ち、反動で減速。地面に激突の瞬間に一回転して衝撃を緩和して


「悪いけど押し通るわ」

「同じくね」


《シリアルキラーズ》を次々と倒しつつアリアちゃんを追いかける。追いかける。追いかけてるけどそもそもagiで負けてるから無理って感じなのね。


「マモン! 麻痺矢!」

「アリアちゃんに当たるとも思えないなぁ」

「良いから! 動きの妨害にも!」

「はいはい」


一応抵抗の姿勢は見せておいて矢をつがえる。


「《パラライズ》《スプレッド》《ホーミングアロー》!」


一気にSPとゲージを消費して放つ。《スプレッド》のレベルは最大、50を超える数の矢を避け続けるアリアちゃん。ほら、やっぱり。


「邪魔をするな!」

「わぉ」

「……あれ、ホントにアリア?」

「んー、絶賛ブチ切れ中かな?」

「止める?」

「無理ゲ」


2人揃ってため息を吐く。そして


「アレはもう友情とか恋とかそんなのでロマンチックに止めないと」

「打ち切り臭がするわね」


レヴィも麻痺弾を放つが全て避けられている。こちらに目も向けずに。相変わらずのチートっぷりね。


*****


『総員、ギルドホームを放棄し、アリアを止めるのに集中してくれ』

「⁉︎ アリアちゃんを⁉︎」

「つー事はアレか、独断行動中なわけね」


ベルは天守閣の中に戻る。慌てて着いて行く。


「高速移動手段が無いからな……どうしたものか」

『アリアは現在、《シリアルキラーズ》の残党を殲滅している。一旦ギルドホームから離れ、囲むように』

「……」

「シェリル、とりあえず移動するぞ」


ベルに言われ、我に返る。


「アリアちゃんは何をしているの……?」

「さーな。とっとと誰かと合流しないとな」


*****


「アリア!」


誰かの叫びが聞こえた気がする。気にしないで問う。答えは無い。即死。


「お前らのボスはどこにいるんだ!」


叫び、残党へと突撃する。槍の穂先を避け、剣を避け、斧を飛び越え、刀を斬る。スキルは使わない。

槍使いの心臓を貫き、全損。剣士の剣を受け、首を貫き、全損。斧の柄を断ち、頭を薙いで全損。絶句している刀使いの首を断ち、全損。


「どいつもこいつも……っ!」


ナイフ使いのナイフを受け止める。直後、蹴られた。


「……っ!」


魔王の数段下だろう。遅過ぎる。蹴られた勢いをバネに地面を蹴って突進。貫く。


「……?」


もう見当たらない? どうして? まだシェリ姉を襲った、その計画を立てた奴もボスも分からないのに?


「アリア!」

「……何よ、魔王」

「お前、一体……どうしたんだよ」

「私はどうもしてないけど?」


ただ怒ってるだけだもん。おかしくないよ。


「……とりあえず一旦みんなと合流する。それまで独断で動くな」

「嫌よ」

「……せめてどこに行くかいつまでに帰るかをみんなに伝えてから」


お前は親か。


「……しょうがないわね」

「ああ。だから一回戻れ」


剣の柄を握りしめ、魔王から離れるように地面を蹴る。視界の端に入った残党にも聞かないと。


「待て!」

「嫌よ、シェリ姉を襲った奴らは皆殺しにしないと」

「姉妹愛が行き過ぎだ⁉︎」


絶叫に頰がヒクつく。姉妹愛なんてそんな素敵滅法なものじゃない。ただの復讐だもん。シェリ姉生きてるけど。


「……あれ?」


だったらどうして《シリアルキラーズ》のボスを探しているんだっけ? えーとえーと……


「うん、とりあえず見つけてからにしよう」


魔王を引き離してそいつに飛び蹴り。地面に蹴倒して


「お前らのボスはどこにいるの?」

「ひぃっ⁉︎」

「喋らないの? だったら」


装備を弱い剣に替える。腕を斬る。切り落とす。体力はあんまり減らない。両腕を落とす。股間を蹴る。ビクンビクンしてる。切り落とせないのが残念だばばば


「麻痺ったわね」

「あばばばばばばば」

「今のうちに全員集合だ」


*****


「アクロバティック⁉︎」

「妹を見て最初の発言それか⁉︎」


魔王が突っ込んできた。あはは、驚いちゃったの。


「あばばばば」

「アリアちゃん……お労しい」

「あばっ! 解けた!」


立ち上がったアリアちゃんは周りの雰囲気に押されて座り込んだ。うんうん、それてで良し。


「アリアちゃん、私のために怒ってたの?」

「……別に」

「アリアってときたまにツン入るわよね」

「ほとんどデレとも言えるけどねー」

「レヴィとマモン、シャラップ」

「「嫌よ」」

「むぅ……」


アリアちゃんがギンッ! と、睨んでいるつもりだろうけど可愛いだけね。レヴィとマモンの笑みを見ても気づかないアリアちゃん。うん、可愛い。


「……一度情報をまとめ直すぞ。アリアはシェリルの敵討ちをしようとしていたんだな」

「うん」

「生きてるけど⁉︎」


ついつい叫んじゃった。みんなは笑った。なら良し。


「アリア、独断行動はするな。俺たち全員で《シリアルキラーズ》を殲滅する」


あれ、でも向こうもプレイヤーならまたどこかの街にリスポーンするんじゃないのかな? それを言うと


「ギルドに所属して、その上でギルドホームがあるのならそこでリスポーンするの」

「まさに無限ループ!」

「……なるほど」


やられたらやり返す程度じゃ生温い。やられたら生き返る気すら無くすほどにやり返す、ね。

若干思考が暴力的に偏った気もするけど気にしない気にしない。


「やるからには徹底的に潰す……ん?」


掲示板に目を通していた魔王は呻いた。えっと何事?


「……これはまずいな」

「え?」

「全員掲示板No.2491の確認を」


言われて見ると


*****


タイトル『《魔王の傘下》は《シリアルキラーズ》と繋がっている⁉︎』

『Sin:あの《幻影面》って奴いましたよね。あのプレイヤー、今は《死神》って名乗って《魔王の傘下》に所属しているんですよ』

『spaghetti:mjd?』

『smile:マジっぽい』


……なるほどな。鎌を強く握りしめる。


「こいつら、全員、《シリアルキラーズ》だ」

明日から塾が始まる嫌だ行きたくない


このギルド総力戦的なのが終わったらネタ切れだ

誰かアイデアプリーズ

さもなくばマリアとアジアンの原作無視したいちゃつきしか無いぞ!(暴論)


薔薇のマリアって面白いよ!(思い出しステマ)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ