家に帰ろう。
真っ赤に染ったその場所は 時代が遡ったかのように土蔵作りの家が建っている
誰もいない 迷路のような町 遠くには塔が見える とても温かくて静かな場所
そんな場所に君と二人 なぜここに居るのか
どこに行けばいいか 何をしに来たのか分からない
家に帰ろう
うん
この永遠にも思える長い道を歩いていく ずっとずっと 君と二人で ずっと 永遠に続く道のりを
日が沈み 夜を迎える
振り向くと君はいない
ずっと一人で歩いて来たみたいだ
君は最初からいなかったんだ 僕は一人で歩いていたんだね
とても寒くて 体が震える
この場所は暖かくなんてなかったんだ
寂しくて 苦しくて 何も出来なくて 届かなくて 伝えたくて 愛していて 愛されたくて...
立ち止まって 蹲る
大丈夫?
君の声が聞こえる 君はずっと隣にいた
なぁんだ見えなくなっていたんだね
手を繋ぐと暖かい
日が登り朝を迎える 永遠に思えていた世界はいつか終わりを迎える
そして僕らの目的地が見える
家に帰ろう。