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見た目騙しの魔法使い  作者: 積む摘む
4 悪魔と別次元の敵
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うん。

冷たい空気が肌を刺し、血液も凍る。

そんな中、メザリーと青年が向き合っている。




青年は動きだす。


背中についた一対の羽はグレンとの戦いで傷つき、寒さで動きが鈍るも、あいも変わらず青年に推進力を与え続けている。




とらえることができるほどではあるものの、一瞬で見失う速さ。



強く踏み込んだ影響で大地は抉れ、土煙を撒き散らす。






一瞬にしてメザリーの目の前まで距離を詰め、拳を振るった。

ボロボロになった腕で、殴りつける。鎌は傷つき、使い物にならない。

それでも気にすることはない。





メザリーに触れる、と思われた拳は宙を舞い、空振りする。




咄嗟にあたりを見回し、少し離れた場所でメザリーを見つける。





「……チッ…!」




忌々しそうに顔を歪め、再び走り出した。

また、一瞬にして距離は縮まり、拳を振るった。





今度は、当たった。






しかし、それは青年が予測していない状況で。







拳と拳が、衝撃波を生む。



メザリーが、拳を振るったのだ。




青年には全く理解できていない様子だった。

先ほどまで魔法しか使わず、逃げに徹していたメザリーが、突然拳を振るう。



その驚きが隙をつくり、追撃を許してしまう。





再び、メザリーが拳を振るった。

咄嗟に腕を掲げ、体を守る。




あり得ないほどの衝撃が、青年を襲い、衝撃で幾分か飛ばされてしまう。





「……は?」


「はいおつ。どうせ、こんな貧弱な体じゃできないと思ってたでしょ」


「………」


「正解ってことね。ま、普段はできないからね」



嘲笑う。



「ま、ちょっとズルしてるってわけ」


そう言い、羽織っていた黒いローブの留め具を外す。



そこには、一つの輝く白い光が紐に吊るされていた。

それに刻まれた蛇の模様は、もう1人の白い魔女を彷彿とさせる。




「これのおかげで、力を得てるわけ」


「理不尽ね」


「ま、ちゃんと制約はあるけどね」



そういい身だしなみを整えていると、青年は隙を見て走り出した。




メザリーは咄嗟に対処するも、少し遅れてしまう。

掲げた右腕にズシリと、重たい衝撃が走る。





もう少しで重症を負わせられるその時、パッと姿が消える。

力を加えていた青年は、勢いを殺せずにいた。


ふらつきながらも、青年は一つ、勝ち目を見つけた。




それは、メザリーの強さの制約についてだ。

(あの強化はどうやら、常時は発動しないみたいね。発動できないのか、発動しないのか分からないけど、ま、どっちでも変わらない。速さで出し抜くまで)



そう、メザリーが持つ、自身を強化する道具は、常時発動できない。

もう1人の魔女、レザリーの魔力が尽きると使えなくなってしまう代物なのだ。



レザリーが持つ、従者を作り出す能力の応用だ。

彼女は自身の魔力を使って、従者を作り出し力を与えている。

それを応用し、メザリーに力を貸しているわけだ。



そしてもう一つ、この能力はあくまで、無機物に与えるべき力なのだ。

それを生物にその力を与えすぎると、与えた対象は、力をつけた箇所からどんどんと無機物へと変わっていってしまう。



そして、体が崩壊し始める。

そんな欠点を持ちながらも、得られる恩恵は大きい。




故に、メザリーはこれを使う。

こいつを倒すため。



再び、近づいてきた青年。

だんだんと、動きは鈍り始める。確実に空間の影響を受けているようだ。

だが、まだ早い。




拳を打ち、蹴りを放つ。




メザリーはそれを、避け、相殺し、対処していく。

しかし、どんどんと疲労が溜まっていく。



いくら、青年を倒さなければいけないと言っても、自身を殺してまで倒す気はない。

それ故に、決着はつかない。





しかし、ここでメザリーは賭けに出る。







突然、メザリーが動きを止めた。





青年は怪しみつつも、一気に距離を詰めて、殴りかかった。

もう、初期のころほどの速さはない。しかし、十分過ぎる。




頭を、破裂させんとばかりに振るわれた。





それは、メザリーにあっさりと受け止められてしまう。

頭に、力を使って強度を増し、押し合いを始める。




ギリギリと、両者引くことを知らない。






しかし、少しずつ、メザリーの皮膚が剥げていく。

力の代償が及び始めている。




青年は、勝ちを確信した。





しかし、それは速すぎた。






空気を裂いて、発砲音が響いた。





「…え…」




青年の胸は、小さなしかし十分すぎる穴が空いた。

口からを血を吹き出す。





そして、それは大きくなる。







メザリーが、拳を振るった。







それは、青年の体を貫き、大きな穴を作り出した。






「あ〜しんど」




そう言い、メザリーは手を引っこ抜き、青年は地に伏した。

お疲れ様でした。

いや〜、長かった。まだ終わってないけど。

今週はテストなので、あと週末模試なので厳しいかも。ま、3本出してこの章終わらせたい。

あ〜しんど

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