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見た目騙しの魔法使い  作者: 積む摘む
3 楽しい今と、辛い過去
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「ぬぁぁぁ……疲れた………」


買ってきた物と一緒にベッドに飛び込むルイナ。



「はいはい。先に買った物をまとめますから、寝転ぶのは後にしてください」


すぐさま、買ってきた物を整理し始めるカイン。



「はぁい…」


のそのそと起き上がって、カインの手伝いを始める。



カインが使っていたタンスの半分以上は何も入っておらず、ガラガラだ。

そこに、買ってきた物をポンポンと詰め込んでいく。



「なんで、こんな大きなタンスがあるの?」


「師匠が買ってくれたんですよ。まあ、ここまで大きな物は不必要でしたが、今となってはありがたいですね」


「カイン君の師匠ってどんな人?」


服を手渡しながら尋ねる。



「どんな人、ですか……強いていえば…魔法馬鹿ですかね……それでいて、僕の魔法の師匠です」


「カイン君が魔法馬鹿になった理由ってもしかして、師匠のせい…?」


「いえ、それは違います。まあ…確かに一理あるかも知れませんが…」


ーーー完全に否定はしないんだ…。



顔色ひとつ変えず、淡々と物を手渡しする。



「…ん?じゃあ、師匠はカイン君より強いってこと?」


「そうですよ。あの、老人ですよ。あの魔族が来た時にいた」


「…………ああ!あの人なんだ!へ〜あの人がカイン君の師匠なんだ」


忘れかけていた記憶がフラッシュバックされる。




「少し変ですが、自慢の師匠ですよ」


「そうなんだね」


「…ルイナは、誰かから魔道具の使い方を教えてもらったんですか?」


「…うん。お父さんに教えてもらったんだ」


「お父さん?そういう仕事だったんですか?」


「うん。お父さんが魔道具を作る仕事をしてて、私がそれに興味を持ったのが始まりだった。あの日、お父さんの部屋で、魔道具を初めてみた日は忘れられない出来事だったよ…」



遠い昔のことを思い出すかのように語る。


「それから、簡単な魔道具の作り方を色々教えてもらった。他にも、どんな作りになっているかとか、どんな素材を使ってるとか、いろんなことを教えてもらったな………はじめて、自分で作った魔道具が動いた時はとっても嬉しかった。お父さんも、お母さんも褒めてくれた……でも………」



だんだんと、表情がくもっていく。



「……でも……もういない………みんな、私を置いてどこかに行ってしまう……」


「………」

窓の外に向けられた瞳から、雫がこぼれ落ちる。




「……カイン君…」


「…なんですか…?」



カインと目を合わせて、カインの手をぎゅっと握る。


「……カイン君は、私を…置いていかないよね……」



握りしめる力が強くなり、手は震える。





「…もちろんです。ルイナを1人にはさせません」



手を、握り返す。


「……だって、僕は歳を取るのが遅いですから」



キョトンと、するルイナ。



「……ふふっ…そうだったね……君は…」



ルイナはにっこりと微笑んだ。

直書きなので、誤字があったら報告してください。

5時は厳しいので、7時か8時か9時かになりそうです。

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