表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
59/401

続レグルス戦

「盾! 防いで!」


エレナは叫びながら足を避けて駆け抜ける。そして腹下に駆け込んで


「ミーティアメテオ!」


僕もよく使うスキルを放った。それは見るだけでも呆れるようなレグルスの体力を4桁も削った。9桁ある内の。

レグルスの体力はオールナインの上で9桁。何の冗談か分からない。だけどエレナの与えたダメージは4桁後半だ。


「退避!」

「あ、ヒットアンドウェイ戦法を取るんだ……堅実だね」


僕はひよちゃんの上から眺めながら呟く。すると飛翔音が聞こえ


「やっほー、アリアちゃん」

「マモンかぁ。それってカゲオ?」


マモンの足元には地面に墨汁を垂らしたような物が広がっている。2点が赤く光っている。多分目だ。


「うん。カゲオだよ」

「何しに来たの?」

「アリアちゃんに動きが無いからね。ちょっとばかし」

「ふーん」

「で、何しているの?」

けん

「あー、なるほどね」


見とは、相手を観察する事。多分僕たちしか使わない言葉だ。


見試決けんしけつかぁ。見て試して決戦だよね?」

「うん」

「全滅するまで見ているの?」

「そのつもりだったけど面白くなってきたよ」


僕はひよちゃんの上から見下ろす。見るとエレナたちが着実にダメージを通し、1割を削った。

約10億の1割を削るのはとてつも無い事だ。だけどこれは


「行動パターンの変化が起きるよね」

「うーん。ちょっとこれ……まずくないかな?」


マモンの言う通り、かーなーりまずい。何故なら


「《自動回復オートヒーリング》持ちモブは嫌だね」

「アリアちゃんみたいな連撃で畳み掛けようにもあの体力の多さ……まずいレベル越えちゃったなぁ」


マモンは苦笑して弓を構えた。そして


「ヒーリングスプレッドアロー」


放った矢は分裂して体力の減っている盾役のプレイヤーの体力を回復させる。


「俺たちも行くぞ!」

「「「おう!」」」

「最初っから《リンク》スキルを使うぞ!」


そう叫んだスカイたち勇者達ブレイバーズが発光する。そして多過ぎる体力をガリガリと削り出した。


「それではみなさん、ご主人様のために働きますよ」

「「「はい!」」」


メイドたちもそれに加わった。このままだと


「アリア! マモン! 俺たちもやるぞ!」

「はーい」

「分かったよ! ひよちゃん!」

『ちぃ!』

「カゲオ、攻撃来たら回避ね」

『……』


マモンは矢を放つ前から動画を撮影していたようだ。だから僕も撮っていたのを終了して急降下してレグルスの背中に近づく(ひよちゃんの手によって)。


「メテオインパクト!」


速度と重力が加算される一撃を無防備な背中に叩き込む。手応えとともに表示される7462。それに頬を緩めつつ背中に着地した。

そしてチリチリと何かがどうにかしている。とりあえず分からないので


「ダブルテンペスト!」


16連撃で凹凸のある背中を切りつつ頭の方に移動する。

大体頭からお尻まで50メートルくらい。そこまで長くない。だからそんなに時間をかけずに頭の近くまで来たけど


たてがみが触手のように迫って来るの⁉︎」


2本の剣で必死に伸びてくる鬣を切り払う。それはどうやらレグルス本体にダメージを与えているようだ。

そう思うと少しはうねうねする鬣に好感を……


「持てるはず無いよねぇ!?」


蚯蚓みみずみたいで気持ち悪いよ!


『ちぃ(ハイヒール)!』

「え」


ひよちゃんの魔法が僕の減っていないはずの体力を回復した。そう、回復したのだ。体力が減っていなければ成立しないはずなのに。いつの間にダメージを受けたんだろう?


「考えてもせんなき事だ!」


迫り来る鬣を斬り払うのもそろそろ飽きてきた。だから


「ダブルラッシュ!」


鬣の根元に向かって突撃。この時点で見に回るのは諦めている。


「うりゃぁ!」


纏めて切り飛ばして……体力が減っている?

驚き、咄嗟に飛び下がる。しかしその間にも減り続けている。継続ダメージ……何が要因だ⁉︎


「ひよちゃん! お願い!」

『ちぃ!』


僕はレグルスの背中を蹴って飛び上がる。そして飛んで来たひよちゃんに飛び乗って


「掻い潜って足元のエレナとスカイたちと合流するよ!」

『ちぃ!』


ひよちゃんの滑空は3秒で足元まで降り立った。ちなみに全損したプレイヤーが多くて随分と足場に余裕があった。レグルスの攻撃力はかなり高いんだろう。


「最強か! 手伝ってくれ!」

「悪いけどそれは出来ないよ!」


ひよちゃんから飛び降りてレグルスの足元を駆け回る。攻撃範囲よりも多少広い場所にまでダメージが届いている。衝撃波……とは違うようだ。少しずつのダメージなのだから。


「少しずつのダメージ?」

「おい最強!」

「あ、ごめん。ようやく手がかりが見つかりそうなんだ」

「はぁ⁉︎ 手がかりって何のだ⁉︎」

「……気づいていないんだ」


あ、今ガイアが当たっていない場所なのに吹き飛ばされた。幸い全損はしていないようだけど……


「なんで当たっていないのに吹き飛ばされたんだ⁉︎」

「多分レグルスのオーラだ。見えないから継続ダメージと範囲攻撃だと思うよ」


僕はレグルスの足を切りつけてスカイに説明する。そして


「魔王! 全員を一回引かせて! 対策を練らないとこいつには勝てない!」


自動回復持ちの上に近づくだけでダメージを受ける。桁外れの攻撃力もある。


「さて……どれくらいのプレイヤーがやる気を保てているかな?」


*****


「で? わざわざ引かせて対策を講じれたのか?」

「魔王……少しだけなら気づいた事もある。だけど……」


勝つ方法は一つだけ、ほぼ確実に勝てると思う作戦はある。だけどそれは作戦を始めるラインに立つ事すら難しい。


「何か思いついているなら良い。それよりも大体揃ったぞ」

「え、もう?」

「やる気を落としていないプレイヤーは少なくないし……俺たちはゲーマーだ。ただの敗走程度でボス攻略を諦めると思うかよ?」

「そうだね」


僕は少し笑って


「それじゃ魔王、手伝いよろしく」

「ああ。傘下全員でだ」


僕と魔王はカーマインブラックスミスから出て


「悪いね、撤退させた上に集まってもらって」


そこにいるたくさんのレグルス戦参加者に呼びかけた。先頭に立つ3人のうち、1人は顔を顰めて1人は無表情、もう1人は兜を着けてて表情が読めない。


「わざわざ撤退させた理由の説明くらいあるんだよな?」

「うん。その辺りは軽く説明するよ。とりあえず気楽にしてよ」

「レグルスにやられた奴もいるんだ。落ち着けるかよ」


スカイはそう言い捨ててどっかりと地面に座り込んだ。ヴィクトリアたちは立ったままだ。エレナたちはバラバラだ。


「さて、レグルスとの戦闘中、僕はレグルスの背中の上で少し戦っていた」

「ほう?」

「そこでも同じようにオーラによる継続ダメージがあった。これは足元でもあったよね?」


僕の言葉に大半のプレイヤーが頷く。


「そこではレグルスの鬣がウネウネと攻撃してきてね。ダメージは通るけどいかんせん数が多かったよ」

「二刀流でもか?」

「二刀流の上でスキルを使ったらダメくらい」


僕の言葉にスカイは目を見開き、ヴィクトリアも眉をひそめる。


「さて、継続ダメージの方は防御力に影響するみたい。これは僕が装備を強化するのを手伝うから良いとしよう」

「待ってください。レグルスは相当硬く、ダメージの通りが悪かったです」

「うん。知っている」


だから


「今回のイベントによるレグルス戦の間、装備を強化する場合、僕は協力を惜しまないよ」


僕の言葉に騒めきが起きた。だから


「ここに僕は提案する」


それは


「ここにいる全員で臨時ギルドを作ろう」


つまり


「全員、僕の傘下に収まれ」

レグルス戦はもうちょい続くんじゃ


しかしイベントボスの強さはって2回目には大幅修正されるよね

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ