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「シヌキデカカッテコイ!!!オレオタノシマセテミロ!!」
M53が叫ぶ。圧倒的な威圧感を放つ。
「サテ、マズハオマエカラダ!!」
1番近くにいた、グレン目掛けて飛び出す。
残像を残し、グレンとの距離を詰める。
「グレンさん!」
「俺に構うな!ぶっ放せ!!」
カインはその言葉を聞き、迷いを捨てる。
「ズイブン、ジシンガアルヨウダナ!!」
M53が、拳を振り上げられ、腕の筋肉が膨張し、振るわれる。
ブオン!!!
ガン!!
「チッ……いってえ…」
グレンは、咄嗟に体の部位を魔法で硬化させ、受け止める。
「ホウ…ウケトメルカ…」
「結構、ギリギリだけどっ、な!」
仕返しとばかりに、殴り返す。
それだけで人を殺せそうな勢い。
パシッ!
「カルイ」
軽々と、片手で受け止められる。
「文句言うな。専門外だぞ、こっちは」
「フン…キンニクハダレニトッテモセンモンガイデハナイ!」
再び、殺すため、拳を振り上げるM53。
バシャ!!
「ン?ナンダ?ミズカ?」
拳を振り上げたまま、少し動きを止めるが、そのまま振り下ろす。
「ただの水じゃないですよ」
途端、ただの水が、全身にべったりと纏わりつく物に変わる。
ガン!!
再び、M53の拳と、グレンの腕が交わる。
しかし、謎の液体のせいで動きが若干鈍くなったおかげで、威力が下がる。
「よくやったぞ、カイン!」
動きが鈍っている隙に、距離を一気に開ける。
「今だ!撃てッ!!!」
M53と、グレンが離れたことにより、巻き込むことを心配しなくて良くなり、皆が好き勝手に得意な魔法を撃つ。
ドゴオオン!!!!バゴオオン!!!
辺り一体を、轟音が支配する。
M53目掛けて、水の弾丸が、火の球が、風の刃が、雷の槍が飛翔する。
それらがM53と交わり、視界を砂埃が奪う。
「どうだ…?」
誰かの呟きが、大きく聞こえる。
皆が息を呑んで見守る。
「フム……アマリ、コウカガナイヨウダナ」
「なっ!?無傷、だと…?!」
皆、目を見開く。
「イイコトヲヒトツ、オシエテヤロウ。オレハ、マホウニタイスルアットウテキナボウギョリョクヲモッテイル。スナワチ、オマエラノコウゲキハホトンドムイミダトイウコトダ!!」
皆の顔に、少しずつ焦りが出てくる。
「なら、これはどうじゃ!!心して喰らえ!!」
「ワタシも、忘れてもらっては困るネ!!」
ファインが、レザリーの土の人形が、M53目掛けて殴りかかる。
ドン!!!!
辺り一体に、衝撃が走り、風を巻き起こす。
「……ナカナカ、キクナ……ダガ、オレハキンニクモソナエテイル!ナマハンカナダゲキガキクハズガナイ!!」
「…ダメじゃのう……」
「マズハ、オマエダッ!!」
1番、近くにいるファインに殴りかかる。
「ファインさん!しゃがんでください!」
ファインは、咄嗟に言われたように身を屈める。
ヒュン!!!
途端、頭上を何かが通り過ぎる。
拳は飛んでこない。飛んでくるのは、紅い色の液体。
「グギギギ………ナカナカヤルナ……」
カインが放った魔法が、M53の腹部に命中し、僅かながら穴を開ける。
「ダガ、ソコマデダッ!!!シネッ!!!」
痛みを無視し、殴りかかる。
ドン!!!
「グフッ…」
「ファインさん!」
両手を交差し、受け止めるが、勢いを殺せず吹っ飛ばされる。
受け止めた両手は捻じ曲げられ、どれほどの力だったかを物語っている。
「ソノユダンガイノチトリ!!」
動揺するカインに、M53が殴り込む。
「ボッサっとするんじゃなイ!」
ドン!!!
拳と拳が交わる。
レザリーが生み出した人形と、M53を中心とし、衝撃が走る。
「…すみません」
「気をつけロ。一瞬の気の緩みで死ぬゾ」
その間も、人形はM53と殴り合う。
両者、一歩も引かずに、拳を交える。
拳と拳がぶつかるたび、衝撃波が生まれる。
「ヤッカイダナ。ダガ、ソレマデダ!!」
殴るのをやめ、力を溜め始める。
「やレッ!!!」
嫌な予感がしたレザリーは、有無を言わさず殺すよう指示する。
しかし、少し遅い。
バゴオオン!!!
「マズハ、イッピキ」
M53の拳が、人形の胸を貫く。
「ソシテ……モウイッピキ!!!」
唖然とする、レザリーに殴りかかる。
「レザリーさん!!」
咄嗟に、氷で壁を作り出す。
幾十にも連なる氷の壁。
「ムダナテイコウ!!!」
しかし、M53は関係ないとばかりに、氷を一気に粉砕し、拳がレザリーを襲う。
「がはっ……!!」
幸いにも、壁を張ったおかげで致命傷を負う程度で済んだ。
「っ………あ、あ…」
もういっちょいけるかな?
こっから、いろいろあろます




