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二回戦だってよ

「《セブンソード・メテオ》!」


それはシェリルの創り上げた最強最悪の魔法だ。広域殲滅魔法のはずなのに消費は少なく、連発ができる。《魔法作成》スキルは魔法の形成要素を組み合わせて創り上げる、俗に言う僕が考えた最強魔法だ。


「ふぅ……」


アリアは二本の剣を低い姿勢で構えて走り出した。七本の剣が触れた瞬間、アリアの小柄な体は軽々吹き飛ばされるだろう。そして残った剣がその体に突き刺さり、爆発するだろう。指向性の魔法はコンボゲージやハメ技に使える、らしい。アリアはシェリルからの知識を思い出しつつ駆ける。


「《エウローペーの魔聖剣》!」

「無駄よ」

「え!?」


剣が激突すると思った瞬間、ぴたりと止まった。完全に支配している、アリアがそう思いながら剣を空振りしたその背中に剣が飛ぶ。しかしアリアはその剣を見ずに切り裂き、爆風を利用して距離を置いた。さらにその爆風で残る六本を誘爆させた。そして一瞬にも満たない、刹那の瞬間で体勢を立て直して斬りかかった。

上、下、右、左からの同時斬撃。二本しか剣が無いのに、という突っ込みをシェリルはしようと思いながら後ろに飛ぶ。もちろん風の魔法で自分の体を押して距離を稼いだ。しかし


「えっ!?」

「シェリ姉、この一撃は速いよ!」

「っ、《セブンソード・メテオ》!」


七本の剣がアリアの軌道へと割り込んだ。そしてアリアを吹き飛ばそうとするが


「嘘!?」

「んっ!」


七本の剣の隙間を縫ってアリアが残像を残しながら突っ込んできた。咄嗟に杖を振り降ろすが


「秘剣壱の型ーー羅刹!」


瞬断した。


*****


「あの……できれば手加減して欲しいな」

「断る」

「はぁ……」


シンはため息を吐く。相手はにやにや笑いのままだ。その鼻を明かしてやりたい。


『この姉弟試合ではどうなると思いますか?』

『そうだな。シンもエミリアも強い。だからこそ長引くか、一瞬だろう』


その通りになった。シンが低い姿勢で二本の剣を構え、エミリアが居合いの構えを取る。どちらも一撃で決めるつもりだ。エミリアがカウンターとしての居合い斬りを狙い、シンが速攻。


「っ!」

「《居合い・龍星》!」

「《ダブルリバーサル》!」


逸らしきれるか分からない、シンの思考内ではそれに関しての不安があった。だがアリアなら!


「嘘でしょ!? アリア!?」

「え!?」


何を言っているのかさっぱり分からないが動きの止まった姉を二本の剣は切り裂いた。


*****


「エミリア、どうしたの?」

「……シンがアリアに見えたのよ」

「そうなの?」


シェリルの言葉にエミリアは目を閉じて


「シンなら突っ込まなかった。アリアなら突っ込んできた……二人はもの凄く似てきている」

「元からじゃないの?」

「ううん、そんな感じじゃなかった」


エミリアは大きくため息を吐いた。


*****


『続いての試合は《世界二位》、エカテリーナと《完璧防御》セプト!』

『どっちが勝つと思う?』


実況席の声を聞きつつ、セプトを眺める。《完全防御》などと呼ばれているのなら私の剣を受けられるのか、そんな疑問があった。だから《悪魔龍皇剣》を握りしめて


「セプト、全力でいかせてもらいますわね」

「構わない。全力できてくれ」


盾と片手斧を構えるセプト。護ると言う姿勢が見て取れる。


『スタート!』

「THE・ライトニング!」


全身の筋肉を使っての神速の突き。しかしセプトは反応できた。驚いていると盾で弾かれた。そして空いた懐に片手斧が投擲された。慌てて《悪魔龍皇剣》を割り込ませて柄で受け止める。そしてその衝撃を生かして剣を振るった。しかし盾で受け止められるが


「なっ!?」

「残念、受け止めきれませんでしたわね」


吹っ飛んで壁に激突した。しかしダメージはさほど多くない。六割弱だ。


「盾で防いでもこの威力……か」

「それでも耐えられるとは思いませんでしたよ」

「ふん……」


程なくして決着がついたがエカテリーナは一度たりともまともに剣を当てることができなかった、


*****


『次の試合は《双大剣》シエルと《双槍》ベルゼブブ!』

『スキル無しの奇抜組か……』

『でも《魔王の傘下》ってスキル使うプレイヤーがそもそも少ないですよね』


実況席の声にそれもそうだ、とシエルは思った。そもそもスキルより速いんだよあいつら。


「シエルか、いつか手合わせしてみたいとは思っていた」

「そりゃ光栄だ」

「俺に似た戦闘スタイルだ。興味を持たないのは無理がある」


シエルは答えとして二本の剣を構えた。《真天魔剣ヴォルケイノブレイザー》と《真天魔剣ルミナスウィンド》だ。アリアの作り上げた剣は相も変わらず絶大な威力だ。


「だが当たんねーと意味が無い、よなぁ」

「ああ、その通りだな」


二本の槍の防御を正面から叩き崩す。そのつもりで振り下ろしたはずなんだが


「んだよそりゃ!?」

「遠心力、だ」

「そりゃ知ってるけどよ……」


二本の槍の柄が剣を受けた。そこまでは見ていたがそこからの高速の一撃が左右から来たのには反応できなかった。だが


「体力と防御力が高くて良かったよマジで」

「ふ、アリアが相手でも同じくらい粘るだろうな」

「ありゃ越えられねぇっての」


シエルの連撃がブブの槍に捌かれる。そして少なくない反撃で体力をじりじりと削られた。そのまま決着がつくまで大して時間はかからなかった。


*****


『次の試合は《魔弾》レヴィアタンと《天魔弓》マモン!』

『二つ名がもはや二つじゃない件について』

「ふふふ、久々だねー」

「まったくね。今度こそ負けないわ」

「前回負けたのは私じゃ無かったっけ?」

「どっちでも良いわよ」


それもそうね、とマモンは笑い、弓矢を構えた。レヴィは微笑んで銃を抜いた。《ハーディス》ではない。ただの拳銃だ。


『スタート!』

「んっ!」

「はっ!」


放たれた矢が分身する直前に弾丸で撃ち砕く。そのまま連続して引き金を引くが


「《パラライズ》《ミーティアアロー》!」

「ち!」


地面を蹴って降り注ぐ矢を回避する。そのまま二丁の銃でマモンの顔面を狙うが避けられた。目で見てから避けられる速度ではないのに。つくづくあの親友には呆れるばかりだ。


「マモン、避けないでよ」

「無茶を言うなぁ」


三本の矢を同時に射るマモン。その矢を全て弾丸で撃ち抜いていくがいかんせん数が多い。さらに弾丸がマモンに掠りもしないのがレヴィのメンタルにダメージを与える。もっともそれはマモンも同じだった。どっちが先に一撃入れるか、それが二人の戦いだった。だから


「《解放ディスチャージ》! 炸裂バースト・電磁銃レールガン!」

「むむ!? 《解放リベレイト》! 《セブンソード・メテオ》! 《マジックアブソーブ》!」


七本の剣が矢となった。そしてその七本の矢が高速の弾丸と激突し……爆風で段上が見えない。誰もが興味を持ったその決着は爆煙の中でも続いていた。銃の発砲音と矢の風を切る音が聞こえ続けてーー先に止んだのは矢の音だった。しかし


「参ったわ」

「ん、よろしい」


殴り倒されたレヴィは素直に負けを認めた。


*****


「残るはシアとマグナ、マリアとアジアンだね」

「アリスは?」

なんだか人数があわなくなったのでどうしようマジで

とりあえずなんとかしよう


感想ください


明日は大学、さらにサークル

投稿するつもりですが無理だった場合許してください

とりあえず吉備団子王国に行っていた友人殿から運命線上のφを買うんだ

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