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行ってくるね、お祖母ちゃん。

ハーレムなら、必要な美少女ホイホイ。

 俺は、風魔法を使って向こうからの鉄錆びの匂いが来ない様に上空に霧散させた。

 現金と換金出来る物は回収して、身分証を残して捨てた後は、それ以外を焼却した。

 身元不明は、後処理に掛かる時間が若干伸びるからな。


 リュシーに結界を掛けて貰い、俺達は就寝した。

 朝起きると、肉食獣系のモンスターが3匹転がっていた。


「ディーン様。どうやら、あのクズ共の血の匂いで来たみたいです。」

「分かった。ご苦労だった。」


 解体が面倒臭いから、そのまま異空間収納に仕舞った。

 その後、朝食を済ますと、帝国に向けて出発した。


 言い忘れていたが、俺達が身に着けている布系は、全てルミナスシルクで作製した逸品だ。

 その上から、防具を装備しているし、各種の耐性付与も、フルコースでしてある。

 勿論、着替え等の予備も全てだ。

 更に、外套は、その上からワイバーンの皮膜を重ねているから、頑丈な上に魔法防御力も高いし軽い!

 当然、色付けも完璧だし、デザイン性も追及している。

 モノクロ漫画なら、アシさんの絶望する声が聞こえる事は間違い無しだな。


 道中、追加で2回盗賊共を討伐してアジトからはお宝を回収したのだが、奴隷環を付けたリン達と同世代ぐらいの清楚系の美少女を保護した。

 因みに、飼い主が居なくなった奴隷は、拾った者が仮だが所有者となる。

 これをどうにかする為には、拾った者を殺すか、奴隷商に依頼するしかない。


 後、この奴隷は、まだ「お手付き」じゃない。

 奴隷の美少女が言うには、浚われたが、盗賊頭より先に手を出すと殺されるからと牢屋に入られていたらしい。


 奴隷の名前は「サレナ」で、祖母の仕事の薬屋を手伝いながら暮らしていたが、薬草取りに森に行った時に浚われたみたいだ。

 だから、サレナが暮らしていた村に行ってみると、サレナの祖母らしき人が、必死にサレナの救助を訴えていた。


「お願いだよ。サレナを助けておくれよ。」

「しかしだな、オレ達じゃあ、盗賊に勝てねぇ。」

「ああ、犬死になるだけだ。」

「後生だから……」

「悪い……」

「……」


 ……入り辛い。


「失礼します。」


 リンが、わざと空気を無視して割り込んだ。


「サレナは、私達が助けました。」

「……え!?」

「お祖母ちゃん……」

「……おお、サレナ!」

「お祖母ちゃん!」

「サレナ~!」


 (しばら)く感動の再会をしていたが、落ち着いた所で、祖母の家に行く事となった。

 しかし、家には俺達全員分のキャパが無い為、俺とリンだけになった。


「改めてありがとうございます。大切な孫を救って頂いて幾ら感謝しても足りません。」

「良いですよ。偶然が重なっただけですから。」

「しかし……」

「問題は、彼女に奴隷環が付けられた事だ。」

「……はい。」

「現在は、強制的に彼女の主人は俺になっている。これをどうにかするには、俺を殺すか奴隷商に行くしかない。」

「……」

「……お祖母ちゃん。」

「……サレナ、このまま奴隷として、この御方に仕えた方がよっぽど良いよ。」

「お祖母ちゃん!」

「サレナの恩人を殺すなんて恥知らずな事はしたくないし、奴隷商に行っての主人の変更や解除だけでも、高額だと聞いている。残念だけど、そんなお金は持っていない。」

「主人の変更ですら、金貨3枚は要る。」

「そんな……」

「だから、サレナ。このまま付いて行くんだよ。只の村人にも丁寧な対応に、着ている服や装備は高価そうだから生活も裕福だろう。

 それに、其方(そちら)のお嬢さんも奴隷みたいだけど、表情も仕草も着ている服等も全て奴隷とは思えない。だから……」


 まあ、村の薬屋なら、それなりの地位だろうが、未だにサレナの両親が来ないのなら、そういう事だ。

 村中から、集めれば必要額は揃うかもしれないが、無理な相談というヤツだし、そうなると俺を殺すしかないが、それこそ「無理な相談」だ。

 そうなると、このまま奴隷として生きるしかないが、俺を見ればお金には困って無い事は察する事が出来る。

 それに一度、奴隷に堕ちてしまった以上は再浮上は不可能に近く、良い主人に出会えるかだけが最後の希望となる。

 その良い主人かはまだ判断出来ないが、少なくとも餓死だけは無いと、奴隷のリンを見て判断する事が出来る。


「……分かったよ、お祖母ちゃん。」

「安心して欲しい。誰もが奴隷と聞いて思い浮かぶ理不尽は、しないと誓う。」

「ありがとうございます。大切な孫サレナをよろしくお願いいたします。」

「分かった。サレナも、それで良いか?」

「……はい。御主人様、奴隷としての教育はされていませんが、誠心誠意仕えさせて頂きます。」

「ああ、よろしく。それでだ。」

「はい。」


 まあ、生き甲斐を一時的なら兎も角、一生涯は気分的に良くないからな。


「俺達は、用事があって帝国の帝都に向かっているんだが、用事が終われば、インペリアル王国に帰る予定だ。」

「……はい。」

「その帰り道で寄るから、それまでに、村に残るか、俺達の住む場所で暮らすかを考えて欲しい。」

「よろしいのですか?」

「ああ。」

「……ありがとうございます。」

「御主人様、ありがとうございます。」

「その『御主人様』は止めてくれ。」

「しかし……」

「命令だ。」

「はい。そうなると、どう呼べば?」

「好きに呼んで構わない。」

「……分かりました。ディーン様とお呼びします。」


 その後は、サレナにマジックポーチを渡して、私物をポーチに入れる様に指示した。


「ディーン様、サレナをよろしくお願いいたします。

 辺境の村の薬屋程度ですが、基本はしっかり教えたつもりです。必ずやお役に立てる筈ですし、決して邪魔にはならない筈です。」

「分かった。サレナは大事に扱おう。」

「ありがとうございます。」


 会話が終わると、サレナが戻って来た。


「お待たせしました。」

「それなら出発しよう。アレの件、考えてくれ。」

「はい。」

「行ってくるね、お祖母ちゃん。」

「ああ、行っておいで。」


 こうして、追加1名での旅となったが、後はイベントは発生せずに帝都に到着した。


「流石は、帝国の中心部の帝都ですね。」

「まあ、この大陸でも上位に入る都だからな。」

「ディーン様、この後のご予定は?」

「とりあえず、帝都での俺の屋敷に向かう。」

「「「「「……」」」」」


 空気が凍った。


「「「「「……え!?」」」」」



暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。


サレナの奴隷環は、サレナが盗賊のアジトに連れて来られた時に、先に捕まっていた女性達を買う為に来ていたグレーな奴隷商に因ってされました。

流石に、先に捕まった女性達にまで、そこまでの慈善は出来ないと、ディーンは無視する事にしたみたいです。

サレナも、強くは言えませんでした。

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