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改変しました
(あれ?誰かいるな。誰だろう?)
カインが訓練場に着いた時にはすでに先客がおり、訓練をしているようだった。
「…誰じゃ?こんな早い時間に…」
訓練場にて座禅を組み、瞑想していた老人がカインの登場に気づく。
「僕です、カインです。お久しぶりですね、ファインさん」
声をかけられた老人、ファインがカインの方に視線を向ける。
「おお、カインか!久しぶりじゃな。元気にしとったか?」
ファインが嬉々として話しかける。
彼はヘンリーの昔からの友であるため、カインとは面識があった。ヘンリーよりはマシなものの、カインを孫のように可愛がっていた。
「はい!ファインさんも元気そうで何より。ところで、今日はここで何を?」
「見ての通り、魔力の循環を滑らかにする練習じゃよ」
魔力というのは、動かせば動かすほど滑らかになるのだ。
例えるなら、何かドロドロの液体を濾していくような感じだ。何度も濾すことによってサラサラになっていくのだ。
こうすることにより、魔力を術式に流し込むまでの時間を短くでき、総体的に魔法の発動までの時間を短くできるのだ。また他にも、術式に込められる魔力に量が、微量ながらも増やせることから、魔法使いにとっては重要な練習だ。
「なるほど…朝早くから熱心ですね!」
「ふふ…年を取ればとるほど、朝が早くなるものでな。時間があるから、よくここにくるんじゃよ。主もどうじゃ?」
「じゃあ、お言葉に甘えて…」
そう言い、ファインの横にちょこんと座り、座禅を組む。
その様をファインは眺め、自身の訓練に戻るべく、再び瞑想を始める。
カインも瞑想を始め、自身の感覚がだんだんと感じられなくなっていく。それと同時に、外部からの音ははっきりと聞こえるようになっていった。
しんとした空間。どこからか小鳥の囀りが聞こえてくる。春の朝の冷たい空気が、だんだんと姿を表してきた太陽に暖められていく。
春、昼間は暖かくなるものの、まだ朝は冷たい。しかし、その空気もまた、集中力を高めてくれる。
瞑想する事30分、ファインが息を吐き、体を起こす。
「…そろそろ、皆が活動を始める頃かのう。ほれ、カインそろそろわしらも動き出すとしよう」
「…はい。そうですね!」
パッと目を開き、数回瞬きをして立ち上がる。
辺りからは、人の生活から出る物音が飛び交ってきた。
「とりあえず、朝食を食べにいくかのう」
「そうですね!早速いきましょう!」
カインが駆け出す。その後をファインがゆっくりとした歩みで追いかける。
「早く早く!朝食が僕たちを待ってますよ!」
「そんなに焦らんでも朝食は逃げん。それよりも、老人にとってそんなに早く動くのは辛いんじゃよ。先ほどまで座ってじっとしておったわけじゃし」
「…それもそうですね。少し焦りすぎてました」
そう言うと、カインは走るのをやめ、ファインの横でゆっくりと歩き出した。
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