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アイアンクローをプレゼントした。

確かに、立場を越えて仲良くなるのは良い事だけど……

 まあ、とりあえずは様子見だな。


 俺は、そう判断して散策を始めようとした瞬間に、奴らはサレナを(さら)い逃走した。


「んぐ……」

「……逃がすか!」


 そして、奴らはスラム街へと逃げ込んだ。

 俺達はそのまま追跡し、妨害する連中には雷撃弾(ライトニングバレット)を両肩両膝に放つ。


「お前ら、ちょっぐぎゃ……」

「がっ……」

「ぐぅ……」


 そして、スラム街の奥には、その場所に似つかわしくない家が建っていた。


 ……裏組織だろうな。


 俺は、自宅の様に無遠慮に入ると、広間があり20人ぐらいが武装して待ち構えていた。


「少ないな。」

「な、何を言ってやがる。お貴族様は、この人数を見て怖じ気ついたのか?」

「……問答するのも時間の無駄だ。……死ね。」


 俺は、雷撃弾(ライトニングバレット)を広間に居る全員の眉間に放った。


「ぎっ……」

「が……」


 静かになった所で俺達は更に奥に進むと、如何にもな扉が有ったから、凍結からの瞬間粉砕した。


「な!」

「俺から、終焉の片道切符を買ったのはお前らだな?」

「近付くな! この娘の命がど……え!?」


 俺は、恐らく此処のボスだろうと思う男以外の全てに、雷撃弾(ライトニングバレット)を放ち殺した。

 そして、拘束から解放されたサレナは、自身を拘束していた男を踏みつけて俺の所に戻り言った。


「ディーン様、申し訳ありません。」

「無事なら、それで良い。」

「ありがとうございます。」

「ば、バカな!? 娘の命がどうなっても良いのか?」

「クズの言葉を聞くだけ無意味だからな。」

「……くっ。」

「さて、楽に死にたかったら吐け。誰に命令された?」

「貴族である貴様から、金を手に入れようと……ぐぅ……」

「皆、慰謝料を徴収してこい。」

「「「「「はい。」」」」」


 リン達が去った後、「お話」をして全てを吐かせ、「BG」への転生の手伝いをした後、この部屋のガサ入れをしてからリン達と合流した。


 ……ざっと書類を見たが、ミュガリア家が関与した証拠は無かったから、一先ずは安心だな。

 そして、最後は家ごと焼却処分をしたのだが……


「……」


 地下で、囚われていた唯一の生き残りをどうしようか?

 しかも、他の囚われていた者達は、アンデッド化が始まっていて、サレナが浄化して弔った。

 そして、どんな関係かは知らないが一緒に居た者達がアンデッド化が始まっていて、彼女は心神喪失状態なんだよな。


 まあ、引き取るか。

 今更、1人や2人も変わらないからな。


 そんな訳で、彼女に洗浄(クリーン)回復魔法(ヒール)に状態異常を回復する魔法を掛けてやると、少し精神も回復したみたいで、「イエスorノー」ぐらいの意思表示が出来る様になった。


 そして、俺(16歳)は、彼女(推定14歳)の「パパ」か「お兄ちゃん」になったみたいで、俺の服を掴んで離してくれなくなった。


 ……俺を指して笑ったリーナには、アイアンクローをプレゼントした。


「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」


 因みに、彼女は狐人族で、綺麗な銀髪の金眼だ。

 そんな訳で、一緒に連れて行くのだが、囚人服みたいな格好は良くないから、リン達の予備の服等を着せた。


 その後は、彼女を囲む様に移動しながら、屋台の食べ物を彼女に与え続けた。

 彼女、鼻クンクンしていたしな。


 そして、満腹で寝ている彼女を俺が背負い領主館に帰る。

 ミュガリア子爵には、嘘を交えて適当に誤魔化した。


 その夜、念のために彼女は俺の部屋で寝ている。


 が……


「きゃあぁあああーーー!」


 俺は、即座に遮音魔法を掛けた後、彼女を抱き締めながら状態異常を回復する魔法を掛ける。


「大丈夫だ。安全だ。安心してくれ。」


 そんな事を言い続けた結果、彼女は落ち着いたみたいで、またスヤスヤと寝息を立てている。


 翌日、目が覚めるとベッドが濡れていて、彼女は上掛けに(くる)まって部屋の隅に居た。


 経験済みの俺は全てを悟り、普段の表情のままに部屋とベッドと彼女に対して洗浄(クリーン)を掛けた。

 そして、一言……


「おはよう。」

「……おはよう。」

「自分の記憶は、ハッキリしているか?」

「うん。……助けてくれてありがとう。」

「ああ。」

「それと、皆を救ってくれてありがとう。」

「知り合いとかが居たのか?」

「ううん。でも優しかったの。」

「そうか。これからどうする?」

「……家族も帰る場所も無い。」

「分かった。一緒に来るか?」

「うん!」

「それなら、俺は『ディーン』だ。名前は?」

「私の名前は『エマ』よ。」

「そうか、エマか。これからよろしくな。仲間を紹介したいが良いか?」

「うん。」


 この後、リン達にエマを紹介したが、同じ仲間として仲良くやっていけそうだと思った。

 しかし、賢く察してしまったエマは、「私も奴隷になる!」と言い出して、必死に説得を試みたが失敗。

 エマの首には奴隷紋が付いている。


「今更だが、本当に良かったのか?」

「うん。これで皆と一緒だし、私を捨てられない。」


 ……そうだな。


 奴隷主(どれいぬし)は、自分の奴隷の衣食住の面倒を見る事が奴隷法で定められている。

 家族も帰る場所も無いエマには、俺の奴隷になる事で安心したいのだろう。


 俺は、クリス分が減ったから帰る事にした。

 ミュガリア子爵家達に別れの挨拶をした後、都市リーガルへと出発した。


 ……ミガルズ辺境伯の都市に寄る事なく、真っ直ぐに。



暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。



「BG」とは、ゴブリンの主食で、台所に現れる「アレ」です。


ディーンは、妹シャルルの朝の緊急要請を何度か直接受けた事があります。

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