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見た目騙しの魔法使い  作者: 積む摘む
3 楽しい今と、辛い過去
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「……ご苦労じゃったな。しかし、魔王が作り出した生物か…」



ヘンリーの部屋にて、一通りの報告を聞いての開口一番がこれだった。

ヘンリーの前には、準筆頭のグレンとカインのみがいた。



「何か、ご存知ですか?」


「う〜む………実物を見てないから何ともいえんな…」


「そうですか…」


「まあ、そいつについては、明日見に行くとしよう。主らも疲れておるじゃろうし、ゆっくり休むがいい」


「「はい」」



報告を終えたグレンとカインは部屋を出る。


「それじゃあ、カイン。またな」


「はい。グレンさんも」



2人とも、自身の部屋に戻っていく。



辺りはだんだんと夕日に染められ、オレンジ色に変わっていった。





「ただいま…………わっ!」


自室の扉を開けるて中に入ると同時に、ルイナが抱きついてくる。



「…遅い」


むすっと、頬を膨らませる。



「ごめんごめん。ちょっと手こずっちゃって」


「無茶しすぎじゃない?死にかけたんでしょ?」


「いや、まあ一歩間違えれば死んでましたけど。てか、なんでルイナが知ってるんですか?」


「レザリーさんが教えてくれた」



ルイナとレザリーは、一度顔合わせをしたあと、ちょくちょく会っていたのだ。

今日も、帰ってきたレザリーにいろいろとルイナが質問していたのだ。



「そうなんですね。心配させて、すみません……」


「分かってくれればいい」


「それで、いつまでこのままでいるんですか?」


「………」



返事もせず、ずっと抱きついている。



どうしたものかと考えるが、特に解決案も浮かばないので、そのまま頭を撫でる。





「……あ、そういえば……これ、ありがとうござました」


「…どうだった?問題点は?」



ようやく離れて、銃を受け取る。



「そうですね……、火力は申し分なかったです。問題点は……反動が大きいことですかね。


「あ〜なるほど」


「もっと、丈夫なパーツに変えればある程度は変わるかも知れませんね」


「持ってる?」


銃を差し出す。



「…いや、大丈夫です。これ以上、それに頼る気はないので」


「なんで?」


「武器がないと敵を倒せないぐらいじゃ、まだまだだからです。実際、今回の戦いではいろいろと学ぶことがありましたし。それに、あの謎の能力をも壊せる魔法を、見つけて、作り上げたいですし。やっぱり、手軽な対抗策があると、やる気が出ないですからね」


「そっか……カイン君って、意外と自分に厳しいんだね。……じゃあ、私が持ってようかな」


「それがいいと思います。十分な火力ではありますしね」



そう言うと、カインは荷物を片付けていく。



「あ、そういえばだけど、レザリーさんが、今日、一緒に食事をしないかだって」


「食事?夕食ですか?」


「うん。ファインさんも誘って、4人でだって」


「いいですね。行きましょう」


「決定だね。こっちで伝えておくね」



そういうと、どこからかレシーバーを取り出して、話し始めた。



「何ですか、それ?」


「魔道具。作った。………あ、レザリーさん?今日の夕食おっけいだそうです」


『ああ、分かっタ。予約しておくから、時間になったら指定の場所に来てくレ』


「分かりました」



ブツッと、通信が切れる。



「てなわけで、さっそく行こうか」


「え?もうですか?」


「もうだよ?あと、15分ぐらい」


「……分かりました」



彼女らの無計画さに呆れつつも、移動する。



ルイナはカインの手を握って、廊下を駆けだした。




その夜、4人は少し豪華なお店で料理を楽しんで、話し合った。





「ふあぁぁ……もう、こんな時間ですか……」


帰ってきた頃には、辺りは真っ暗になっていた。



大きなあくびをして、眠たそうにしている。



「……そうだね…‥寝よっか……」


「…………そう……です……ね……」



カインは、ベッドに飛び込むと、すぐに寝息を立てはじめた。



「すう………すう…………」


「ふふっ……かわいい寝顔……」



その様子を、満足そうに眺めながら、ルイナも眠りについた。

これにて、3章終了です。

明日あたりから、毎日投稿は終わらせてもらいます。

頻度は落ちますが、今後ともよろしくお願いします

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