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ひっそり投稿します。
手旗信号、というものがある。
その昔、無線による通信が困難だった時代に編み出された通信手段で、無線を利用した通信が一般的になるまで広く利用された。特に船乗りの世界では誰もが当たり前に使えるべき手法として初期教育段階に叩き込まれた、らしい。
そんな手旗信号も、無線機の小型化によりだんだんとすたれていき、日常の通信手段として利用されなくなって久しいこの頃、その手旗信号の習得に余念のない団体が存在することをご存じだろうか。
その名前を、「海洋少年団」という。
少子化の流れ、活動をバックアップする人たちの消失、その他もろもろの要因により、世間一般的に学校外で活動する青少年団体自体がすくなくなりつつあるなか、それでもこの「古臭い」通信手段の魅力に取りつかれてしまった人たちは、この通信手段を後世に伝えるために活動している。
これは、そんな人たちが紡ぎだすいろんな物語。