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……総額、白金貨8枚也。

管理者が考える事は一緒です。

「それは……勿論、討伐する!」

「本気ですか、ディーン様!」

「そうだ、テラサ。」

「無謀です!」

「ディーン様! このままダンジョンでやり過ごし、救援を待っていた方が……」

「それでは、被害者が出てしまうだろう?」

「しかし……」

「心配は要らない。勝算が有るからこそ、討って出るのだからな。」

「本当ですか、ディーン様。」

「ああ。クリスを泣かせる様な事はしない。」

「……ディーン様を信じます。」

「ありがとう、クリス。」


 俺は、念の為、トイレだと言って、密かにダンジョンを作り替えて、此処からの脱出先をクリス達に教えて、テラサ達「白銀の光翼」と作戦会議をした。

 まあ、作戦会議と言っても、「溜め」が必要な一撃を放つまでの時間稼ぎをテラサ達にやって貰うだけだけどな。


「本当に大丈夫ですか?」

「大丈夫だ。お膳立てが出来ていれば、Sランクモンスターをも屠れる一撃を持っている。」


 何処かの額に紋章が表れる少年と違って、まだ、この身体(うつわ)じゃあ、充分に準備しないと身体が持たないんだよなぁ。


「兎に角、生きていれば教皇だろうが聖女だろうが連れて来るから、防御に専念しろ!」

「「「「「「はい!」」」」」」


 そして、ダンジョンマスターの能力を使って狂炎虎(パーサクフレイムタイガー)の位置を探ると、俺達の居る位置から20m程しか離れていなかった。


「準備は良いな?」

「「「「「「はい!」」」」」」


 俺は、照明の魔法を複数出して目を慣らしてから……


「……転移。」


 地上で出た俺達は陣形を取る。


「GAAAー!」

「俺達に気付いたな。先ほど言った通り、防御に専念して、俺を守れ!」

「「「「「「はい!」」」」」」

「これが終われば、平民では絶対に出来ない贅沢を褒美として与える。だから、死ぬな!」

「「「「「「はい!」」」」」」


 俺は、体内の魔力を精製し増幅を繰り返す。


「皆、頑張って!」

「分かっているわ、テラサ!」

「ミレナ、回復お願い!」

「はい、ターラ!」

「……ぎ!」

「大丈夫、リラ?」

「大丈夫よ、ピエナ。」

「テラサ、危ない!」

「……ありがとう、サリー。」


 ……良し!


「散れ!」

「「「「「「はい!」」」」」」


「悠久の静謐(せいひつ)よ。深淵なる氷獄よ。凍れる青き棺を我が前に顕現し、彷徨う愚者に平等なる眠りを。

 ……喰らえ! 凍獄氷棺(ブリザードコフィン)!」


 狂炎虎(パーサクフレイムタイガー)を囲む様に巨大な青い棺が現れ、その中で吹雪が荒れ狂った。


 ……収まると、そこには命の炎を凍らされたモンスターが倒れていた。


 この魔法の良い所は、対象に外傷を作らない所だよな。

 俺は、狂炎虎(パーサクフレイムタイガー)を異空間収納に仕舞い、白銀の光翼の治療をした後、今回、真っ直ぐに俺に向かって来た原因を探ったら、各班のリーダーに渡されていた腕章に鼻を付けないと分からない僅かな異臭がした。


 ……そうか。

 俺のクリスを苦しませ、泣かせたのは学園の誰かだな。


 その後、転移でクリス達を地上に戻し、特にクリスを労りながら学園の教師が居る本部に行き、事情を説明して園外学習は中止となり、また日を改めてやる事になった。


 帰った俺は親父に話して、表では正式に安全管理面で抗議をし、裏では暗部を放ち事の真相を探り、俺はダンジョンマスターの能力で探った。


 調べた結果、副学園長が、とある貴族に金を握らされ犯行に及んだみたいだ。

 親父は証拠を掴んだ後は、正当な裁判に掛け罪を償わせる気だが、残酷な事をする。

 そんな事をすれば、「見せしめ」としての意味が発生して、連帯責任となる。

 本人とその家族と、従兄弟従姉妹家族(いとこかぞく)に、その両親までが、罪に問われる。


 まあ、お袋の「ね、お願い。」で、未成年の女性は修道院送りに変更になった。

 後はまあ、聞くな。



 さて。

 園外学習は、実質の無期延期となり、俺とクリス達は3日間休む事になり、クリスの屋敷に泊まりおはようからおはようまで、クリスのメンタルケアに努めた。


 クラリス達は、あれから「吊り橋効果」的な感じで仲良くなり、毎日を楽しく過ごしているらしい。


 白銀の光翼テラサ達には、伯爵以上じゃないと味わえない全身洗浄と美肌マッサージを受けた後、王家御用達の店で全身コーデをして、その時に身に付けていた物を全て与え、伯爵以上でも予約しないと入れないレストランで上限無しの食事をして貰った。


 ……総額、白金貨8枚也。



 あの日から2週間後に、俺と親父は王城の謁見の間に居る。


「表を上げよ。」


 俺と親父は顔を上げる。


「この度の働きは素晴らしかった。因って、ディーン=フォン=リーガルには、男爵位と屋敷を与える。」


 ええ~!

 あ、親父が脇腹を突ついてくる。


「ありがたく頂戴いたします。」

「……以上だ。詳しい事はまた案内を出す。それまで、別室で待つように。」

「「はっ!」」


 そして、俺と親父は別室に移動して待っていると、案内のメイドが来て、また移動する。


「此方の部屋でお待ちください。」


 待つ事10分程で、国王と宰相が部屋に入って来た。


「待たせたな。」


 その後、説明が有ったが、俺が男爵になったのは討伐した狂炎虎(パーサクフレイムタイガー)が原因らしい。

 あんな化け物を倒せるガキを野放しにするのは危険と思われ、色々と意見が出た結果が、俺に男爵位を与えて首輪を付ける事になったみたいだ。

 幾ら、筆頭侯爵家とはいえ、「三男では貴族的な栄華は望めないだろう。」と、言うのが建前的な理由らしい。


 ありがた迷惑だ!


 ……しかし、この流れ、前世の俺が良く読んだお気に入りのラノベと一緒だな。

 まあ、俺には既に婚約者は居るし、別に王女や公爵の娘を助けた訳じゃないから大丈夫だろう。


 因みに、正式に1つの「貴族」となった為に、俺自身の「家名」を考えなければならなくなった。

 そして……


「ディーン=フォン=ルナフィリア」


 と、なった。

 まあ、まだ学園に通っているし、成人していないから、王族が参加する正式な「場」以外なら、まだ「リーガル」と名乗れるがな。



暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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