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見た目騙しの魔法使い  作者: 積む摘む
5 波乱の会議
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真っ白な世界から戻ってくると、そこはさっきまでの薄暗い地下室ではなく、石の壁に取り付けられた窓から、明るい光が差し込む大きな部屋にいた。



そこには、ヘンリー達が乗る魔法陣の他に2つ、同じ形状のものが並べられており、どれも同様に淡く輝いていた。



「お待ちしておりました。プランタジネット王国のヘンリー様と、その御一行ですね」



分厚い鎧を観に纏い、金属を軋ませながら、2人の監視の者が近づいてきた。



「うむ。お勤めご苦労」


「いえいえ、私たちに気を払い必要はございません。えっと…後ろの2人のお子さんはどちら様で?」



監視役の2人は、後ろにいる2人の子供、カインとルイナに疑問の視線を向ける。



「ああ、こっちはわしと一緒に会議を受けるんじゃ。こっちは、まあ、仕方なく連れてきたって感じじゃな」


「へ?この子供が会議に?」


「そうじゃ。結構な実力を持っとる。ま、そんなことを言ってもわからんと思うが」



監視役の2人はこんな子供のどこに実力があるのか全く理解できなかったが、国1番の者が言うこととなので、渋々と了承し、同行を認めた。



「そ、それでは、こちらへどうぞ。王城にご案内いたします」



動揺を押し隠し、なんとか平常を保って案内する2人。

その様子からヘンリーは、今回の会議は、いつにも増して面倒になることを、いやでも理解した。



(あ〜どうせ、あやつらはいちゃもんつけて突っかかってくるんじゃろうな。てか、それが普通じゃろうな)



ため息は誰の耳にも留まらず、ひっそりと消えていった。



****


「お足元にご注意ください」



ヘンリー達が転移した建物を出ると、そこは美しく、自然と調和を保っている森の中だった。

振り返るとそこには、木や蔦、雑草、苔で自然に装飾された、古めかしい塔があった。

外見の損傷、装飾から、随分と前に建てられたそれは、遠く離れた場所から眺めると、まるで魔女が住み着く古屋のようにも見えた。



歩くこと数分、段々と森は開け、舗装された道が広がっていた。

さらに数分歩き、目的地に到達した。



「つきました。ここが我が国、ケイユーブ国です!!」


「「おお〜!!!!」



全体的な作りは、カイン達の国となんら変わりなかった。

王宮があり、その後ろ側に魔族の侵略を防ぐ壁、手前に民家と、全く違いがない。

しかし、大きく異なる要素が一つ。



街のあちこちで大きな機械が音を立て、動き回っていた。

大きな鉄の箱は大量の物資をその背に乗せ走り回り、小さな人型の機械は道ゆく人に手を振り、音を発する。

人が機械を操り、また自立して行動し、共に生活していた。



プランタジネット王国では、決して見られない、機械の国と呼ばれるケイユーブ王国ならではの風景だった。



「すごいっ…!!!!」


「なかなか、面白い光景でしょう?我が国は、物を作り出す分野においては、4国、いや、世界中のどの国にだって負け劣らないのです」


「そうなんですね!!…わあ…機械が勝手に動いてる…!」


「ああ、あれは命令されたことを、自動に行なってくれる機械ですね。つい最近、発明されたばかりです」


「じゃあ、あれはなんですか?!」


「ええとね…」




ルイナの興味と質問は止まることなく、泉のように溢れ出る。

機械も、魔道具も、同じ道具という捉え方をしているルイナにとって、この光景はとてつもなくその好奇心と、想像力をくすぐる。



「ふむ。なかなか、発展していますね」


「ルインは来たことあるの?」


「ええ、もちろん。この国が建設された当初は、もっと大きく、単調な物ばかりでした。人の探究心は、止まることを知らないようですね」



感嘆し、そう感想を漏らした。ルインも、小さからず興味はあるようだ。



「僕は、少し嫌かな」


「どうしてそうお考えで?」


「いや、なんというか、元々人の営みだったことが、機械に乗っ取られていく。いや、便利になることはいいことだとは思う。でも、それが行き過ぎて人が必要なくなったらどうなるのだろうか?僕らは、生きている意味がなくなるんじゃないか。そう考えてしまうね」



そう呟く、何事も行き過ぎると、それはつまらない。そう、カインは考えるのだった。



「ふふっ……面白いですね。あの人と同じ考えだ」


「あの人って?」


「あなたの知らない、昔の人です」



笑い、懐かしむような視線をカインに向けるルイン。

カインはそれ以上何も聞かなかった。聞いても無駄だと判断して、案内に従って歩く。

なんか、カインとかルインとかルイナとか、似てる名前多いな

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