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お久し振りです、ディーン様。

台詞が入れ難いです。

 俺の婚約者クリスティーナからの手紙には、5日後に我が屋敷に遊びに来るらしい。

 勿論、ソフィアもクリスティーナと出会えるのを楽しみにしていると、言ってくれた。



 さて、ゲーム内のクリスティーナ=ヴァル=キュリアス伯爵令嬢は、黒髪黒眼の剣術小町みたいな()で、礼儀作法を重んじながらも元気いっぱいで自身の家に誇りを持つ純粋な美少女だ。

 ただ、ディーンの婚約者であった為に、ディーンの破滅と共に家の立場が弱くなり、騎士団長の屑な次男に無理矢理結婚させられ、クリスティーナの家の財産を喰い潰し、クリスティーナの心身を(けが)し尽くされ子供が産めない身体にされ、最後は冤罪を被せて娼館に売られてしまう、というストーリーだ。


 正直、このゲームがR15だったのは、このクリスティーナの末路だけが原因だと思っている。

 何故なら、他のヒロインだと、ここまで悲惨なのは全てのルートで無いからだ。

 クリスティーナの次に悲惨な他ヒロインのルートでさえ、ヒロイン自身がきちんと納得した上で、修道院に入るルートだからな。


 ……だから、騎士団長の屑な次男だけは、全ての手段を持って社会的に殺して、裏で捕らえて生き地獄を寿命で死ぬまで続けてやる!


 そして、俺は(ディーン)みたいにならない!

 ゲームのディーン以上の力と権力を握り、クリスティーナがクリスティーナのままでいさせてみせる!

 何よりも、クリスティーナは、前世での幼馴染みに性格がそっくりだ。

 だから、俺を救ってくれた幼馴染みの様に、今度は俺がクリスティーナを護る!


 最悪、俺のダンジョンに逃げる、という手段もあるしな。


 さて、前世の記憶が覚醒してからは初めて逢うんだ。

 我がリーガル家の全てを持って歓迎しないとな。



 5日後、クリスティーナが我が屋敷に到着した!


「久し振りだね、クリスティーナ。」

「お久し振りです、ディーン様。」


 今までも、手紙ではやり取りをしていたけど、やっぱりリアルで見るクリスティーナは良いな。

 勿論、ゲームのクリスティーナよりも幼いけどな。


「長旅で疲れただろう? クリスティーナの為に甘くて美味しいお菓子を用意したんだ。」

「ありがとうございます、ディーン様。」


 この後、アーロンとソフィアがクリスティーナを出迎えたが、挨拶だけして、アーロンは執務室に帰っていった。


「ごめんなさい、クリスティーナ様。」

「ソフィア義姉様が謝る事じゃないよ。」

「そうですわ、ソフィア様。」

「……ありがとう、ディーン君、クリスティーナ様。」


 こうして、お出迎えが済んだ後はクリスティーナの歓迎会を俺達3人で始めた。

 クリスティーナが居る間は、俺は積極的に接したお陰で愛称の「クリス」呼びが出来る様になったし、ソフィアとクリスの仲もより良くなった。

 そして、アーロンには事務的な用件でしか会わない様に命令してある。


 クリスとの楽しい3日間が過ぎて、アーロンを除いた全員でクリスを見送った。

 次に逢えるのは王都の王立学園かな。

 王立学園は、貴族の子息令嬢が通う所で、13歳から15歳まで過ごす事になる。

 要するに日本で言うと、中学生に該当する年齢の子供が通う事になる。



 そして、王都に出発する前日に、俺のダンジョンに因ってこの都市全てがダンジョンの支配領域となった。

 更に、都市全てを支配領域にした事で、ダンジョン・コアの機能がレベルアップし、ダンジョン・コアのコピーを作れる様になった。

 このコピーコアは、本来のダンジョン以外の場所に自分がマスターのダンジョンを持てる様になるものだ。

 コピーコアでやれる事は、マスターコアと同じな上に、同じダンジョンマスターであれば、ダンジョン間を転移する事が出来る。

 早速、俺はコピーコアを幾つか用意して、異空間収納に仕舞う。


 ソフィアについては、完全に俺が心を掴んだと思うし、アーロンを仕事上の上司としか見れない様になったと思う。

 これなら、俺が居なくとも大丈夫だろう。

 それに、ダンジョンモンスターを監視に付けているしな。

 実は、地上をダンジョンの支配領域に収めた場所は、ダンジョンの外であっても支配領域ならダンジョンモンスターを出せるのだ。


 こうして、俺は安心して王都へと旅立った。



 6日後、幾つかの村や街に泊まり王都に到着した俺は、両親とサイラスに可愛い妹のシャルルが暮らしているタウンハウスに向かった。


 タウンハウスに到着した俺は、両親や可愛い妹シャルルと挨拶した。

 サイラスは王立学園に居るので不在だ。

 俺は家族と楽しく過ごし、クリスとソフィアに手紙を送り、その夜、俺は地下室に向かい、物置の1番奥の壁を破壊して、異空間収納から取り出したコピーコアを破壊した壁の向こうに放る。

 すると、コピーコアは地面と接触すると、直ぐに埋まり3秒でダンジョンの出入口が出来た。

 ダンジョンの階段を降りると、いきなりコアルームで、コピーコアに触れると正式に俺はこのダンジョンのマスターになった。

 俺は、自身の魔力をコピーコアに流し、3階層の迷宮ダンジョンを造り、コピーコアに更に魔力を流して、このタウンハウスを俺のダンジョンの支配領域に収めた。

 かなり疲労感が出たが、これで、このダンジョンと都市リーガルのダンジョンを転移で行き来が出来る様になった。

 因みに壊した地下室の壁はDP(ダンジョンポイント)を使って精巧な蜃気楼みたいなので誤魔化した上に壁(偽物)の前に物を置いて塞いだ。

 もう、俺は出入口を使う事は無いからだ。


 それから数日後に、クリスを招待して俺の12歳の誕生日会をした。



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