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見た目騙しの魔法使い  作者: 積む摘む
3 楽しい今と、辛い過去
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街道を歩く2人。



「ところでさ、ルイナは何か趣味でもある?」


「あるよ。魔道具を作ること」


「え?」


「だから、魔道具を作るのが趣味なの!」


にわかにも信じられないといった表情で、ルイナを見る。



「冗談でしょう?」


「あー!信じてない!」


「…いや、そりゃあ信じられないですよ。だって、魔道具を作る仕事はありますけど、趣味で作るなんて聞いたことないですよ」


「そう?魔道具なんて仕組みがわかれば1発で作れるじゃん」


「……いや、そんなこと言われてもわからないんですけど…」



魔道具に興味を持ったことのないカインは、作り方など全く知らない。

そういう道具としか考えていないのだ。



「…それで、ルイナはどんな魔道具を作れるんです……って、どこいくんですか!」



するりと、握っていた手を解き、一目散に走り出すルイナ。




「ちょっと、危ないですよ!」



その後を追いかけるカイン。

流石に人が多い中、魔法をぶっ放して加速しようとはしない。




数十m進んだ後、ルイナの足が一つの店の前で止まり、しゃがみ込む。



「突然どうしたんですか?」


ルイナと視線を合わせるためにしゃがむカイン。

ルイナの視線は、まっすぐと一つの商品棚を見つめていた。



「…ああ、魔道具ですか」


「そうだよ!魔道具だよ!こんなにたくさんあるところは初めて!」



目をキラキラさせながら、並べられた魔道具たちを眺める。


「なかなか、興味深いものが多いわね!これは何かしら?」



そのうちの一つを手に取り、まじまじと観察する。



「…そんなに興味深いものですか?」


魔道具の良さがよくわかっていないカインは、その様子に戸惑いながらも尋ねる。



「そうだよ!これは多分ね、ここの機構が他の箇所からの信号を受け取った時に、一定の周期で光を照らしてくれる感じでね。他にも、うんたらかんたらどうたらこうたら……」


まるで、水を得た魚の様に話し始めるルイナ。

その様に若干引きながらも、頷くカイン。





ーーーう〜ん……これは……なんだか、ディネさんの気持ちがわかった気がします。ディネさんもこんな気持ちだったんでしょうかね…



苦笑しながらも、永遠と喋り続けるルイナに相槌を打つ。






その後、ルイナの話は1時間以上続いた。



「どう?少しは魔道具の良さがわかったんじゃない?」


ルイナは、一通り喋れてご満悦の様だった。


「……そうですね」


ーーーほとんど何言ってるかわかってないですが。



言ったら、また続きそうだと思ったカインはその言葉をグッと堪える。



「あーあ、また魔道具、作れないかな〜」


「前にも作ってたんですか?」


「うん。孤児院でも、簡単なものを作って、売ってもらってたんだ」


「へ〜そうなんですか」


「興味なさそうだね」


「いや?そんなことないですよ。それに、ルイナもすごいですね。そんな幼い頃から、自分でお金を稼いでいたんですね」


「えへへ」


素直に感心するカイン。

ルイナは褒められて、嬉しそうな顔をする。



「ねえねえ、カイン君。魔道具を作る場所、用意できない?」


「そうですね………一応、師匠に聞いてみますけど…あんまり期待しないでくださいね?」


「やったー!」



ぴょんぴょんと飛び跳ね、喜びを表現する。

その様子を微笑ましく思うカイン。



「そういえば、魔道具は買わなくていいんですか?」


「いいのいいの。魔道具は買うんじゃなくって、作ってなんぼだからね!」


「はあ……」


なんともよく分からない理論に、困惑するカインだった。

なんでこうも、ナード君みたいな人が多いんですかね?


もう1話書くかどうか…。ブクマ増えたら書くかも

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