表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法学園都市アカデミア  作者: 妄想青年
4/9

プロローグ4

洗面台で顔を洗い、髪を整える、新品の制服に身を包み学園に向かうための行く支度をする。


新がこの島に着いてから3週間が経過していた。そしていよいよこの島に来た理由である、学園生活が始まろうとしている。


「準備は大丈夫だな」


新は自分の制服姿とカバン、媒体を持ったことを確認すると、玄関のドアに手を伸ばす。


玄関から出ると隣の部屋のドアを開ける、ノックやインターホンは必要ない。この行為は初めてではないからである。そして一直線に寝室に向かう。


寝室のベットの上には丸まった布団の塊が鎮座していた。新はその布団を手に持つと引っぺがす。


「起きろ!今日は入学式だぞ!?」

「ん~」


布団の中の彩姫が目を擦りながら体を起こす。


「友達……」


新の持つ布団に目を向けながら一言


「友達とは帰ってきてからな、早く行く支度しろ」

「わかった」


そう返事を返し、服を脱ぎ始める。しかし新は一切の動揺を起こさない、何故ならこの行為もまた初めてではないからである。


彩姫とはこの島に来た初日に遭ったばかりであるが、既に何回も部屋に起こしに来たことがある。だから新は既に慣れていた。


「ほれ、彩姫の制服」

「ん、ありがと」

「なんか、食べるか?もし食べるなら俺の部屋から菓子パンか何か持ってくるが……」

「大丈夫」


始めの1週間は天川と呼んでいたが、ここ最近では彩姫と呼んでいる。理由はシンプルで天川より彩姫のが呼びやすい。この一点である。


「じゃあ行くぞ、入学式は体育館で行うみたいだぞ」

「わかった」


玄関を出て、エレベーターに乗り込む、マンションから出ると、ちらほら新入生と思われる生徒が歩いている。この島に来たばかりなのだろう。知り合いがいないからか、一人で歩いている生徒が多い、他にも来て数日なのか周りを見ている生徒が多い。


「俺たちが来た日とは比べ物にならないほど人がいるな……」

「うん」


まるで興味がないみたいにうんと頷く彩姫、実際、彼女は他の生徒に興味がない。そもそも彩姫と言う人物は話すこと自体がそんなに得意ではない、だから人と関わること自体が極端に少ない。


「ここにいる全員が魔法士なのか……」

「うん、すごいよね……」


魔法士は全員がなれるわけではない、魔力を持たない人間は当然なることはできない。魔力があればなれると言うわけでもない、才能がなければ魔法を使う事もできない。


そうした理由で魔法士とは100人に1人と言う確率でなれる存在である。


だが世界は残酷であり、100人に1人に選ばれたからと言って必ずしも優秀なわけではない、魔法が使えると言っても個人差がある。同じ魔法でも使う人によって、威力や、効果、範囲と言った違いが現れる。


だが、魔法士が珍しい存在である事には変わりない。そんな人間が見渡す限りに沢山いると言うのはすごい光景である。


「学園に着いたな」


4月、桜の花が舞い散り、温かい風が吹いている、新生活が始まる季節


「行くか」

「うん」


神成新の学園生活が始まった。


プロローグ終了 次回より新入生編

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ