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大きな音を立て、勢いよく扉が開かれる。
「ッ、ジャックさん!!大変です!!」
会議をしているという中で、ノックもなしに飛び込んできた衛兵。
「なんだ、また何か誤作動でも起こったのか?」
「いえ…それが……機械が、暴れ、始めました」
その瞬間、会議室に動揺が走った。
特にジャックは、普段からは考えられないほどの焦りを見せる。
「それは本当か?!」
「はい、信じがたいことに、政府が命令して動かしている機械が、突然国民を襲い始めて…」
「…衛兵は?」
「もう出動させています」
「わかった。私もすぐ向かう。お前も、部隊に戻れ」
それを聞くと、衛兵は軽く頭を下げ、再び走り出した。
同時に、ジャックは周囲を見回した。そこには、不思議そうに眺める他国の代表がいた。
「すまないが、緊急で用ができた。一時的に会議を中断させてもらう」
「何があったんだ?俺たちにも分かるように教えてくれよ」
「…簡単に説明する。私たちの国では、機械の行動をある一箇所で操作してるのだが、おそらく、そこに異常事態が起こったようだ。そして、機械が国民を襲ってる」
「やばいことになってるわね〜。私たちも行こうか?」
「…いや、遠慮して…」
「そうだな、俺たちも行く。国民が襲われてんだろ?救わないわけなんてないだろ?」
「そうだが…こっちには…」
ジャックは、何か理由があって、協力を渋る。
まるで、他の国の者に見せてはいけない秘密があるかのように。
「うるせえ!つべこべ言わず、行くぞ!それとも、お前は、国民が大切じゃないって思ってるのか?なぜ、お前は代表をしている?」
「そうじゃ。我々は、国民が安全に暮らせるように活動しているのじゃろう?」
「…わかった。お前達の力があれば、より簡単に制圧できるだろうしな」
これ以上は、対話の無駄だと判断したジャックは、前向きに物事を捉える。
半ば、諦め気持ちも含んでいた。
「さっさと行こうぜ。俺はお前の案内がないと辿り着けそうにもないからな」
「…多分、見失うと」
「ん、なんか言ったか、ケイト?」
「いえ。さあ、行きましょう」
全員が椅子を蹴って立ち上がり、行動を始めた。
はい




