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俺の指示があるまで、健康的に生かしておけ。

ゲーム内容を知っているが故に、驚いたりするものですね。

 さて、(にぎ)やかな夕食も終わり、可愛い天使な妹シャルルの「私もディーンお兄様と一緒にお風呂に入るー!」を何とか宥めて別々に入り、シャルルは部屋で軽くお勉強中だ。


 お袋は、シルヴィアとアナスタシアとのお話中で、普通に楽しいお喋りをしている。


 シルヴィア達には、お袋との話が終われば、そのまま休む様に言ってあるから、俺から呼ばない限り部屋に来る事は無い。


「さて、羽虫は蜜を手放したかな?」


 俺はダンジョン間転移を使い、牢屋の前に転移した。


「どうだ?」

「はい。どうやらズミーコム王国の者の様です。目的はディーン様でした。」

「そうか。あのビッ○の国か。一応は、あの時から急使を全て潰していたが、それ以前で漏れていた様だな。」

「ディーン様。如何されますか?」

「王国の方は(しばら)くは放置だ。コイツらは死なない様に注意しながらセレス達のオモチャにしてやれ。」

「はっ!」

「ん? アレは?」


 俺は、牢屋の隅で丸くなっている奴を指した。


「アレは、羽虫が飼っていた女奴隷です。拠点の宿屋を洗いましたら居ました。」

「そうか……あ、あああーーー!?」

「どうされました、ディーン様!」


 マジかよ……


「あの女奴隷は、客室に移して、俺の指示があるまで健康的に生かしておけ。」

「畏まりました。」


 俺は、セレス達と模擬戦で汗を流して屋敷に帰った。

 翌日、シャルルとお袋は帰った。

 まあ、シャルルには「帰りたくない。」と腹に突進されながら駄々をこねられたが、何時でも会えるからと言って何とか(なだ)めた。


 シャルルとお袋を見送った後、俺は都市リーガルに転移して、冒険者エドガーとなり、あの女奴隷を連れて奴隷館に行き、奴隷契約をした。

 勿論、運良く奴隷主が牢屋に居て、処分したから奴隷法的に問題無い。


 この女奴隷は、ゲームに出現する勇者達の戦闘の師匠の1人として出てくるキャラだ。

 バックストーリーは、元々は上級騎士の家系の生まれだが、実は養子で、父親の反対で家を捨て出奔して冒険者になり、才能が有ったお陰でソロながらBランク冒険者まで昇り、とある貴族からの依頼で仕事を受けたら、見事に親子揃ってクズで、罠に嵌められ奴隷に堕とされた。

 クズ親子に飽きられた後は、奴隷商に売られたが、心ある中堅の商会長に買われ次第に立ち直り護衛としての仕事をこなしていたが、都市間の移動中にモンスターに襲われ、奮闘空しく商会長は死亡し、その瞬間に契約に因り奴隷から解放されたが、多勢に無勢で、もうダメだ、という時に勇者達が現れ助けられて師匠になる、という内容だ。


 ……ゲームと違うな。


 此処でも、(ディーン)がゲームを無視した動きの影響が出ているのだろうか?


 名前はゲームと同じく「レイラ」にした。

 今後は、エドガーとして動く時は連れて行くが、そうでない時は、ダンジョンで鍛練したり、のんびり過ごして貰おう。

 勿論、ユニコーンに乗れる様に、身体は綺麗(・・)にしてある。

 それというのも、ゲームではレイラはユニコーンと心を通わせ、ユニコーンを従魔にするからだ。

 それと、心の方はだいぶ回復して来たし、そろそろレイラと冒険者をするか。


「レイラ。今日は冒険者ギルドに行くつもりだが、やれそうか?」

「はい。ディーン様、気遣いありがとうございます。」

「それなら行こうか。それと分かっていると思うが、外では俺の事はエドガーと呼ぶ様に。」

「はい。エドガー様。」


 俺とレイラは、都市リーガルの専用の家から冒険者ギルドに向かった。

 因みに、この商家は偽装用で、俺は下宿している事になっていて住民は当然、スキルで人化したダンジョンモンスターだ。


 冒険者ギルドに到着した俺達だが、異世界あるあるの「注視」を軽く躱しながら、進むのだが……


「ちょっと待てよ。」


 レイラを冒険者登録した時には現れなかったチンピラ3人が前を塞いだ。


「俺達の事か?」

「当たり前だ。」


 ラノベ系異世界あるあるのテンプレだな。


「何か用か?」

「良い女を連れているじゃなえか。お前みたいなガキには過ぎたモンだ。代わりにオレ達が面倒をみてやる。」


 まあ、確かにレイラは、綺麗と言うよりは妖艶の方が表現としては似合うんだよな。

 多分、理不尽ながら経験者だからだろう。


「断る。レイラは、俺が見付けた奴隷だ。どうしても欲しいと言うのなら、幾ら出す?」

「銀貨1枚でどうだ?」


 思いっ切りチンピラを見下して言った。


「……ふ。話にならんな。最低でも、白金貨を1枚以上を用意してから来るんだな。」

「……殺す!」

「死ね!」

「くたばれ、ガキ!」


 テンプレ通りで、沸点低いなぁ。

 まあ、狙って煽ったけどな。

 しかしなぁ、この程度の事で冒険者ギルド内にも関わらず、コレかよ。


「武器を抜いたな?」

「それがどうしたぁ!」

「お前らがくたばれ。」


 ゴッ!


「ぎぃ!」


 がごぅ!


「ぎはぁ……」


 バキィ!


「ぐぅ!」


 1人目をリバーブロウで肋骨粉砕、2人目を鳩尾(みぞおち)に浸透系も混ぜて内臓にダメージを与え、3人目をジョークラッシュ、つまりは、顎の骨を砕いた。


 そして、俺とレイラで剥ぎ取りだ。

 服と靴と身分証以外を全て換金してから、依頼の紙を貼ってある掲示板を見た。


 ……この時間じゃあ、薬草採取やゴブリン討伐等の常時依頼しか無いな。

 後は、塩漬けぐらいだな。

 この塩漬けとは、報酬額や難易度やランク等が割りに合わない依頼が塩漬け依頼になる。


 ……まあ、幾つかは、先程「挨拶(・・)」をした3人組のチンピラが解決するだろう。


 まあ、リハビリを兼ねて、常時依頼をしようか、と思ったら、何故か受付嬢に呼び止められて、2階の応接室に居る。


「直ぐに、ギルドマスターを呼んで来ますから待っていてくださいね。」


 ……何かしたかなぁ?


 何か近付いているな。


「待たせたな。オレが都市リーガルの冒険者ギルドのギルドマスターだ。」

「冒険者のエドガーだ。そして、俺の奴隷のレイラだ。」



暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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