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いいじゃない。私達の仲でしょう。

権力を前面に出す奴って面倒臭いよね。

 特に荒立てる理由が無いから、筆頭侯爵家の者として模範を示しておいた。

 未来の勇者には悪いが、この授業が原因として難癖を付けさせて貰うとしよう。

 それに、これが切っ掛けで便利な壁が出来るのだから、我慢して貰う。


 ……まあ、現段階ではお互いに何もしていないが、多少はゲームに合わせないとな。


 それと、ダリスは放課後にでも接触するか。

 親父にも言われていたから会うが、まあ長い物に巻かれて貰うとするか。


 放課後、リンに使いを出してダリスを呼び出した。


 ……ダリス如きに、我が最推しにして最愛の婚約者のクリスを見せたくないが、貴族の礼儀上の関係で教えないといけない。

 そんな訳で、クリスはちょっと可愛く照れていたが、俺の瞳と同じ色の首飾りと指輪を身に着けて貰って、ダリスに言わなくても判る様にした。

 まあ、これで判らなければダリスの未来は物理的に無くなる可能性が有るがな。


「ディーン様、お連れしました。」

「ディーン様、ダリスです。」

「入れ。」


 ……顔、普通だな。


「初めまして、ディーン様。ホーミヤ子爵家が次男ダリス=タナス=ホーミヤです。」

「ディーン=フォン=リーガルだ。」

「ディーン様、御挨拶が遅れてしまい大変申し訳ありませんでした。」

「ああ、構わない。お互いに、学園に入った貴族の令息としてしなければならない事もあるからな。」

「ディーン様の寛大な御心に感謝します。」

「それじゃあ、クリス。」

「はい。初めまして。ディーン様の婚約者のクリスティーナ=ヴァル=キュリアスです。」

「初めまして。」

「ダリス、顔を覚えたな?」

「はい。」

「今後は、クリス本人は当たり前だが、その周辺も充分に気を配る様にな。まだ死にたく無いだろう?」

「ディーン様!」

「はい。ディーン様とクリスティーナ様の学園生活を楽しく過ごせる様に微力ながら全身全霊で仕えさせて頂きます。」

「今後は、何か用があればリンを遣わす。」

「は、畏まりました。」

「早速だが、今日の共同授業で一緒になった者の中に気になる人物が居た。」


 俺はリンに封筒を渡すと、リンはその封筒をダリスに渡すと、ダリスは中身を確認した。



「この者を調べれば良いのですね?」

「ああ。7日以内に調べておけ。結果報告の書類はリンに渡せば良い。」

「はっ!」

「下がって良いぞ。」

「失礼します。」


 こうして、ダリスとの初対面は終わった。


「クリス、ごめんな。こんな事に付き合わせて。」

「良いのです、ディーン様。でも、少し言い方が厳しかったですよ。」


 クリスは優しいな。

 先程の中に「暗殺」を匂わす言葉を使ったのに、「厳しい」で終わらせている。


「三男だけど、筆頭侯爵家だからね。」

「……そうよね。」

「だけど、クリスのそんな顔は見たくないから、これからは気を付けるよ。」



 あれから、3ヶ月が過ぎて、ダリスが見事にゲームシナリオ通りに寝返った。

 一応は、貴族側には潜入者(スパイ)と説明してある。

 どっかのシ○ドウみたいにデタラメ設定で、誤魔化した。

 勿論、あっちと違って本当に虚偽申告だ。

 それと、ゲームシナリオ上の勇者セリオの仲間になる予定のファナとルシアはまだ仲間になっていない。

 まあ、ファナはセリオと喧嘩をしているし、ルシアはセリオに付き纏っているから時間の問題だろう。


 それより問題は、ゲームでは3周目からのマルチルートイベントなのだが、外交的な理由で邪険に出来ない隣国の第3王女が俺の事を気に入り、ウザ絡みしてくる事だ。

 名目上は短期留学だが、何か狙いが有るのは明白だ。

 前世では、このイベントはやり込んでいないからなぁ。

 だが、本当に事故だろうが、他国からの暗殺だろうが、死なせる訳にはいかないからな。

 世話係を任命されて面倒臭い事、この上無いな。


 今も、只でさえ、婚約者が横に居る俺に対して、腕に絡み付く様に接触してくる。


「ねえねえ、ディーン。」

「はい、ピーナ王女殿下。」

「もう、ピーナって呼んで。」

「そういう訳にはいきません。それと、その様に接触するのは止めてください。」

「いいじゃない。私達の仲でしょう。」

「私は、ピーナ王女殿下が、この学園に通っている間の世話係でしかありません。」


 こんな感じで、何が楽しいのか、このビッ……いや、ピーナ王女殿下が絡んでくる。

 因みにクリスには、一歩下がって貰っている。

 そうしないと、攻撃の矛先が俺じゃなく、クリスに向かうからだ。


 我慢の限界が近くなったが、何とか裏が取れた。

 あのビッ……いや、ピーナ王女殿下は厄介払いと(おとり)狙いで、本命は追従者だった。

 簡単に言えば、侍女や護衛にスパイが紛れていて、この国を侵略する為の情報収集をしていた訳だ。

 ……と、言っても俺だから手に入れる事が出来た情報だから、表は勿論、裏でもまだ動く事は出来ない。

 そんな訳で、せめて裏で動ける情報を収集していると、あのビッ○が、自身の死刑執行書にサインをした。


「私のディーンに近付かないでよ!」

「きゃあ! あう……」

「ふん。いいざまね。」

「クリス、大丈夫か?」

「は、はい。大丈夫です、ディーン様。」

「そんな女、放って置いて行きましょう。」

「ピーナ王女殿下。私は婚約者の怪我を診なければならないので、失礼します。」

「ちょっと待ちなさいよ!」


 俺はビッ○を無視してクリスをお姫様抱っこして医務室に向かった。


 ……殺す!


 その夜、スパイ共を捕らえ、魔法行使を封じる枷を掛けてダンジョンの牢屋に放り投げると、今回の最高責任者を拉致してダンジョンで拷問して緊急帰国する様に脅迫した。


「二択だ。このまま死ぬまで拷問を受け続けるか、適当な理由をでっち上げて緊急帰国するか、選べ。」


 最高責任者は、緊急帰国を選んだ。


 翌日、ビッ○は、学園に来なくなって、3日後に奴らは緊急帰国した。

 まあ、スパイ共が集めた情報が書かれた書類が全て紛失したとなれば当然か。


 そして、奴らは、国境を越えた先で、盗賊に襲われたという情報が王城に届いた。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 非常好書本 並且愛來自波蘭地下室 [気になる点] 讚賞您 [一言] 來自中文的愛 非常好書本 並且愛來自波蘭地下室
2023/08/04 23:19 退会済み
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