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勇者セリオside-前編 

普通に勇者セリオsideです。

 勇者セリオside


 ある日に、レイラさんから必死の表情でお願いされた。

 内容は、「北方の小国に一緒に行って欲しい。」という事で、詳しく聞くと、北方の小国「レジャーナ」で、魔王軍が暗躍している可能性があるみたいで、その情報は、北方で生きているエルフからのものらしい。

 ちょっと信じられない情報だけど、あのレイラさんの必死の表情を見ると本当だと思った僕は、いや、僕達は北方のレジャーナ小国に行く事にした。


 2日後の夜明けと共に出発して、少し強行軍だったお陰で予定よりも早く到着した。


 ……しかし、レイラさんは何故、あんなに(あせ)っていたの?


 そして、僕達の到着を待っていた人物が居た。

 ディーンの奴隷で冒険者仲間のネイさんだ。

 そのネイさんが、僕に手紙を渡してきた。

 内容は、簡単に言うと、レジャーナ小国の近辺の魔王軍の雑魚はディーン達が対応するから、王城に潜む強者を僕達が倒せ、という事だ。

 しかも、ご丁寧に居る位置まで書いてある。

 レイラさんから「勇者の使命を!」と、言われてディーンの話に乗る事にした僕達は、ディーンが指名した宿屋で休息を取る事にしたのだけど、ディーンが料金を前払いしていた。

 結構高そうな宿屋だけど、大丈夫かなぁ?

 まあ、ディーンは貴族だから大丈夫か。


 宿屋に入った僕達は、装備品等をチェックして夕食を取りポーションを飲んでから就寝する事にした。

 こうすれば、短い睡眠時間でも旅の疲れとかを癒して体力や魔力が、完全に回復した状態で目を覚ます事が出来るんだ。

 レイラさんから教わった方法だ。


 (つい)でに言うと、レイラさんから紹介された鍛練相手も一緒に来ている。

 道中は、レイラさんは彼女達をチラチラと見ていたけど、何かあるんだろうか?

 一度、聞いてみたけど教えてくれなかった。

 だけど、レイラさんが紹介した鍛練相手は、凄く強かったし凄く厳しかった……

 正直、何度も鍛練中に死の予感がしたなぁ。

 お陰で、短期間で僕達は以前の僕達に比べて遥かに強くなったと思う。


 翌日の夜明けと共に僕達は王城へと向かい到着した。

 門番は、夜明けと共に来た僕達を怪しんだけど、僕が勇者である事を証明する書類と右手の甲の証を見せたら対応してくれた。


 1時間後に、通された門の先にある詰所で更に1時間待ち、その後、案内されて僕達は応接室で待っていると、宰相と文官1人に武官が1人と騎士2人が入って来て、宰相が対応した。


「事前の連絡も無く、しかも夜明けと共に来た理由は? 正直に言えば、貴方達が『勇者様御一行』でなければ、対応しないどころか、牢屋に入れている所です。」


 宰相と一緒に入って来た人達が、と思いレイラさんを見ると頷いた。

 やっぱり彼らが……


「早朝の突然の来訪にも関わらず、対応してくださりありがとうございます。」

「それで、ご用件は?」

「はい。実は、とある筋から、この国を魔王軍が狙っているという情報を手に入れまして……」


 あ、ちょっと宰相の気配が乱れたし、それに合わせて、文官1人や後ろの3人も反応している。


「それは(にわか)に信じられませんな。」

「はい。そうだと思いますが、事が魔王軍である以上は無視する事が出来ません。」

「……確かにそうですな。」

「そこで、魔王軍の関与等が無いか、調べる許可を頂きたいと思っています。」

「……分かりました。しかし、内容が内容の為に、私の独断で決める訳にはまいりません。」

「はい、当然だと思います。」

「宰相殿、少しよろしいか?」

「……どうぞ。」


 また、宰相の気配が乱れたから確定だな。


「国王陛下のご裁断まで時間が掛かると思われます。

 そこで、その(あいだ)の勇者様御一行の無聊(ぶりょう)を慰める為に、練武場にて我が騎士達のお相手をして頂いてはどうでしょうか?」

「……よろしいでしょうか、勇者様。」

「はい。」

「ありがとうございます、勇者様。それではご案内させて頂きます。」

「お願いします。」


 まあ、此処が汚れるよりかはマシかな?


 こうして、僕達は練武場に案内された。

 到着すると武官の1人が席を外し、その間に僕達も準備を終わらせ少し待っていると、呼びに行った武官と違う武官1人と騎士6人と、鎧を装備しているけど魔術師みたいなのが4人現れた。


「勇者様、先ずはこの騎士団長2名と副騎士団長8名と魔術騎士4名がお相手しますがよろしいでしょうか?」

「はい、構いません。」

「では、ハーガ。」

「はっ!」

「勇者様に、胸をお貸りして頂きなさい。」

「勇者様、よろしくお願いします。」

「よろしくお願いします。」

「準備はよろしいですな? ……始め!」

「はあーーー!」


 ハーガと呼ばれた騎士団長と一進一退を繰り返していく中で、僕は確信した。

 僕達は、本当に強くなっていると。

 以前の僕だったなら、一進一退どころか、全力を出してやっと互角ぐらいだと思う。

 あんなに、強くて厳しい鍛練相手を連れて来て紹介してくれたレイラさんに感謝だな。


「はあ!」

「ぐはっ……」

「それまで! 勝者勇者様!」

「やったわ、セリオ。」

「セリオが勝ったわ。」

「セリオたん、勝った。」

「やったな、セリオ。」


 僕が勝ったから、リアナ達は喜んでいた。

 そして、向こうは……


「幾ら相手が勇者様とはいえ、まさか、ハーガ殿が負けるとはなぁ。」

「そうだな。」

「負けましたな。」


 (けな)しているとしか思えない言葉を吐いていた。


「……やってられるかー!」


 僕は、皆に合図を送った。


「こんな! 茶番劇をやってられるかー!」

「ハーガ。」

「うるせぇ! 指図すんな! 勇者ぁ、オレ様を皆の前で恥を掻いた落とし前をつけて貰うぞ!」




暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。


無聊の意味の簡単説明

「暇」や「退屈」等の昔の類義語です。

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