55
お久しぶりです
「すごかったね!想像以上で、びっくりしちゃった!」
「そうですね。あんなに大きいなんて意外でした」
王宮へと戻る2人は高揚した気分を表に出して、楽しそうに歩いている。
太陽は少しずつ、その姿を城壁に隠し、月はその後を追ってゆっくりと空に上がる。
街灯が城壁に近い場所から段々と灯り始め、建物から光と音が溢れ出す。
「いい気分転換になりましたよ。ありがとうございます」
「ふふん。もっと感謝してもいいんだよ?…‥それに、最近のカイン君は、ちょっと気を張りすぎな気もしてさ…。これじゃまずいと思って」
「……心配かけてすみません……」
「これからは、もっと気を抜いてさ。焦りすぎは、よくないよ?」
明るい微笑みを浮かべる。
じっと見つめるその姿は、変わっていた。
カインと同じほどの背丈は大きくなり、若干上回っていた。
いつも通り靡かせた緑の髪の毛は、街灯の光を綺麗に反射していた。
それを理解した時、カインは、自分がどれだけ周りが見えていなかったのかがわかった。
そして、それと同時に、自分がどれだけルイナを心配させていたかも理解した。
「…そうですね、焦りすぎていたかもしれません。こんなに周りが見えていなかったなんて思ってもいなかったですよ。ありがとう」
「どういたしまして」
向けられた微笑みを返して、前を向く。
「これからはちゃんと寝てもらうからね。あと、1ヶ月に一回ぐらいは外出しようね」
「……分かりました」
「なに?文句でもあるの?」
「いや、外出はいいとして、ちゃんと寝るですか……もう十分、寝てると思うんですけどね…」
「嘘はよくないと思うけどね。たまに起きてる時あるでしょ?」
「…バレてますか」
「バレバレ。あんなにがっつり起きて、本広げてたらバレるに決まってるでしょ」
苦笑いを浮かべるカイン。ルイナはご立腹のようだ。
「ちゃんと寝なてないと、悪魔に連れ攫われちゃうんだからね」
「……何ですか、それ?」
「知らないの?ちゃんと寝てない悪い子には、悪魔がやってきて連れ去るんだよ?狡賢くって、強い悪魔がね」
「……狡賢くって……つよい……」
カインはその言葉を吟味していた。
「そうそう。だからね、ちゃんと寝ないカイン君を連れ去りに来るかもね〜」
意地悪そうに言う。
「そうですね。それだったらいいんですけどね」
「…‥何いってるの?」
「いや、強くて、狡賢い。即ち、何か面白い情報を持っていても不思議ではないことですよね?なら、利用するまでです。嘘でもいいから、来てくれませんかね。そんなチャンスがあれば捕まえるんですけど」
笑顔で怖いことを言うカインに、ルイナは若干後ずさる。
「いやいや、できるわけないでしょ。あと、実在しないかr」
「いますよ。多分」
「…‥いるの?」
「とある本に載ってったんですが、私たちが住んでる世界の反対側、裏側の世界にいて、長い時を過ごしている。っていうことが書いてあったんですよね。すっかり忘れてました」
「…でも、それで本当に、私たちの前に姿を現すの?」
「呼び出すんですよ」
「…どうやって?」
ゆっくりと、カインが顔を向ける。
「魔法です」
不敵な笑みを浮かべたカインの顔は、楽しそうに見えた。
やっぱりカイン君って可笑しいね。
その言葉をグッと飲み込ルイナだった。
ごめん、俺、学生だったわ。
と言うことで、先週はテストだったので投稿はなかったわけです。
今後も、忙しくなると投稿が途絶えますが、ちゃんと投稿するので安心して待ってください。
あ、あと自分は危機感を持たなくていい方の人なんで。そこんとこよろしくお願いします。




