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見た目騙しの魔法使い  作者: 積む摘む
3 楽しい今と、辛い過去
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「フム……モドッテキタカ。ソノユウキダケハミトメテヤロウ」


「ははっ、余裕の態度ですね。そんなんで大丈夫なんですか?」


「オマエラニハ、オレヲコロセナイ」


余裕の態度、表情で答える。



「それは、やってみないとわからないでしょ。みなさん、お願いします!」


「「「おう!!」」」



カインの号令に従い、各々が再び、魔法を放つ。



それらが、砂埃を起こし、視界を悪くする。




「ゲイガナイゾ……オレニハ、ソンナノキカ……ン?」


手を振り払って、砂埃をどかす。




そこには、1人の子供が、不思議な物を構えていた。



「ナニヲ……」



カインが、有無を言わさず引き金を引いた。




ドオオン!!!!




銃から、本来では聞こえない音が鳴り響く。




「ガッ…!ギッ!!!」


「どうやら、有効なようですね」



爆発によって飛び出した弾丸が、M53の肩を貫く。

そこには、ぽっかりと穴が空いていた。



「キサマ……ナニヲ……?」


苦痛に歪められた顔が、カインを睨む。



「それを教えるほど、優しくないです」




1発打ち込むと、M53との距離を一気に離す。


その隙に、杖で作り出した水の塊をぶつけておく。



「チッ……イマイマシイ…!!コノオレヲホンキニサセタナッ!!!」


M53が怒り狂い、カインを殺そうと走り出す。



途端、地面が爆ぜ、M53が消える。




「…速いですね。これじゃ、予測撃ちでも当たらないかな…」


手に構えた銃の、照準を合わせようとするが、速すぎるため定まらない。



「ソウダロウ。ナンセ、オレハソクドモアットウテキニハヤインダ!ニンゲンゴトキガミエルハズガナイ!!」



姿を消したM53の声が、何処からか聞こえてくる。

皆、あたりをキョロキョロするが、見えるはずがない。




「見えてますけどね」



カインがもう一度、引き金を引く。




ドオン!!!




「フッ!オシカッタナ!!」



飛び出した弾丸は、動き回るM53のすぐ横を通り過ぎる。




「ソノスキヲオレニミセタノガ、マチガイダッタナ!!!」


銃の反動で動けないカインの目の前に、現れる。




大きく振り上げた拳が、カインの頭を潰そうとする。




M53は、勝利を確信し、そしてまた、カインも勝利を確信した。



両者、ニヤリと笑った。







拳が触れる、その一歩手前で、動かなくなる。




カインを覆う何かが、M53の拳と拮抗する。




「ナンダ、コレハ…?!」


「ただの、風の幕ですよ。さあ、次はこっちの番です!!」



そう言った瞬間、M53が氷漬けになる。

先ほどまでM53に付けておいた水や、魔法を唱える間に付けた水が、一気に冷やされて、氷となったのだ。




「ナンダト!!コンナモノ…」

「その隙が、命取りでしたね」




不敵な笑みを浮かべ、身動きが取れなくなったM53の顔に、銃を突きつける。



「それじゃあ、さようなら」


「マッ…!」




ドオン!!!





鉄の弾丸が、顔を貫いた。






M53の息が止まり、勝ちを確信する。







「僕らの、勝ちです!!」


「「「うおおおお!!!!!」」」



手を挙げて、勝利を喜ぶ。

歓声が、あたり一体に響き渡った。



「やったな、カイン!流石だぜ!」

「さすがじゃな」

「やるネ」


「ありがとうございます。まあ、結構ギリギリでしたけどね」


「そうなのか?」


「ええ。あれは、半ば賭けだったんです。まず、有効打かどうか。そして、僕を狙うかどうか。最後に、奴の攻撃を受け止められるかどうか。どれか一つでも合わないと、死んでましたかもね」



何でもないことのように言う。



「まあ、勝ったんだから、いいだろ?」


「そうですね」



晴々とした笑みを浮かべる。



「さあ、帰るか!!報告もあるし、みんな疲れただろう!」


「「「はい!!」」」



M53の死体を回収して、彼らは帰路に着いた。

終。

意外と長かった。とりあえず、あと1話で3章は終わり……だと思います

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