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見た目騙しの魔法使い  作者: 積む摘む
4 悪魔と別次元の敵
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あれから、3ヶ月の月日が経った。



あの日からカインは、ディネと共に魔法の開発に勤しんでいた。



…しかし、上手くはいっていない。



上手くいかない1番の要因は、作り出した魔法を試せないからだ。

次元の魔物に作り出した魔法が効くかどうかは、実際に試してみないと分からない。

そしてここ3ヶ月、魔族からの襲撃、及び次元の魔物の襲来は一切ない。



作った魔法が試せないため、有効打になるかどうかも分からないのだ。





3ヶ月、敵の攻撃が一切いが、この平和がいつまで続くか見当がつかない。


カインとディネには日に日に焦りが増していく。



****


「う〜ん………やっぱり、試してみないと分からないですね…」


「そうですね……」



この日も、2人は新しい魔法の開発に勤しんでいた。

しかし、全く進んでいる感じがしない。


部屋の隅では、ルイナが静かに本を読んでいた。




「…とりあえず、作れるだけ作ってみて、来た時に片っ端から試してみますかね」


「分かりました。……そろそろ帰りますね。もう遅いですし…」



ふと、窓の外に目を向けると、日はとっくの前に沈んでいた。

昼間のような、身体にまとわりつく暑さはないが、それでも、まだ少しジトッとしている。



「ああ、もうこんな時間ですか…」


「それじゃあ、もう帰りますので。魔法の開発もほどほどにしてくださいね」


「……分かってますよ……」



ディネに視線を一切向けずに、返事をする。

呆れながらも、何をいっても意味がないと思い、カインの部屋を出た。




紙の上をペンが滑り、リズミカルな音が鳴り響く。

その音が止まる気配は一切しない。





…カチャ


「…ん?」


「紅茶。何にも飲んでないでしょ?」


ルイナがいつのまにか用意したティーカップには、暖かい紅茶が注がれていた。




「…ありがとう…」


ペンの代わりにティーカップを持つ。

注がれた紅茶からは、湯気が上がり、甘い香りが漂っていた。



「カイン君。進捗はどう?」


「…微妙、ですね。実際に使ってみないと分からないってのが1番辛いです」


「なるほどね。……ちょっと最近頑張りすぎじゃない?あんまり寝てないでしょ」


「…‥バレてますか」


「そんな顔してたらバレるよ」



顔にははっきりとした疲れが映っており、焦りが顕著に現れていた。



「…でもですよ。僕が、あいつらに対する有効打を作り上げないと…!」


握るティーカップが、かたかたと揺れる。



「そうだよね………でも、そんなに悩んでも仕方ないと思うよ。そんなに気を張り詰めてたら、疲れちゃうよ?」


「…‥そうですね……ルイナの言う通りです。…‥今日はもう寝よう…か……な……?あ………れ…?」



ルイナに注意されて寝ようとするカインに、急激な眠気が襲う。



「まあ、念には念を押してね」


懐から白い粉を取り出して、カインに見せる。

そして、可愛らしくぺろっと舌を出す。




「そ…こま……で…しなく……ても……………」



そこで、カインの意識は途切れた。





「よっこいっしょっと………。……さて、私も寝ようかな…………おやすみ」



すでに寝ているカインをベッドまで運び込み、返事の返ってこない呼びかけをすると、そのままルイナも眠りについた。

もう一本いけるかも

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