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見た目騙しの魔法使い  作者: 積む摘む
4 悪魔と別次元の敵
57/92

side とある1人



ああ、つまらない。


腰を下ろした瓦礫はひんやりと、身体を冷やしてくる。



何もかもがつまらない。


この瞳が訴える景色も、身体が感じる感覚も。

何十回、何百回、何千回、何万回、何億回と感じた。




ああ、こんな虚無感に浸るなら、あの時、一緒に死んでも良かったかもしれない。


あんな気持ち、もう一生味わえないだろう。

それほど、失うのが怖くて、守りたかった。



でも、守れなかった。ああ、なんてことなんだろう。




口から不意にため息が漏れる。


何度これを考えたか。馬鹿馬鹿しい、本当に。



くだらない。




「やはり、死んであっちに行くしか…」

『僕がいなくても、君は生き続けて欲しい。君がこの情報を継ぐんだ』



不意に、何処からか懐かしい声が聞こえてくる。



『君しかいないんだ。頼んだよ』



あの人がいなくなった日、あの人は私に全てを託して去っていった。


いつも通りの顔。うっすらと浮かんだ笑み。適当に整えられた髪。蒼い目。

今でも脳裏にこびりついて離れない。



その顔で頼まれたら、断れないでしょう。


「やっぱり、やめましょうか…」


『そうだ。それが正しいよ』



瓦礫から立ち上がり、服にまとわりついた埃を払う。


「少し、世界でも見てみますかね」



魔法を発動させて、小さな球体を作り出す。


そこから、映像が映る。



「…これはこれは」



口角が段々と上がるのを自覚する。

心臓跳ねて、体が熱を帯びていく。



「少しは退屈凌ぎになるかもしれませんね。前代よりももっと面白いものを作り出してくださいね」



魔法を消して、大きく伸びをする。

心が数年ぶりに踊る。



さて、どうやってあそこへ行くか…。


無理やりいって、強そうな人を呼び出すのもありかもですけど、今回はやめておきましょう。

どうしましょうかね…




ブラブラと、歩き回る。


いつも通りの白黒の世界。あちこちに瓦礫が散らばっているのも、いつも通り。



くだらない。




どうしたものか……




ん、あれは?

あの光輝く物は、まさか。



誰かが私達を呼び出そうとしている?


アホなんですかね。普通、こんなことしたらあらゆる国から非難を受けるんですけどね。




……なら、あえてこれで行ってみますかね。


こんなことする者の顔でも拝んで、話を聞いてみますかね。

それで面白かったら、ついていくのもあり、くだらないなら殺して、お目当てを行きましょう。



さて、どんな者ですかね。




心が再び踊る。心臓が高鳴る。


光の前に佇むゴミを片付けて、私が、行って差し上げましょう。




…おや、こちらに気づきますか。

まあ、雑魚がいくらいても変わりませんね。さっさと殺しましょう。


こんな雑魚が悪魔を名乗るなんて、悪魔失格ですね。



飛びかかってくるも、単調すぎる。遅い。

軽く拳を振るうだけで、頭が破裂する。



血が飛び散り、服に付く。



残りの2体は、魔法ですか。

チンケな魔法ですね。悪魔なんですから、もっとスマートに、もっと派手にしないと。



飛んでくる魔法も遅い。そして、ぬるい。




軽く息を吹きかけるだけで、変な方向に飛んでいく。

目の前の2人が狼狽えるのがはっきりとわかる。



「これが、本当の、魔法です」




ドオオン!!!




木っ端微塵になっちゃいましたね。


歯応えが全くない。やっぱりゴミでしたね。ゴミがいくら集まっても、ダイヤモンドにはなれない。当たり前ですね。




「さて、これで選ばれるのは、私」



どんな人が私を求めてるんですかね。楽しみです。




無様に散らばった死骸は、塵となって消えていった。

ちょっと頑張りました。

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