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笑い事じゃないぞ

特に深い意味(伏線)ではありません。

日常の一コマです。

「それで、貴方は誰?」

「Aランク冒険者のエドガーだ」


 冒険者カードを見せながら言った。


「本物みたいね。まさか、Aランク冒険者だとは思わなかったわ」

「そうね。それとマリーナ」

「何、ベス」

「この宿屋、かなり高そうだけど大丈夫なの?」

「大丈夫よ。」

「そこからは、俺が説明しよう」


 説明が終わると……


「それを信じろと?」

「そんな事がある訳ないわ!」

「そうよ! かなりの資産家だろうが、道楽でルミナスシルクをベッドのシーツには使わないわ!」

「エドガー……だったわね。マリーナをどうするつもりだったの?」

「内容に因っては……分かっているわよね?」


 既に、893な雰囲気を出しているぞ。


「アンネ! ナル! 落ち着いてよ」

「マリーナは愛されているな」

「エドガー……」

「誤魔化さないで! どうするつもり?」

「いや。普通にマリーナを応援する為に、この宿屋を紹介しただけだが?」

「正直に話すつもりは無い、と」

「表に出なさい」


 義憤的な感情になっている女性には、言葉は通じないみたいだ。


「……分かった」

「エリ……」


 俺達は宿屋の前に出た。

 すると、信じられない事にご都合主義が発生した。


「あ、ディ……エドガー」


 一瞬、本名を言われそうだったが、俺が睨んだ事で察したみたいで言い直した。


「お、テラサ達、どうした?」

「久しぶりに皆で散策しようってなったんです」

「そうか」

「エドガー、誰?」

「白銀の光翼のメンバーだ」

「「「「ウソ!?」」」」

「初めまして。白銀の光翼のリーダーのテラサよ」

「ミレナよ」

「ターラ」

「リラよ」

「ピエナよ、よろしく」


 4人は冒険者カードを見せながら言った。


「わ、私達は、『緑林の光翼』って言います。リーダーのエリです」

「ベスです!」

「アンネです」

「ナルです!」

「それで、どういう状況かしら?」


 また俺が説明すると……


「あははは! エドガーらしいわね」

「笑い事じゃないぞ」

「ごめん。でも、クリス様には報告しますね」

「ああ、構わない」

「テラサ様、クリス様とは?」

「貴女達はまだ知る必要は無いわ」

「は、はあ」

「さて。白銀の光翼のリーダーとして保証するわ。エドガーは信用出来る人よ」

「「「「……」」」」

「エドガー」


 空気になりかけたマリーナが言った。


「エリ達には護衛でお世話になったから、この宿屋に泊めて貰いたいのだけどダメ?」


 袖を摘みながらの上目遣い……

 何処で覚えたー!


「構わないよ」

「ありがとう、エドガー」

「待ってマリーナ! まだ私達は……」

「エリ達が憧れて、目標にしているAランク冒険者チームのリーダーであるテラサさんが保障したのよ?」

「……分かったわよ!」


 そして、宿屋の料金を知って、部屋のベッドシーツが本当にルミナスシルクだった事で2回、俺は首を絞められたから、仕方なく、彼女達にもオーナーが誰か話した。


「ま、まさか、宿屋のオーナーが、この都市リーガルの次期領主のディーン=フォン=リーガル様だったなんて!」

「だから、宿屋としての品質は保障するし、安心して欲しい」

「しかし、あのリーガル家だから……」

「それは既に、白銀の光翼が保障した」

「そうでしたね」

「心配するな。現当主は王都の屋敷に居る。次期領主のディーンが保障する」

「……分かったわ。」


 何とか緑林の光翼の4人も落ち着き、この宿屋「銀青の煌めき亭」に宿泊する事になった。


 3日後に店の内装工事は終わり、マリーナは必要な道具を買い揃えて明後日にはオープンの予定だ。

 それと、この3日でリサーチが終わっていて、店で出すメニューも決まっているみたいだ。


 ……まあ、同郷の彼女が何らかの被害に遭うのも目覚めが悪いから助手兼護衛に、人化したダンジョンモンスターをマリーナに紹介して見事採用された。

 この3日間で、我が屋敷の厨房で練習したから大丈夫だ。

 後、俺からもクリスにマリーナの事を説明して理解を得られている。

 ここで、適当にすると「浮気者ー!」って感じで後ろから「ザクッ!」が待っているからな。


 因みに緑林の光翼の4人は、ルミナスシルクの(とりこ)になり、この3日間ほとんど部屋からすら出ていないらしい。


 ……オイオイ。


 オープン当日は、白銀の光翼が最初に買って、その場で食べて「旨い!」と言った事で周りから買いが殺到し、初日のスタートとしては上出来な走り出しとなった。


 ……しかし、次の日にはチンピラに目を付けられた。


「おいおい。誰の許可を得て商売をしているんだ!」

「商業ギルドで正式に認可を得ましたが」

「はあ! そんなのはどうでもいいんだよ。オレ達は、この都市リーガルの領主様の部下なんだぜ!」

「……そうですか」


 マリーナには、説明してある。

 都市リーガルの領主は、完全に息子ディーンに権限を与えており、領主は無関係だと。

 まあ、この都市の者達には多少は(したた)かになって欲しいとの願いから、雑魚は見逃していたが、まさか、親父の名前を出すバカが居るとは思っていなかったな。


 ある意味、感心したぞ!

 昨日、店を開いたばかりの小娘から奪う端金で命を捨てるなんてな。

 用心で影に控えていたが、本当に出番が来るとは思ってもみなかったな。


「父上には、そんな部下は居ないぞ」

「何を言ってやがる! オレ……達……は都市……」

「どうした? 俺の前で、ハッキリ言ってみろ」

「あ、あ……」

「因みに、今、逃げたら更に罪は重くなるぞ。少しでも楽な拷問にして欲しいのなら、父上の部下だと言った事を撤回しろ」


 この後は、チンピラに「ざまぁ!」をした後、連行されていった。


「エドガー、貴方は『遠○の金さん』みたいね!」


 俺の正体がバレたみたいだな。

 まあ、騙す気は無いし、近々話す予定だったしな。


「悪かったな、伝えてなくて」

「大丈夫よ。エドガー、……いえ、ディーン様」

「そうか。まあ、何か困った時には、内容に因っては助けてやるから、頑張れよ」

「ええ。今までありがとう。私、頑張るわ!」



暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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