全て、クリスの為だ。
当然、何かが起こります。
そして、数日が過ぎて園外学習の当日。
俺達の班は、俺、クリス、クラリス、俺の家に従う、まあ傘下の伯爵家と子爵家の令嬢3人がメンバーとなる。
そして、女性だけのBランク冒険者チーム6名の「白銀の光翼」が、雇った護衛だ。
必要となるのが分かっていたから、予めパトロンとなり支援していた。
まさか、この短期間にBランクまで上がるとは思わなかったがな。
あ、俺のハーレムだと?
馬鹿か!
全て、クリスの為だ。
俺以外の男が混じっていたらクリスが緊張を強いる事になるだろうし、ストレスが溜まるだろうが!
そんな訳で実習が始まったのだが、内容は冒険者がする夜営だな。
学園側が課すノルマを達成しながら、夜営場所を選定し、一夜を過ごし、翌日、出発場所に戻る、という内容だな。
評価基準だが、勿論ノルマ達成は必須だが、そのノルマは、薬草採取やモンスター討伐が含まれている。
つまり、薬草を間違えないのは当たり前だが、きちんと薬効を理解した採取が出来ているかが重要になる。
そして、モンスターもただ討伐するのではなく、きちんとモンスターの皮等の素材が、採算採れる様に討伐出来ているかが高い評価に繋がる。
何故、特権階級の貴族の子供にそんな事をさせるかというと、貴族は基本的に領地を持っている。
だから、その領地を生かすも殺すも領地を治める貴族次第だ。
だから、冒険者の仕事も理解して覚える必要がある、という訳だ。
国を管理する王家としても、領地の高級薬草を雑草として扱い無視されるのは、上前を徴収する王家としては、笑えないという事なのだろうな。
そんな事を思い出しながら、俺達は護衛に守られながらテクテクと森の中を歩いていた。
因みに、既に、この森は俺のダンジョンの支配下にあるが、地上のモンスターは気付いていないから、普通に居たりする。
それに、評価対象外の危険なモンスターは、昨日までに学園側が狩り尽くしている。
一応、俺も確かめたが、危険なモンスターは今朝の段階では居なかった。
そんな中、物理攻撃が得意なクリスは自前の冒険者の装備をしていた。
実に楽しそうだ。
勿論、俺も外見は地味だが、素材等は一級品という装備をしている。
逆にクラリス達は、今日の為に用意した事が見え見えの綺麗な装備をしている。
「ディーン様、見てて。」
「勿論、見ているよ。でも、危ないからモンスター討伐は護衛に任せないといけないよ。」
「は~い。」
ちょっと不満そうに返事を返しているし、隠しきれずやる気が溢れている。
突進しか脳が無い「ボア」辺りを用意するか。
クリスを溺愛する俺としては、ノルマのモンスターを既にダンジョンに捕らえてある。
そんな訳で、先ずは、雇った護衛の実力を知って貰う為にゴブリンとフォレストウルフをぶつけた。
白銀の光翼は軽々と撃破した。
次に、ノルマの1つ「ホーンラビット」6匹を、俺達の前に来るように誘導した。
クリスが2匹で俺が4匹。
これで、最低限のホーンラビットの討伐数は確保したのだが、此処でクリスの「真面目」が顔を出した。
「う~ん。やっぱり、きちんと皆も討伐しよう。」
「……」
「ね!」
「は、はい。」
俺は念の為に予備で確保していたホーンラビットを出して、俺の氷魔法や風魔法で弱らせたり動けない様にしてから、クラリス達のノルマを達成させた。
モンスター討伐のノルマは、3種類以上の討伐で、後2種類なのだが、クリスが居る班が1位以外認められない俺は、2種類目を「フォレストボア」にして、クリスの為に全員に止めを刺させて、3種類目をオークにした。
俺の風魔法でオークの視力を物理的に殺し、それなりの魔力を入れた氷魔法で下半身の動きを封じて、クラリス達にはそれなりにお高い槍を持たせて止めを刺させた。
これで、俺達の班は、最高評価は確実となった。
まあ、普通ならモンスターを、命の危険を感じながら探す所から始まるのだが、俺達の場合は、地下のダンジョンで捕らえていた地上のモンスターを俺達の所に誘導していたから探す必要が無かった。
当然、合間合間に薬草採取もしていた。
こちらは普通にノルマを全員分が達成した。
活躍したのはクラリスだ。
どうやら、クラリスは、モンスター討伐はしていないが、薬草採取はしていた様だ。
モンスター討伐では、時間短縮の形でチートしたお陰で夜営の時間がしっかり取れて、満足する場所に設営する事が出来た。
しかし、この世界がゲーム系の為か、イベントレスにはならなかった。
「きゃあああーーー!」
「何! 今の悲鳴は?」
「ディーン様!」
「白銀の光翼は、クリス達の護衛を。俺は悲鳴の方に確認に行ってくる。」
そして、俺はクリスに顔を真剣に見ながら言った。
「大丈夫だ。俺は傷1つ負うことなく帰ってくるから心配するな。」
「約束ですよ、ディーン様。」
「ああ、約束だ。」
「分かりました、ディーン様。」
「じゃあ、行ってくる。」
「帰りをお待ちしております、ディーン様。」
そして、俺は悲鳴の方に向かった。
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