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見た目騙しの魔法使い  作者: 積む摘む
2 人を守る仕事
14/92

14

改変しました

「ゲシンさん!奴らはどこまで?」


風の魔法を止め、ゆっくりと減速しながらやってくるカイン。

その後を追って、ディネも走って来ている。



「おお、カインか早かったな。そうだな…距離は大体…1500mといったところか…あと数十分で着くだろう」


「なるほど、結構ゆっくりですね。…となると、敵は奴らの中隊でしょうか?」


「多分そうだろうな……」


そう言いながら、魔族たちの進行を見る。その顔は僅かに、歪んでいた。



「直に皆も来るだろう。そこで、役割の分担をどうするか決めよう」


「分かりました」




数分後、ほとんどの王宮魔法使いが城壁の上に集まっていた。



「よし、ある程度集まったな。ヘンリー様は……」


「危なくなったら来るそうです」


「………そうか…………俺たちだけでなんとかするぞ」


「「「はいっ!!!」」」


筆頭が来ないことを聞き、少し落胆するが、すぐに気持ちを切り替えるゲジン。




「まず、下で戦う者と、ここ、城壁の上で戦う者に分ける。誰か、希望は?」


「はい!!下がいいです!」


元気の良い返事。そう、カインだ。ピンと伸ばされた右腕は何度も上下に揺れていた。




「わかった。まずは、カインだな。他には……」


「じゃあ、ワタシもいかせてもらおうかナ」「わしもいくかのう…」


細く白い腕と、皺が入ったよぼよとした腕が挙げられる。



「レザリーさん!それに、ファインさんも!」



ニコニコ顔のカイン。よほど嬉しいようだ。


「手伝うといったからネ。コレぐらいはさせてもらうヨ」


「補佐はせねばならんしのう」


「…じゃあ、もうカインの4班でいいな?」



カインの班である他の者たちも頷く。


「…あとは、カインの班だけでは危ないから………グレン、お前の班も行ってくれるか?」


「ああ、任せろ!カインにはほとんど仕事はないかもな!」


ガハハ、と笑うグレン。

班員たちは、またグレンさんの無茶に付き合わされることが確定し、疲れた顔をしていた。




「残りの俺と、メザリーの班はここで、飛んでいるやつの対処だ。…………………そういえば、メサリーのやつはどこに行ったんだ?」


「ああ、彼女ならもういったぞ?」


「は?何処に?」


「あそこ」



グレンが指差した先には、砂埃を巻き上げて、1人、魔族の軍へと突撃しようとするの人影があった。



「チッ、あいつは何処までも身勝手なやつだな……まあいい。グレン、予定変更だ。お前らの班は残れ。代わりにメザリーの班を行かせる」


「了解!」


「頼んだぞカイン………………カイン?」




呼びかけた声に返事はなく、振り向いた時には、さっきまでそこにあった小さな人影は消えていた。


「えーっと………カインさんも飛び出して行きましたよ。なんか、『抜け駆けはずるいですよ!』って叫びながら」




それを聞き、呆れるゲシン。


「……なんでこうもせっかちな奴らが多いのか…………俺たちも移動するぞ!」


「「「はい!!」」」


号令に従い、各々が自分の役割の場所へと駆け出した。

今日は、3本かもしれません。

5時か7時にまた会いましょう。


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