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息子に代わり謝罪いたします。

将来への勉強だったんだろうなぁ。

 皇太子と皇太子妃の宣言で開始し、そのまま皇太子と皇太子妃がダンスを踊り、次に王族が踊り、公爵から伯爵までが踊る。

 後は、フリーだ。

 俺は、クリス、リーラ、ディア、ソフィアの順に踊る。


 そして、次の曲が俺の好きな曲だったからクリスと踊ろうと声を掛けようとすると、制止の声が出た。


「ちょっと待てよ。」

「誰だ?」

「ボクは、其方の令嬢にダンスの誘いをしようとしているんだから、邪魔するな。」


 ……は!?


 先程のセレモニーダンスを見ていなかったのか?


「いいから、退け!」


 ガッ!


 おいおい。

 ()に手をあげているんだ?

 俺が知らないという事は、俺が学園を卒業してから入ったという事だ。

 そして、4歳年下(さいとしした)から6歳年下(さいとしした)までに、親の爵位が伯爵より上は居なくて、最高で子爵だ。


 注:我が天使な妹シャルルや数名の令嬢は除く。


 つまり、俺が知らない野郎=親の爵位は子爵まで、となる訳だから、子爵の令息が、伯爵であり侯爵の令息である俺に手をあげるのは、結構な大事(おおごと)なのだ。

 しかし、クリス達の手前、紳士的に対応しよう。


「悪いが、彼女は俺の婚約者だ。引き取り願おう。」

「それなら尚更だ。この様な者よりも、ボクの方が貴女に相応しい。是非、ボクの手を取って欲しい。」

「御断りします。」

「何故だ?」

「貴方の何処に、ディーン様よりも魅力が有ると?」

「なっ!?」

「何よりも、この様な王族の方々が列席する(おおやけ)の場で暴力を振るう方など御断りします。」

「……良いのか?」

「何がですか?」

「ボクは、帝国の貴族だぞ。」


 王国の知らない野郎かと、思っていたら、帝国出身か。


「帝国の貴族であろうが、此処は王国であり帝国では無い事を分かっているのか?」

「ボクの父さんは、帝国から『とある書類』を王国と交わす為に来ているんだ。それなりの権限を与えられてね。

 ……分かるだろう?」


 つまり、その「とある書類」を無効にしたく無くば、クリスを寄越せってか。

 それにしても、親は優秀で子がクズって、何処にでも居るもんだなぁ。

 考えていると、気を良くしたのか、濁していた「とある書類」について暴露した。


「とある書類とは、我が帝国の第3皇女フェリシア殿下と、この王国の侯爵家の息子の婚姻についてだ。良いのか、帝国と王国の(あいだ)に亀裂が出来ても?」


 自爆したー!


 そして、事情を知る我が婚約者達が、目の前の自爆野郎に憐れみの視線を向ける。


「……な、何だ、その目は?」

「……まあ、その、何だ、これからの人生は、辛く厳しくなるかと思うが強く生きるんだぞ。」

「な、何を、言っているんだ! 聞いたなら、その令嬢をボクに寄越せ。」


 ……可哀相にな。


「衛兵。」

「は!」


 俺は、先程の会話が聴こえていたにも関わらず動かなかった優秀な衛兵を喚んだ。


「帝国に対して反逆罪と、王国に対して脅迫をして大罪を犯したこの愚か者を、リーガル家の名に於いて命ずる。

 牢屋に入れておけ。」

「は!」

「な、待てよ! ボクは、帝国の使者の息子なんだぞー! 

 ボクは……」


 拘束され連れて行かれながらも、色々と言いながら連行されて行った。



 ……リーガル家の名前を出しても、この場合は一時的な効果の為、改めて場を設ける事となった。

 王城の応接室に居るのは、国王、宰相、俺、クリス、親父、帝国の使者、その馬鹿息子となる。


「……と、いう事がありました。」

「……何という事を。息子に代わり謝罪いたします。」

「何を言ってんだよ、父さん。帝国と王国じゃあ、王国の方が下なんだろう? それだったら、その帝国の使者の父さんの方が上だろ!」

「馬鹿息子が! そう言う問題でも無いし、政治はそんな単純なモノでも無いわ!」

「そ、それでもさ、べ、別に良いだろう? たかたが王国の一貴族の婚約者を手に入れるぐらい……」


 バキッ!


「ぐぺらぁ……」


 帝国の使者は、我慢出来ずに馬鹿息子を殴った。


「……な、なんで、殴るんだよ! 母さんにも叩かれた事が無いのに!」


 ……変化球だけど、お前、何処のニュータイプ?


 茶番劇に近いから、どうしても真剣になれないな。


「グーペ。この方が、帝国の第3皇女フェリシア殿下と婚約する事になった王国のリーガル侯爵家のディーン=フォン=リーガル殿だ。」

「……はぁ!? 父さん、何、嘘を言ってんだよ?」

「帝国の使者が、王国の国王陛下の前で、こんな嘘を付く訳が無いだろうが!」

「父さん……」

「謝罪の言葉すらありません。この者の罪は、ディーン殿が仰った通り、帝国への反逆罪と、王国への脅迫罪です。如何様な罰でも構いません。」

「父さん!」

「ディーンが決めよ。」

「よろしいのですか、国王陛下。」

「うむ。カーディフよ、国王である儂が決めたら『角』が立つからな。」

「分かりました。ディーン、決めなさい。」

「はい、父上。」

「それでは、罰ですが……婚約を(かろ)んじ、その傲慢な思考から来た大罪に対して、貴族籍からの除籍に追放と20年の鉱山労働に、顔への焼印と、結果的に女性への蔑視から右中指、左薬指、アレの切断としましょう。」

「ディーン……」

「決めて良いと、国王陛下が仰った事ですが?」

「使者よ、どうする?」

「謹んで受諾し、実行に移します。」

「と、父さん!」



暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。 


焼印で、どんな罪を犯したのかが、一目で分かる様になっています。

右手中指の切断の意味

神々からの祝福の拒否と、人間性の欠落者を意味します。

左手薬指の切断の意味

勿論、恋愛と結婚の禁止です。

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