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待遇はこの店の2倍、いや3倍出そう。

1人居れば、○人居ると思え!(笑)

 俺は、神名作の余韻から落ち着くと、洗浄(クリーン)と回復魔法を目に掛けて泣きの痕跡を消した後、脚本家を喚んだ。


「あ、あのぅ、わた、私が脚本家のケリーです。」

「君が脚本家か。素晴らしいストーリーだったぞ。」

「あ、ありがとうございます。」

「で、だ!」

「は、はい。」

「ちょっと、個人的に話したい事がある。」

「は!?」

「……悪いが、クリス達は此処で待ってて欲しい。

 そして、リン達もクリス達の護衛を頼む。」

「ディーン様!」

「命令だ。」

「……は、はい。」


 悪いな、リン。

 だが、まだ知られたくないんだ。


「それじゃあ、個室とか有るか?」

「はい、ございます。」

「案内しろ。」


 まあ、貴賓席に居たから貴族は確定で、寄付が白金貨を10枚超えだから、少なくとも伯爵以上も確定。

 平民には、キツいだろうな。

 出る話が良くても悪くても、な。


 俺と脚本家ケリーが個室に入った後、遮音の魔法と、侵入禁止の結界を張った。


「これで、安心して話せるな。先ずは、この魔法誓約書に名前を記入しろ。」

「え!?」

「内容は、普通に情報漏洩を禁止するものだ。」

「は、はあ。……確かに。」

「理解したら、最後まで確認した後に名前を記入しろ。」

「……記入しました。」


 俺は、漏れが無いか確認した後、異空間収納に仕舞う。


「これで言える。」

「それで、どの様なお話でしょうか?」

「……貴様、あの名作に手を出すとは良い度胸だな?」

「……え!?」

「お前は、何派だ? 俺は『渚派』だった。」

「それって……」

「お前と同じ、あの時代の日本人の転生者だ。」

「……は!?」

「お前という転生者が居るのに、他には居ないとでも思っていたのか?」

「……!」


 その後は、アニメ談義で盛り上がり……


「泣きアニメ系は、年1つにするのなら、俺が支援者(パトロン)になってやる。どうだ?」

「半年後には、名作の泣きアニメ『A○R』を考えていたんすけど、ダメっすか?」

「ダメだ。」

「仕方ないっすね。泣きアニメは年1つにするっす。」

「なら、契約成立だ。」

「……これで、他の団員にも楽が出来るっす。」

「ああ。俺が支援者(パトロン)である以上は安心しろ。勿論、胡座(あぐら)をかいていたら支援は切るがな。」

「大丈夫っすよ。」

「後、今後は大抵の貴族からの脅迫は跳ね返せるぞ。」

「何故っすか?」

「俺が『ディーン=フォン=リーガル』だからだ。」

「あんたが、悪名高い……」

「ああ。表向きは、な。」

「裏は?」

(きじ)も鳴かねば……だ。」

「了解っす。まあ、魔法誓約書で喋れないっす。」


 こうして、ケリーに支配人と団長を呼び、リーガル家が支援者(パトロン)になった証明書を渡した。

 そして、10日後の午後6時の公演で貴賓席10人用の席を予約した。


 親父とお袋用だ。


 もしからしたら、我が天使な妹シャルルも来るかもしれないからな。

 する事が終わった俺は、クリス達の所に戻り会場を出る。

 クリス達には、感動したから色々と聞いたと説明(いいわけ)した。


 そして、クリス達と予約したレストランに行く事に。


 ……美味しい食事に舌鼓をしていると、レストランの支配人が入って来て提案してきた。


「新作のデザートが御座いますが如何でしょうか?」

「許可する。」

「ありがとうございます。」


 出て来たのは、切った断面が見える様にしてある「ティ○ミス」と「ザッハト○テ」と「バームク○ヘン」だった。


 ……マジかよ。


 クリス達は目を輝かせ、何処かの異世界の芸術品を食べて目尻を下げていた。

 ある程度の時間が過ぎると支配人が再び現れた。


「如何だったでしょうか?」

「大変美味で、素晴らしい芸術品だった。」

「ありがとうございます。」

「それで、だ。この芸術品を作った者にも直接言葉を伝えたいから、呼んでくれないか?」

「……」

「どうした?」

「……実は、作った者は平民でして。貴族様の前に出すには(いささ)か、作法がなっていないのです。」

「構わないから、呼べ。」

「……しかし……」

「呼べ。」

「か、畏まりました。」


 呼びに行ったにしては、長くて15分後に来た。

 支配人と一緒に来た者は、普通だ。

 しかし、着ている服がダボダボで調理する者特有の汚れや匂いも無い。


「この者で、名前が『マリカ』です。」


 チートスキル「解析」オン!


 スキル「解析」じゃないと視れない様にしてある中に、称号「転生者」が!

 そして、備考欄には「栄養失調」と「寝不足」と「打撲」が有った。


 ……屑が!


「素晴らしい芸術品と言えるデザートだったぞ。」

「あ、ありがとうございます。」

「そこで、俺の(もと)で働かないか?」

「え!?」

「是非とも、この素晴らしく美味で芸術品をいつでも婚約者達に食べて貰いたい。どうだ?」

「……」

「勿論、待遇はこの店の2倍、いや3倍出そう。」

「……き、貴族様……」

「何か?」

「……そ、その、先程も申した通り、この者は平民……」

「黙れ!」

「ひぃ!」

「どうだ? 来ないか?」

「ありがとうございます。お話を受けたいと思います!」

「な、貴様!」

「何か文句が有るのか?」

「……し、しかし! この者は『クーズノ伯爵様』からの紹介でして。」

「ああ。クーズノ伯爵か。それは俺から言っておくから、問題無い。」

「……え!?」




暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。


残念ながら、公共の場では、リン達の立場の関係で同じ個室ですが、1ランク下の食事を離れた別のテーブルでリン達は食べていました。

まあ、ディーンが最高ランクを選んだので、本来のリン達には、食べるどころか、見る事も出来なかった筈のメニュー内容ではありますが。

普通に、リン達の食べたメニューは、伯爵級の内容です。


ティラミスとザッハトルテの存在は、あのアニメで知りました。

今では、ザッハトルテは好物の1つです。

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