く、殺せ!
遂に、書けました!
勇者セリオside(続き)
「貴方が、ズミーコム国王陛下ですか?」
「如何にも。そなたは?」
「初めまして。今代の勇者セリオです。そして、後ろに居るのは僕の仲間達です。」
「そうであったか。それで何用だ? それに案内も居ないようだが、余はまだ許可を出した覚えが無いが?」
「それは、国王陛下が良く存じているかと。」
「ふむ。」
「え~い。幾ら、今代の勇者と言えども不敬であるぞ!
出合え出合えー!」
年配の文官が、そう言った途端に騎士が僕達を囲んだ。
「社会勉強だ。2、3日、牢屋に入れておけ!」
「セリオ、今です。」
「え? ……そうか!」
僕は、ディーンから託された魔道具が、入っていた袋に同封されていた説明書通りに魔道具を発動した。
……すると、本当に魔道具は発動して、玉座に座った国王に、年配の文官と騎士は、魔族としての本性を現した。
「見るんだ! コレが国王達の正体だ!」
「そんな!?」
「バカな!?」
「信じられん……」
「き、貴様ー!」
文官だった魔族が、怒りのままに僕に攻撃を仕掛けた。
「そうはいくか!」
「邪魔だー!」
「ダリス!」
「大丈夫だ。それよりも油断するな!」
「リアナは、後方で皆を見てくれ!」
「分かったわ。」
「レイラとルシアで、元騎士を!」
「任せて!」
「分かった、セリオたん。」
「そのままダリスとファナで、元文官を!」
「おう!」
「分かったよ、セリオ。」
「僕は、玉座の奴を倒す!」
「「「舐めるなー!!!」」」
激闘は数10分掛かり、残るは玉座の奴だけになった。
「ハアハア……ふう。後は、お前だけだ!」
「その実力は誉めてやろう。だが、所詮は『名無し』だ。魔王様より与えられた『ダーホ』という名を持つ儂に敵うわけが無い!」
「そんな、『名』持ち!?」
「挫けるな! 名持ちは確かに強い! だけど、僕達が力を合わせれば勝てる!」
「そうよ、皆。」
「分かったわ、リアナ。やってやるわ!」
「セリオたん、見てて。」
「壁は、任せろ!」
「皆、勝てるわ!」
「雑魚は集まっても雑魚のままだと教えてやるわ!」
最後の敵ダーホを倒せば、この国やエルフの都市が平和になる。
だから、気合いを込めて戦っていると、何故か、ダーホが一瞬だけど何度も身体が硬直する時がある。
何とか、その硬直の隙を突いて倒す事が出来た。
しかし、あの一瞬の身体の硬直は何だったんだろうか。
でも……
「僕達が、勝ったんだー!」
僕は、勝鬨を上げた。
すると、玉座の左側の奥からディーン達が現れた。
ディーンside
俺は、勇者セリオ達を練武場から逃した後、俺の目標を達成して裏から廻って、玉座の左側の奥から、勇者一行のサポートをした。
~回想~
「行ったな?」
「はい、ディーン様。」
「よぉし、コイツらを軽く叩き潰すぞ。」
「待ちな。」
良し、目標が釣れたー!
「誰だ?」
「私は『カルラ=ピア=ヴァンレシア』だ。第2近衛騎士団長を任せられている。」
「それで?」
「私と一騎討ちを所望する。」
「こちらに何のメリットがある?」
「メリットは、私1人に勝つだけで、無傷でこの包囲から出られるぞ。」
「それの何処に信用が出来る?」
「信じて貰うしかない。」
「……良いだろう。」
大魚が、針に掛かった!
そして、俺とカルラの一騎討ちが始まる。
「ルールは何でも有りだが、殺人だけは禁止とする。そちらもそれで良いな?」
「ああ。」
「では……」
「「尋常に勝負!」」
暫くは、時代劇の殺陣みたいに打ち合っていたが、仕切り直しみたいに距離が離れた時、月牙天○みたいな一撃を放つ。
「……!? ぐっ。」
カルラは、何とか防ぐ事が出来た。
そして、俺は、カルラの斜め後方で、観戦している騎士共に視線を向ける。
「く、卑怯な!」
そう言いながらも、カルラは俺が視線を向けた騎士共の前に移動した。
勿論、手加減しているぞ。
魔法の付与も混ぜているが、全力を出したら、原作に近い一撃になるからな。(白い一○が出始めた頃)
この視線を、何回か月牙天○を放ちながらした。
そして、力尽きてカルラの膝が地に突いた。
俺は、悠然と歩き、刀をカルラの胸に差す。
「……く、殺せ!」
俺は内心では、狂喜乱舞した。
遂に、誇り高く聡明にして部下思いの正統派女騎士に、「ク、コロ」を言わせました!
外見も、顔は綺麗系ながら意思の強さを表す鋭い目付きに、肩を少し過ぎる黄金の髪に、頭以外は全てを覆う全身鎧ながらも、全体を女性的な意匠が付いて飾っている。
素晴らしい!
さて、目的を果たすか。
「死を覚悟したな。つまり、お前を生かすも殺すも俺の自由となった訳だ。」
「くっ……」
「認めるな?」
「……そうだ。」
「なら、命令する。俺の部下になれ。」
「……は!?」
「ある意味、お前は既に俺の手に因って死んでいる身だ。否やは無いな?」
「……」
「返事はどうした?」
「……………………はい、ご主人様。」
「付いて来い。」
「少しお待ち頂けますか、ご主人様。」
「良いだろう。」
「ありがとうございます、ご主人様。」
そして、カルラは周りを囲んでいた騎士共に宣言した。
「皆、見て聞いていたな。私は第2近衛騎士団長を辞する事になった。皆の今後を見れないのは残念だが、仲間達と助け合い精進する事を願う。今まで、私に付いて来てくれて感謝する。以上だ。」
まあ、当然……
「団長ー!」とか「カルラ様ー!」とかの怒号が響いた。
カルラが俺の前に立ち、深く頭を下げた。
「お時間を頂きありがとうございます、ご主人様。」
「気にするな。最後の別れの挨拶をさせない程の狭心では無いぞ。」
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。




