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恋愛って?

「種族っていくつあるの?」

「んーと、確か7?」

「えっとエルフとサラマンダーと天人と?」

「ドワーフにデーモンにワービースト……」


んー? と、マモンと一緒に首を傾げていると


「ヒューマン、人間よ」

「「あぁ〜」」


なるほどね。


「それだけ?」

「増えるかもね。種族を変えるにはすっごくお金かかるんだってさ」


*****


「天人って羽が生えて飛べるのかな?」

『ばぅ?』

「ルフに聞いても分かんないか」


ルフのお腹に抱き着く。あー、ふかふかもふもふ。


『ちゅう!』

「ちゅう吉……ってどこに入ってるのさ⁉︎ くすぐったいよ⁉︎」


あはは、と堪え切れない笑いを漏らしつつ襟から手を差し込む。そしてちゅう吉を捕まえてルフのお腹に載せる。頭の上のひよちゃんについてはノーコメントで。


「……眠くなってきちゃった」


ログアウトするのも良かった。だけどなんとなくみんなと一緒に寝ていたかった。

大事なもう一つの家族のような、気がして。


*****


「っしゃ宿題終わったよー!」

「ふーん。おめでと」

「シェリ姉冷たい⁉︎」

「自由研究したの?」

「うん!」

「何を?」

「料理!」

「……」


あれ、頭痛がするのかな? 顔を顰めているけど……


「研究?」

「朝顔よりはマシだと思うんだ」

「小4からずっと朝顔を使いまわしていたからね……はぁ」


シェリ姉はため息を吐いて、眺めていたページを私に飛ばしてきた。それを受け止めて


「んー? SSOのイベント予定日?」

「そ、8月の30日に星獣ってさ」

「あんまり使い勝手良くないと思うよ?」


主語を省略した言葉にシェリ姉は頷いて


「アリアちゃんが悪い」

「えー?」

「カウンターで範囲攻撃より剣で切った方が速いんでしょ?」

「もちろん!」

「アリアちゃんが悪い」


シェリ姉酷い。


「とりあえず先に入っておくね」

「はいはい」


のんびりと部屋に入ってデバイスを被る。そのまま目を瞑って……


「リンクイン」


私から……僕へ。


「やほーい!」

「え!?」


何故かくるくる回っているマモンが。驚き、立ち尽くしていると


「にゃにゃにゃー!」

「……猫耳に尻尾?」

「そうだにゃ!」


マモンが壊れた。


「ワービースト?」

「ううん、コスプレ」

「なんで?」

「可愛いでしょ?」

「とりあえずさっき来たベルが顔を赤くして逃げ出すにはね」


それはそうだろうね。ベルだし。


「そんな事よりもマモン、僕の分は無いの?」

「ふっふっふ、こんな事もあろうかとちゃんと準備してあるさ!」


って事だから


「にゃー」

『ちぃ!』

「にゃ?」

『ちぃぃっち!』

「にゃっ!」

「何で会話成立しているのよ……」

「にゃ?」

「日本語で」

「日本の猫語って事で一つ」



レヴィがため息を吐きながらポーションを圧縮する。とりあえず猫耳を着けたまま店内を歩いていると


「あぅ」


尻尾が箪笥に触れる。なんか違和感があるなぁ……


「アリアー、ちょっと頼みごとがあるんだけど」

「なにー?」


エミリアに呼ばれて顔を出すと


「なにしているの?」

「何が良い?」

「逆立ち」

「正解よ」


エミリアが笑って


「さて、頼みごとというのは他でもないの」

「もったいぶるなら後回しだけど」

「あ、待って待って。あのさ……聞きたいことがあるんだよ」


エミリアが真剣な表情で


「シンって年上好きなのよね」

「帰るね」

「まぁ待ちたまえ。これはアリアにとっても悪い話じゃないと思うの」

「……何故だよ」


もはや何も期待しちゃいないけど。


「シンとアリアがもっと仲良くなれるのよ」

「バイバイ」


どうでも良くなったので咄嗟にログアウトしてしまった。今は夜8時半、寝るには早いかな……うん、


「とりあえず入りなおすかな」


リンクインして


「どうしたの?」

「ん?」

「さっきいきなりログアウトしたじゃん」


エミリアの言葉にため息を吐いて


「続き、話してよ」

「中学生が年上趣味ってのもあまり良くないと思って。アリアも中学くらいでしょ?」

「うん」

「だからシンと仲良くなって欲しいの」

「もう十分仲が良いと思うんだけど」

「ううん、そうじゃないの」


エミリアは言葉を探すかのように目を閉じて


「……シンの想いをアリアに寄せたいの」

「意味が分かんないよ」

「私は就職決まったら九州から出て行くからね、シンが一人になっちゃうの」

「……うん?」


首を傾げていたら


「シンが年上のオネー様方に弄ばれて欲しくないの」

「マモンたちに頼みなよ」

「リアル大学生じゃん」

「まね、ってかこの前約束通り合コンにマモンとレヴィ連れて行ったらシンは最後まで気づかなかったのよね」

「え?」

「マモンとレヴィは気づいたのに」


ふーん、と思っていたら


「だからさ、アリア」

「うん?」

「シンと仲良くしてあげて欲しいの」

「……出来る限りね」


エミリアの言葉に頷いて部屋を出る。そのまま階段を上がって鍛治用の部屋に入って鍵を閉める。


「…………なんなんだよ、もう……」


恋愛なんて……する気無いのにね。


*****


「……ちょっと悪いことしちゃったかな」


就職が決まっても九州内のかもしれない、だけどそれにはアリアは気づかなかったようだ。


「ごめんね、アリア」


任せちゃって……と、思ったら


「エミリアー、ちょっと良い?」

「マモン?」

「そうそう。アリアちゃんの様子がおかしいんだけど何か知らない?」

「ん……」


知っているけど……


「何だかさっきから天井走ったり壁を走ったりひよちゃんたちと戯れてて落ち付きが無いの」

「いつも通りじゃない?」

「五秒以内に今のをしたのよ。agiの無駄遣いね」

「そう……」

「何かしたの?」

「……シンを任せた」

「……恋愛的な意味で?」

「恋愛的な意味で」


うーん、とマモンは唸って


「アリアに期待するだけ無駄ね。夏休み前のラブレターの存在すら記憶に無いのよ、あの子」

「そんなことがあったの?」

「そう。でも忘れてる。だから期待するだけ無駄、寝て起きたら七割は忘れるような子よ」


ため息が出た。呆れのため息。


「ところでこの前の合コンの時のシン、どうだった?」

「そうね……ショタね」

「そ」

「でも可愛い。私とレヴィの趣味じゃないけど然るべきショタコンに引き合わせたら連れ去られるぐらいの可愛さね」


とりあえず椅子から重い腰を上げて


「ショタコンの知り合いがいるの?」

「女子大舐めんなって言っておくわね」

「ふーん……瑠璃は私の後輩よ」

「知ってるわよ。大学でたまたま顔を合わせたときに気づいたもの」


マモンは笑って


「とりあえずアリアに土下座くらいしたら?」

「ただの土下座に興味無さそうだけど?」

「そうね……スライディング土下座とかバク転土下座」

「トリプルアクセル土下座に飛び降り土下座」

「他にどんな土下座があったっけ……?」


2人で悩んでいると


「マモン! 注文入ってるわよ!」


はーい、と言って


「それじゃ」

「うん」


マモンが去って行って……よし、


「アリア、さっきはごめんね」

「え?」


天井に立っているアリアが疑問の声を出した。……天井に立っている?

ああ! それってハネクリボー?


タイトル真面目に思いつかなかった結果がこれだよ!


さてさて星獣もといゾルディックモンスター、次は誰にしようかなー

誰かアイデア欲しいんで提案してプリーズ

ひよちゃんの前例があるからたった一言でもそうなるんですよマジで

一応星獣の出番は明後日になると思います


感想が欲しいなー

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