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君には聞いていないよ。

周りに居ませんか?

自分にとっては、不利不快不安不満を聞かない人。

「それと……」

「まだ、何か有るのか?」

「はい。謝罪の為にお伺いしたのに、手ぶらでは不敬かと思いまして。」


 そう言って、1枚の書類を俺達の前に出した。

 俺も確認したが、内容が最新のやらかした貴族の事を書かれていた上に、その中でも政治に関係している案件だ。


「廃棄する必要は無い程度には、良い土産だ。」

「ありがとうございます。」


 こうして、男は帰った。

 あの書類は、親父が「預かる」と言ったから気にする必要は無いだろう。


 俺は自室に入ったシルヴィアに着替えを手伝って貰い、ソフィアへの手紙を書いた。

 内容は、近況報告と義弟としての励ましだ。

 毎月3通は送る様にしているから、俺への依存は重いままだろうな。


 その日の夕食も終わり、お風呂にも両手に華で至福にして眼福な時間を過ごし、部屋のベッドで両手の華が咲き乱れている中、のんびりしていると、ダンジョン・コアから、通知が来た。


 《王都全域を可能とするDP(ダンジョンポイント)が貯まりました。支配領域を王都全域に拡げますか?》


 ……俺は、Goサインを出した。


 やっぱり、貴族街や王城には、DPになる高い魔力を持つ者が大勢居るから、予想以上の早さで貯まったな。


 王都を支配下にした俺は、勇者メンバーを「視る」事にしたのだが、宿屋で働いているリアナ以外は、全員がベッドの上に居た。


 やはり、まだ勇者メンバーは仲間になっていなかったが、全員の居場所がゲーム設定と同じなのは助かったな。

 学園に居る間に確認する事が出来たのだから、首尾としては上々と言えるだろう。


 ……しかし、ファナのアレは可愛い系は何と無く理解出来るが、ルシアのあの大人なアレは何だ?

 大人なアレに繋がる公式設定は何処にも無かったぞ!


 ……1人のユーザーとして得した気分だ。


 次は、重要な存在のソフィアは……専属侍女に何か言われている様だな。

 音声も拾うか。


「ソフィアお嬢様、元気をお出しください。きっとアーロン様に心通じる日が来ます。」

「そうです。」

「ソフィアお嬢様。また明日にでも、お菓子を用意してお話をしてみましょう。」

「そう……よね。真摯に接すれば、アーロン様も心を開いてくださるわよね?」

「「「そうですよ、ソフィアお嬢様。」」」


 ……う~ん。

 まあ、心は完全に離れているだろうが、それでも頭では正室になる以上はって、所だろうな。

 それに、まだ婚約期間が約2年間有るしなぁ……

 病死か事故死で予定を早めようかなぁ。

 しかし、親父からの信頼をもう少し稼いでおきたいしな。

 次回からのソフィアに送る手紙には、励ましの言葉を増やす事にしよう。

 それと、最新のドレスや宝飾品を取り扱う商会団を送って、気晴らしをして貰おうか。

 それにソフィアのを「視る」と色が地味なんだよな。

 気落ちしている証拠とも言えるな。


 ……商会団には、アレ系も加えておこう。


 それに、多分無いと思うが、ソフィアが実家に愚痴を漏らしているかもしれないしな。

 元凶の俺が、フォローしないといけないだろう。

 さて、次は最重要の我が推しにして婚約者のクリスは?


 ……寝顔が尊かった。


 因みに、クリスのアレには俺は、口を挟む気は無い。

 女性にとってのアレは、本人の個性とも言えるからな。


 ……ただ、アレ用のタンスの奥には、大人なデザインが数点あるのが可愛いかった。


 まあ、結婚するまでは事故でもない限り、普通は見る事は無いから、その日を期待しているけどな。



 翌日


 クリスを迎えに行って、学園までの2人の楽しい時間を過ごし学園に到着した後、教室で教師が来るのを待っていると、時間が来て教師が入って来た。


「今日は、5日間の遅れを取り戻す為に、魔法に関する授業を集中して行う事になった。」


 そして、授業が始まり、最初は座学からでクリスは必死にノートを取っていた。

 この世界がゲームに近い所為(せい)か、そういうのは普通に有るし安価で普及している。

 更に、授業が進み、いよいよ「魔力操作」系に入った。


 そんな中、物理系が得意なクリスは、魔法系が苦手で、俺が教えて手伝う為に声を掛けようとすると、予想外な事が起きた。


「クリスティーナさん。ボクが教えてあげようか?」

「誰だ?」

「君には聞いていないよ。」

「だから、誰だ?」

「何故、教えなければならない。」

「当然だ。クリスは俺の婚約者だ。それに、誰に断って俺の婚約者であるクリスを名前で呼ぶ?」

「君が婚約者なんて、ボクは認めない!」


 ……ゲームではこんなシーンは無かったが、そんな事よりもこいつは死にたいのか?

 俺は、筆頭侯爵家の三男だぞ。

 つまり、俺より上位の子息や令嬢は数える程しか居ない。

 その意味は、少なくとも同学年には俺より上位者が居ないという意味でもある。


 ……何よりも、同学年に俺より絶対的な上位者が1人居たが、俺が潰したからな。

 残っている学園内の上級生の上位者には、少なくとも表面上は友好的な関係を築いている。


 それに、本人の意思に関係無く、婚約は貴族の当主同士が決める事になる場合が大半だ。

 謂わば、会社間での業務提携に関する契約みたいなモノだ。

 本人の主張で変更する事は基本的には無い!


「良い度胸だ。自分自身だけではなく、家族や親類までを犠牲にしてまで、俺に牙を向くなんてな。」

「どういう意味だ?」

「貴様は本当に貴族の子息か?」

「当然だ。」

「それなら、親、いや、当主から聞いていないのか?」

「……何をだ?」

「……貴様の親に対して同情するな。」

「さっきから何を言っているんだ!」

「王政に於いての貴族の爵位は厳格だという事だ!」



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