家族にもっと楽してやりたいか?
お巡りさ~ん。
此処に、お猿さんが居ますよ~。
「勿論、物的証拠も有ります。」
「……何!」
そして、俺は馬鹿王子からの印璽を捺印された未開封の手紙を見せた。
「この手紙は、まだ封を解していませんが、充分な物的証拠となります。」
「……」
「それでは、国王陛下からの召喚の御用は終わったと判断出来ますので、退室してもよろしいでしょうか?」
「……許可する。」
「それでは、失礼いたします。」
こうして、俺は、俺の周りを飛ぶ羽虫を駆除する事が出来た訳だが、清々しい気分だ。
五月蝿い羽虫が1匹居なくなるだけで、こんなに違うとは思ってもいなかったな。
俺は王都の屋敷に帰り、あの屑な馬鹿がどうなっているのかを、「視る」事にした。
……流石の馬鹿親でも、まだ国王としての誇りは残っていたみたいで、あの母子は処分を下す為に、2人共が王城の北の棟に幽閉されていた。
……序でに、「俺のシルヴィアが一番だ!」の気分で王宮の侍女やメイドを「視た」のだが、……流石は王宮の侍女とメイドだな。
……そうか。
最新の流行は、アレなのか。
……総レースかぁ。
早速だが、親父のコネを使い、裏から話を通してシルヴィアに贈った。
シルヴィアは、真っ赤になりながらも喜んでいたぞ。
……サイズ?
シルヴィアのは、俺自身で確かめた。
それと、学園は5日間の休園だ。
何故なら、サロンとその周辺が血で汚れて破壊されたからな。
王宮の最新の流行を実地で、確かめていた俺だが「目覚めた」ばかりの為、シルヴィアには完全休日を与える事にした。
……ちょっと頑張り過ぎた。
もう1人ぐらい居ても良いかもな。
翌日は、シルヴィアを完全休日にした為、話し相手が居なくなった俺は朝食後に、信頼関係を良くする為に、リン達と遊ぶ事にした。
2時間程経過すると、俺に訪問希望の者が来た。
聞いてみると、侍女やメイド希望の女で、俺の許可は取っていると言っているらしい。
俺は会ってみると、あの時、サロンに居た元馬鹿王子の侍女をしていた女だった。
「貴方様のお言葉にすがりたく、厚顔無恥な私ですが、卑しくもお情けを頂きに参りました。」
「俺の言った言葉に誓うのだな?」
「はい。」
普段なら、話に割り込まない執事が俺に耳打ちをした。
「外に、お前の母親と妹2人が待っているそうだな。」
「はい。もし駄目なら母の実家に頼らなければならなかったので。」
「つまり、住んでいた所を引き払ったのだな?」
「はい。整理は済ましてあります。」
「シバス、彼女達用に4人部屋の用意をしろ。」
「はい、畏まりました。」
「それでは……」
「ああ、そうだ。但し、裏切りは許さん。」
「勿論です。ありがとうございます。」
「これで、お前はリーガル家で働く事になった。名前を名乗るが良い。」
「はい。私は『アナスタシア=アドラ=アルビナール』でございます。」
「分かった。俺の事は『ディーン』と呼べ。」
「はい、ディーン様。」
まあ、親父には一応、話を通してあるし、身辺調査では問題無かったし大丈夫だろう。
しかし、まさか、母親や妹達までオマケで来るとは思わなかったな。
そして、待っていると入って来た。
俺は、善意と下心の両方の考えから、アナスタシアから今までの事を聞いた。
元々は、子爵家で学園には先払いで済ましていたからアナスタシアが学園を卒業するまでは良かったが、卒業間近で領地に深刻な問題が発生した。
色々と手を尽くしたが、どうする事も出来ずに借金を返しきれず、奴隷は免れたが爵位は王家に返上して無一文の家無しでアナスタシアは婚約破棄となり、父親の友人の紹介で、あの元馬鹿王子の侍女候補になり選ばれてしまった。
アナスタシアは、覚悟を決めて王宮で教育を受けた後、元馬鹿王子の侍女生活が始まったのが、侍女として初勤務が、俺が元馬鹿王子に呼ばれた日という訳だ。
「まあ、経過は兎も角、俺も言った以上は責任を持つ。」
「ありがとうございます。」
「それでだ。」
「はい。」
「家族に、もっと楽をしてやりたいか?」
「勿論です。」
「そうか。そこで、アナスタシアに特別給金が出る仕事をする気は有るか?」
「……特別給金ですか?」
「ああ。しかも、条件が揃っていれば、初日は大金貨1枚で、それ以降は、その仕事をした日は、最低でも銀貨3枚は出る。」
「ディーン様。それ以降の日に仕事をした場合は、合わせて銀貨3枚でしょうか?」
「いいや。通常の給金とは別だ。それからアナスタシアの頑張り次第では、特別給金の額は上がるぞ。」
「本当ですか!」
「ああ、本当だ。どうする?」
「ディーン様。その仕事をします。」
「そうか。仕事の内容だが……」
「はい。」
「俺の勉強に付き合って欲しい。」
「……!?」
「別に断っても良いぞ。その場合は魔法誓約書で秘密は守って貰う事になるがな。」
「……」
「本来なら、俺の専属侍女のシルヴィアが居るのだが、シルヴィア1人では無理になって来てな。そんな時に、アナスタシアが来た訳だ。」
「……」
悩んでいるな。
まあ、本当に断ってもアナスタシアや家族を不当に扱う気は全く無い。
相手なんて、探せば幾らでも居る。
筆頭侯爵家の名は伊達ではないからな。
それに、一度は拒絶した女を甘く溶かすのは、攻める男の醍醐味の1つだからな。
「勿論、万が一があった場合も責任を取る。」
アナスタシアは、覚悟を決めた顔で言った。
「……ディーン様のお勉強のお手伝いをします。」
「それは助かる。早速だが、初日が大金貨になるかの確認だが……」
「……はい。」
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ディーンの私用のお金は、ダンジョン転移で領地に跳び、領地周辺のモンスター討伐で稼いでいます。
後、領地の冒険者ギルドの受付嬢達は、ディーンの正体を知りません。
しかも、ダンジョンの支配領域は、都市から更に広がり、馬車1日分の広さが有り、知性高いダンジョンモンスターにも狩りをさせているので、ディーンの個人財産は、白金貨90枚を超えています。
そして、増加中。
序でに言うと、アナスタシアの父親は、友人の領地で働いて借金を返済中です。




